部活だ!高校だ!友達だ! 中編
演劇部!始まります。涼咲コンビはどんな演技を見せてくれるのかな?
6時間目の授業が終わった。石川先生の適当な挨拶のあと、これまた適当に掃除して、部活が行われるという部屋に向かう。
「たしか、西棟三階に部室があるって言ってたよね。木崎くん。」
「うん、僕の聞いた限りでは。」
僕らの校舎は北棟だ。まだ通ったことのない渡り廊下に足を踏み入れる。なんだか別世界に行くような、不安と好奇心を胸に進んでいく。北棟と同じような作りだが、なんだか全部が北棟と違って見えて新鮮だ。部室の前についた。唾を飲み込む。
「こんにちは。新入部員の木崎です。」
「同じく、新入部員の水無です。」
僕達を出迎えたのは,,,
「おおー!待ちに待った後輩ちゃんだ!しかも二人も!どうぞどうぞ!」
「なになに?後輩?二人来てくれたのかい?」
「ほう、演劇部に来るとは、随分物好きな輩だな。」
「ちょいちょい、皆。後輩ちゃん達怖がってる。落ち着き落ち着き。,,,こほん。さて、後輩ちゃん達。我らが演劇部へようこそ!私が部長。二年の南都雪菜。よろしく。」
「私は遠野みさき。部長と同じく2年!」
「小生は露木総司。2年だ。悪いが役作りの最中でな。この口調はあまり気にせぬ様に。」
「で、僕が日高雄星さ。よろしく頼むよ。後輩くんたち。」
ものっすごいキャラが濃かった。えーっと、うん、整理しよう。まず、部長さんがなんだか物静かな感じ?でショートカットの大人しそうな人。んで、遠野さんが活発で元気がいい系。んで、露木さんは不思議系。役にのめり込んじゃってる。最後に、日高さん。なんだか、夏目漱石な雰囲気がにじみ出ている。大人な感じの人だ。
「えーっと、僕の名前は木崎涼です。父が演劇をやってて来ました!よろしくお願いします!」
「わ、私は、水無咲。演劇はやったことなかったんですけど、やってみたかったんです。よろしくお願いします!」
「ん。わかった。でも、一年はもう一,二人来るって先生言ってたけどな。」
「だよね。迷っちゃったんだろうかね。まあ、ゆっくり待っておこうか。」
「それはさておき、木崎くん?お父さんが演劇やってんだ!いいね。今度見てみたい!どこの劇団に所属してるの?」
ちょっとなんて答えたら良いのか。この場で父は実はもうこの世には居ないんです。なんて言ったらこの場の空気はどうなってしまうのだろうか。嘘はあまり好きじゃないけど,,,
「ちょっと、分からないんです。かなり忙しいみたいなんですけど。」
「そうか!それは人気の劇団員さんなんだね!」
「ええ、まあ。」
なんだか後ろめたい。その時、ドアがノックされる。
「すみません!ここで合ってますか!?演劇部!」
「おお、新たな来客だ。また二人もいる!入部を所望か?」
「「,,,?ああ,,,はい?」
「じゃあ、もうまとめて自己紹介しよっか!よろしくね!今来た後輩ちゃん達!」
こうして、僕らの部活の日々は膜を開ける。
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