↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
26/56

3・アルベン領の現状と結界魔法

 今、客室には私とサシャ、


 クランツ様とダナトス様。


 それに、マイラー先生とキルデ様。


 みなさんお茶を飲んでいます。


「ほほー、美味いお茶じゃのー」


「本当に美味しいですね、老師!」


「そろそろ本題に行かせてもらってもいいか?」


 クランツ様が切り出しました。


「ダナトス、頼む」


 ダナトス様に指示を出すと、ダナトス様が壁に大きな地図を貼り付けました。


「これはアルベン領周辺の地図でございます」


 話が始まりました。


「この街の近くにある森から、数年前より魔物の数が増えてきて、今ではこの街にも被害が出るようになってしまったのです」


 地図で見ると街の左側が森のようですね。


 キルデ様が手を挙げて質問しました。


「森の中で魔物が増えた原因の追及は?」


 ダナトス様は困り顔で、


「依頼は出していますが難航しているのです」


「冒険者の数は?」


 キルデ様の質問は続きます。


「残念ながら、怪我をする冒険者が後を絶たないのが現状で、思うように進まないのです」


 ここでクランツ様も加わりました。


「魔物を間引くにしろ、こうも冒険者の負傷が続くと街にも被害が及んでしまう。 その為に結界で守ろうという話が出た」


 後を続けるようにキルデ様が話し始めました。


「そこで相談を受けた私が研究室でマイラー老師が残された結界術式の資料を見つけたのですが、構築の仕方が今一歩の所で難航してしまったのです」


「ふむ……それでわしを探し始めたと言うわけじゃな」


 マイラー先生は顎に手をやり、さすっています。

 

「その通りです」


 クランツ様は答えました。


「しかし、魔法省の主任になった者がこれくらいわからんでどうする……」


 少し呆れ気味にマイラー先生は言いました。


「面目次第もございません……」


 キルデ様が落ち込んでしまいました。


「……まあよい。 話はわかった」


 マイラー先生は私とサシャを見ました。


「フィリア嬢とサシャちゃん、今から外で結界魔法を覚えてもらうぞ」


「い、今からですか?」


 突然振られたので驚きました。


「そうじゃよ? その為にわしが行かせようと言ったのじゃから」


「何かお考えがあったのですか?」


 サシャが口を出して来ました。


「もちろんじゃ。 ほれ、時間がもったいないわい」


 マイラー先生は私たちを連れて表へいきました。


 表へ出て来た私は、マイラー先生に尋ねました。


「マイラー先生? なぜ今からなのですか?」


「よし、始めるぞい」


 聞いてくれません。


「フィリア嬢、サシャちゃん、よく見ておくのだぞ」


 マイラー先生は魔力を練り上げ「シールド」と唱えました。


 先生の前に光る盾のようなものが現れました。


「これはシールドの魔法じゃ。 だがこれはあくまで基本じゃ。 この魔法をこうする」


 シールドの魔法はうっすらとした膜に覆われているようでした。


 マイラー先生はその魔法に何やら術式を加えていました。


「今何をしたかわかるかの?」


 私は答えました。


「何やら術式を加えていたように見えました」


「お嬢様と同じです」


「大体合っているの」


 近くで見ていたキルデ様にも見えていたらしいです。


 マイラー先生からシールド魔法に加えた術式の内容を教わり、実践してみることになりました。

 

「ではやってみなされ」


 とにかくやってみることにします。


 まずはシールドですわね。


「ほう、フィリア嬢は飲み込みが早いのう。 サシャちゃんもな」


 続いてマイラー先生が施していた術式を真似てみます。


「確か、こんな感じでしたわよね」


「ふむ、フィリア嬢はまだまだのようじゃな」


 まだまだですか。


 頑張りましょう。


 マイラー先生はサシャの方へ向かいました。


「サシャちゃんは……なんで出来てるの!?」


「そうですか? ただゴミから身を守るのに便利かと思ってやっただけですが……」


 サシャ凄いです!


「……悲しいぞい」


 マイラー先生はしょぼくれながら、キルデ様にもやってみるように言いました。


「シールドですか、これくらいなら」


 流石は魔法省の主任です。


「続いて、こうですね」


 キルデ様は術式を展開している魔法に埋め込みます。


「ほう、流石は現魔法省の主任だけの事はあるの」


「お褒めいただきありがとうございます」


 キルデ様は嬉しそうにしています。


「今のは結界魔法の土台となるものじゃ、その先に結界魔法があるぞい」


「この、先ですか」


「うむ、見ておれ」


 マイラー先生は同じように魔法を展開すると、今度は先生を囲むように大きな膜のような物が形成されていきます。


「フィリア嬢よ、わしの側に来てみなさい」


 呼ばれたので行ってみます。


 不思議なことに、膜をすり抜けて入って行きました。


「サシャちゃん、はどうかな?」


「……寄りたくはありませんが」


「……辛辣じゃのー」


 サシャはそんなことを言いながらも膜に近づいてきました。


「あら? なんですかこの見えない壁のようなものは」


「それが結界じゃよ」


 マイラー先生凄いです。


「今は特定の人物だけを入れるようにしたのじゃ」


「さすがは老師様!」


 キルデ様も大絶賛です。


 サシャは……


 結界を殴っています。


「……なるほど、これは殴りがいがありますね」


 不思議です。


 衝撃と音が聞こえてくるようです。


「ちょ……サシャちゃん!? なんで結界の殴る音と衝撃が来るんじゃ!?」


「……サシャ」


 楽しんでいますね、これは。

誤字修正しました。


以下の一文を追加しました。

マイラー先生からシールド魔法に加えた術式の内容を教わり、実践してみることになりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。