93話 アジトのケミール
ゼストは周囲を警戒しながら腰をおろしてその場で座り込んだ。これ以上戦うにしても休まなければ体力が持たない。
そこへセリカたちが駆けつけてくる。3や545もいるが少し動きが遅いように見える。
セリカ「無事だったようね。」
ゼスト「おかげで助かった。」
3「洗脳されていたとはいえ足引っ張って悪かった。」
545「俺も……ごめん。」
ゼスト「洗脳が解けて良かった。フィーアとレイは?」
セリカ「フィーアはケミールのところに行ったわ。レイもそこにいるみたい。」
ゼストは二人を追いたかったがセリカが首を振って止める。
セリカ「3も545も洗脳の影響で今は本調子ではない。それに奴隷解放軍、奴隷解放団も来ているみたい。」
ゼスト「彼らが!?」
もっと力があればまだ介入もできたはず。そんな悔しさを押し殺しつつ今は体力を温存することにした。
ゼスト「レイとフィーアならそう簡単にはやられないはずだ。俺たちの体力が回復次第、すぐに向かうぞ。」
不安は無くはないが今ですら自分自身が足手まといになっている。今はただこの選択を通すことしかできなかった。
その頃アジト内の部屋でケミールは円卓の騎士の敗北を察していた。
ケミール「まさかアーサーもやられるとは。十二人いた円卓の騎士はお前だけになったか、ガウェイン。」
ガウェイン「ケミール様なら奴隷解放軍どもなど楽勝でしょう。」
ケミール「そうだな。ガウェイン、お前には裏切ったヴォーン、ランスロットの相手を頼む。」
ガウェイン「分かりました。彼だけなら私でも対処できます。」
ガウェインは部屋を出ていく。ケミールは残るオートマタを呼び戦力をかき集めた。
ケミール「オートマタ、少ないな。やられたにしては待機させていた奴もいない。さてはガレスが連れていったか。まあいい。……この人数なら私なら勝てる!」
ケミールはアーサー同様に保存したモードレッドの瞬間移動の能力で迎え撃つための大部屋に移動する。そこでマイクを使ってアジトにいるキルたちに放送で呼び掛けた。
ケミール『この俺、ケミールなら先の部屋で待っている。愚か者ども、向かってくるがいい。最強のビヨンドの実力を見せつけてやる。世界を支配し平和へと作り替えるのはこの俺だ。抗う旧人類は抹殺してくれる!』




