81話 因果応報だとしても
サリアは自由の民を敵と認識して探し出す。構成員から渡された通信機で連絡を取っていた。
構成員『俺はもう自由の民ではない。サリアは好きにしろ。』
サリア『分かった。私も迷わない。』
構成員が既に仲間だったものを殺害した。サリアも避難民を救うために覚悟を決めるしかなかった。
自由の民のために汚したこの手を、今度は贖罪のために汚す。こうなった原因は間違いなく彼女自身。どのような結果であろうと決着を着けなければいけない。
構成員C「サリア、ここにいるのなら手伝ってくれ。」
突然、声を掛けられて決意が僅かに鈍る。
サリア(撃たなければ他の誰かが死ぬ……。)
密かに構成員Cに銃の照準を定めて仕留める。返り血が彼女に飛び散る。仲間を殺め、罪悪感が込み上げてくる。だが、彼女はこれよりも酷い行為を貴族たちに強制してきた。人を人形のように操り、ゴミ同然に捨ててきた。心のそこから嫌っていた貴族と何も変わらない。
今度こそ、償い救うために戦う。
建物の中を少し走る。すると遠くから爆発音が聞こえていた。サリアは自由の民の中に爆弾を遠隔で起爆できる能力者がいることを思い出す。だとすればこれは自由の民側の攻撃。避難民が爆発に巻き込まれていると予想し、音の方へと駆け抜けた。
爆発した場所にたどり着いた。そこには爆発に巻き込まれ多くの避難民は負傷していた。血を流しながら助けを求めている。もう手遅れの者も少なからずいた。爆発して飛んできた瓦礫に埋もれている者もいる。
サリア「助けないと!」
彼女は飛び出し彼らを助けようとする。しかし、背後から背中を撃たれる。
構成員B「サリア! 自由の民を裏切るのか! なぜ奴らを助けようとする!?」
急所は外れている。構成員Bはサリアを殺したくはなかった。何かの勘違いかと思っている。今度はまだ生きている避難民に構成員Bの銃口が向く。
サリア「少しでも罪滅ぼしをするために、私は変わる!」
振り返り、また仲間だった者を殺めた。でも、これで目の前の避難民を救うことができた。痛みで体勢が崩れ前屈みになる。
サリア「良かった。」
そんな自己満足に浸っている中、彼らの一人が呟く。
避難民「お前があのサリアか……」
彼らの歪んだ瞳でサリアに近づいてくる。異変に気付き彼女は動こうとするが足を撃たれる。
避難民「許さない、殺してやる!」
避難民たちにとっては憎しみの相手そのもの。負傷したサリアに彼らをの相手は出来ない。
サリア「……待って」
複数の彼らに彼女は襲われる。何発も銃で撃たれ殴れ、蹴られる。あえてすぐには殺さずに痛みと恐怖を教え込む。残虐行為に叫ぶしかなかった。
サリア「ああああああ!!」
顔も潰され、手足は違う方向に曲がった。
叫びで駆けつけてしまったゼストとガイアがそれを目撃してしまう。
サリア「ゼスト……助け……」
避難民はゼストたちの目の前で彼女を絶命させた。




