お土産
何故バレた! 何故知っている! さっきの今だぞ!? 盗聴したのか!? 早すぎるぞ!
杉山は何処までが見透かされているのかわからず表情は平常心を少しだけ保てなかった。
「この茶菓子美味しいですね。もっとありますか?」
「――へ!? あ、あります! 君、急いで茶菓子の用意をしてくれないか?!」
近くに居た自衛官に茶菓子を取りに行かした。茶菓子を一個食べ終わるとエリスが喋りだす。
「今からアメリカへの報告を一次的に禁じます。アメリカが入出し、下手な事をしない限りアメリカとも平等に接します。ですが、現状は日本にしか興味がありません。なので、今のこともアメリカへ報告しないでください」
少しの笑顔と柔らかな声で報告を禁じた。
これは私からアメリカへの試験の意味もある。あの頃から世界は多分だが少しずつ変化している。だとしたら国柄も変わるだろう。だからこそ、素のままのアメリカと接してみたい。
全員、同じ事を思っていた。もし報告してしまったらどうなるのだと。だが全員が言うのを躊躇った。最悪の予想を的中させたくないからだ。
そこから十分ぐらいギスギスした空気を自衛官たちは味わった。エリスは純粋に日本の茶菓子をお気楽に味わっている。
「あ、そうだ。みなさんにお土産があるんでした。少し外へ行きませんか?」
エリス先導で戦艦の格納庫からコンテナ二台と応急外傷治療薬を出した。
「これはトランクという道具で、地球人で言う護衛艦一隻を丸々収納できる道具です。あ、こっちは応急外傷治療薬、こっちで言うナノマシン治療薬ですね。ただ、外傷しか効果がないので注意です。こちらをとりあえず三十本お送りします」
全員が規模のデカいお土産に焦りや驚きを隠せなかった。
「あ、あの、それは本当にお土産で合ってますか?」
杉山が確認をするが、エリスは肯定した。すると後ろに居た外務省の人たちが騒がしく成り始めた。傍受すると、置き場所は何処にするのか、ナノマシン治療薬は誰に使うべきかを簡易的に議論している。
「ナノマシン治療薬はお金で買って政治家とかに渡したら怒りますので。五本は日本の研究施設に渡してください。残りは本当に危険な患者にだけ使用してください」
外務省のはまた少し考えた後に議論を再開した。
そしてアメリカの使者が近くまで来たと連絡を受けて会議室に戻った。
コンコンコン
会議室のドアがノックされてアメリカ人四名が入室してくる。




