58話 屋敷の中で
屋敷の中にいる二人の貴族は、ジェノサイドスレイと自由の民の存在察知しながら動きを見せなかった。
ローク「あんな虫けらが武器を持ったところでどうにもならない。」
ゲール「万が一の用意もあるし問題はない。」
貴族というだけで国から多額のお金が毎月手にはいる。財力と能力の二つが彼らの傲慢さと醜さを肥大化させていった。大勢の奴隷を所有し、散々こきつかうとゴミ同然に捨てていた。平民に対しても見下し、人として扱わなかった。今までに殺されなかったのが不思議なくらいであった。
ローク「さあ、奴隷どもよ。奴らを殺してこい!」
複数の武装した奴隷に彼は命令した。奴隷たちは無言で命令を実行に移す。
シェリー「作戦通り、私たちが先には突入し攪乱させる。」
先に手を打てば不意をつけると考えた。
サリオの能力で姿を消したまま屋敷の監視カメラを確実に破壊していく。破壊は終わると班単位で屋敷に接近していく。カメラの破壊後にも関わらず屋敷からは何の反応もない。
シェリー(まさか、カメラの破壊に気づいていない? 気づいた上での行動なら反撃の準備はできている可能性がある。奇襲は失敗する。でも、自由の民がいる以上、撤退はできない。)
後戻りはできないから門に爆弾を仕掛け入り口を爆破する。空いた門から次々と突入する。
屋敷の中に入ってすぐにメンバーの三人が倒れる。敵側の攻撃と察して散開する。柱や家具を使って身を隠す。
シェリーは倒れた三人に通信機で連絡を試みるが応答がない。
シェリー(目につくところには敵はいなかったはず。)
焦るシェリーに後ろの班にいたミーアは通信する。
ミーア『何か問題でもありましたか?』
シェリー『仲間が三人やられた。』
ミーア『出血はありますか?』
シェリー『見た限りではない。しかし、身動きが取れない。』
ミーアは事前に集めていた情報で敵の正体を突き止める。
ミーア『おそらく敵は三流の殺し屋。相手を眠らせる能力者。決められた範囲にしか効果はない。』
シェリー『なぜ、そこまで分かる?』
ミーア『殺し屋の情報はある程度集めていました。今はまともな殺し屋はほとんどいません。この周辺で出没の可能性があり、条件に当てはまるのは先ほどの能力者になります。』
シェリー『流石だな。』
ミーアの情報に感心し、シェリー自身は隠れていたところから飛び出した。
眠らせるにしても目標を認識する必要がある。決められた範囲なら肉眼であろうと踏んだ。向こうは見てるならこちらからも見えるはず。
シェリーの全方位を見る能力で敵を捕捉する。あとは拳銃で狙うだけ。相手の反撃の隙を一切与えず始末する。
シェリー「この程度も避けられないとは奴隷と変わらない。」
三人の仲間を起こし、警戒しながら先に行く。




