各国の価値
ジョージは凄まじく驚いた。大国のアメリカと交渉していたはずが、島国の日本と取引したいと申し出たのだ。
「あの、何故アメリカではなく日本と取引を? 鉱石なら超大国である我々がリードしていますが……」
「確かに、鉱石だけならアメリカの国土が日本よりはるかにリードしています。ですが、私が欲しいのはある程度の信用です。大量の鉱石は戦略物資です。もし無くなりでもしたら私の首が物理的に飛びます。
信用に値し、平等な交渉をしてくれる日本こそ取引したいと考えます。それに、交渉の席に特殊部隊と拳銃を持ってくる方が悪いです。信用なりません」
まぁ、これは建前である。特殊部隊が相手になろうがたかが地球人。シールド技術が無いなら近づかれなければ勝ちは確定している。
それに、日本のGDPが高くなれば今よりも良い生活ができるし、私も日本国内で融通が利くからね。ゲームを先行プレイとかできたりするかもしれないからね。
ジョージは凄く焦り、ハンカチで額の汗を拭ってエリスに話す。
「我々としても初めてのことで銃や部隊を連れてきて不快な気持ちにさせてしまいました。申し訳ございません。
どうかもう一度、取引の検討をお願い致します」
頭を下げたジョージはとてもしおらしくなり、腹を割って話せそうな雰囲気だった。
「そうですね……あ、なら日本は食料、アメリカは資源でどうでしょう? 日本の食事は美味しいと記事で見たことがあります」
ホッとしたアメリカ人たちはその取引を承諾。無論日本も大いに承諾した。お土産として日本からは数百点ものお菓子や缶詰、アメリカからは現地に行き一トンぐらいの鉄を貰えた。
そして戦艦に積み込むと地球換算で二ヶ月後に会いに行く旨を伝えてワープを開始した。
「ジョージさん、首の皮一枚でしたね」
「なら杉山、サポートしてほしかったぞ」
「伝えるなと言われてたんだ。アメリカは試されてたんだよ」
「……少し俺の権限超過はしたが、まぁ結果良ければってやつか」




