158話 共和国の狂気
レナたちがやってきたことがこの瞬間で台無しになる。この放送を見ていた者はまるで時が止まったかのようになってしまう。
レイ『手始めに……死ね!』
彼は生き埋めのユルゲンをカメラの前に引きずり出す。そこで間を入れずに射殺する。全国民が見ているであろう放送で大統領のユルゲンは呆気なく死んだ。
レナ「……嘘? お父様……いやああああ!」
放送を見ていたレナは父親の死に泣き叫ぶ。リザやマッテオも頭の中が真っ白になっていた。
キル「早くいかないとまずいぞ!」
急いで瓦礫を除けて進もうとするが放送はまだ続く。
レイ『大統領は俺が殺した。それだけではない。全てのオートマタ生産工場を破壊した。従業員も何人か抹殺した。この国の奴等は狂っている。だからこそ誰かが狂気に手を染めてでも終止符を打たねばならない。ここから始まる革命という名の反乱、殺戮、そして狂気。
そのための力と意思はここにある。私の元には数多くのオートマタが集まってくれている。全ては彼ら自身の意思で。私は彼らオートマタとともに志を同じくする者でもある。私たちの組織『オートマタ反乱軍』はこの国を破壊する! オートマタは道具や奴隷として生きてきたがもう違う。この国の愚民どもよ、恐怖しろ! これからは俺たちオートマタが貴様らを殺す番だ!』
宣戦布告をして放送は終了した。レイはそのまま瓦礫を足場にして壊してきた天井に上っていく。天井裏に仕掛けていた他の爆弾もそのさいに起爆させる。
レイ(これで時間は稼げた。屋上と屋根裏が無防備で助かった。)
レイはスタジオに降りてくるまでは屋上や屋根裏で爆弾を仕掛けていた。レナの演説も聞きながら唯一作戦を進めていた。
屋上に彼は急いで向かい下を確認する。
レイ「時間通りだな。」
追っ手がくる前に彼は飛び降りて、仲間に用意してもらったトラックのクッションの荷台の着地する。
おじさん「放送見ていたぞ。うまくいったようだな。」
レイ「ここまでは計画通りだ。早く逃げるぞ!」
トラックに荷台に乗ったままレイは逃走した。




