77話 代償の左腕
三人は少し時間を掛け探していた二人をようやく見つけた。
構成員「お前たち何をやっている! 連絡はしただろう!?」
構成員A「だからだよ。あいつらは助けてやった恩を忘れフルイを殺した。」
構成員「フルイは連絡が来なかっただけだ。」
構成員A「嘘つけ! あいつはあいつらの一番近くにいた。もう生きてはいない。俺の能力を使っても反応がなかった。」
構成員「だから彼らを殺そうというのか! 先に撃ったのは俺たちだ。」
構成員B「だから黙っているのか!」
二人はフルイを殺した彼らを許せなかった。どちらが先なんて二人には関係ないのだろう。そんな簡単には割りきれる訳ではない。
サリア「全て私のせいよ。だからもうやめて! 殺すなら私を殺して。」
二人は意外なサリアの言葉にひとまず引き下がるしかなかった。二人はサリアの能力は知っている。だが、少しでも好感を持っている、手で直接触れたことのある者などの細かい発動条件までは知らない。
構成員A、B「分かったよ。」
これで自由の民はフルイを除き、全員揃い何とか助けることができた。
その頃、ガイアの体は予想よりも早く限界に近づいていた。強まる頭痛を堪えてながら意識を保とうとあがく。異常な吐き気を震える手で口を抑えた。我慢できずに大量に吐血する。
ガイア「あと数回はいけると思っていたが……所詮は試作品。ここまでできれば上等な方か。ゼスト、俺はもう……。」
能力など使える体力など残ってはいなかった。左手は感覚を失い、動かせなくなる。左目の視界がぼやけてきている。喋ることもいずれで出来なくなる。
避難民の動きができないのを確認してゼストと自由の民のところに向かう。壁にもたれながら歩き続ける。
平民「そこのお前、動くな!」
ガイアの後ろから声が聞こえた。攻撃から逃れた避難民の一人だった。彼は拳銃をガイアに突き付ける。
平民「お前、さっき攻撃をしていたな!?」
ガイア「動きを……封じただけ。」
平民「あいつらの仲間か!」
違う、と言うことが今の彼の口から出せなかった。口が動かせなかった。少し経てば動かせる、でもそれは遅かった。
平民「そうなのか!」
引き金は引かれたが、ガイアは生きていた。凶弾は左肩に当たりそこから血が出てくる。
ガイア(血か、これを使えばいけるか?)
彼は血液を操り、拳銃の銃口と平民の足元を固める。
平民「くそ、ふざけるな!」
平民は暴れるものの一歩すら動かせなかった。限界を越えた代償は小さくはなかった。能力の反動も相まって左腕が凍りつき、そして砕けた。幸い断面は氷結しており出血はない。
ガイア(まだ大丈夫だな。)




