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能力社会  作者: コイナス?
1章 憎しみの世界
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57話 二つの組織

 自由の民とジェノサイドスレイは協力することになったが、ジェノサイドスレイも自由の民をただの道具程度にしか考えていなかった。所詮は利害の一致で協力しただけで、仲間意識など微塵も存在しない。

 協力することになったジェノサイドスレイ側はシェリーが率いるメンバーだった。奴隷解放団の件で組織からも危うい立場にあり何としても成果を出したかった。


シェリー「明日の作戦ではテロリストの自由の民と協力することになった。不満があるだろうが堪えてくれ。」


 メンバーたちは当然気にくわなかったが、作戦を成功させるためには仕方がなかった。

 

 シェリーと付き添いとしてミーアは先日、自由の民のゴードンと直接会い協力の申し出をした。それを含めてミーアは自由の民の情報を入手していた。

 そんな彼女からしたら気にくわないどころか殺したいくらい嫌っていた。既に戦死か誤射に見せかけてゴードンやその仲間を殺害する計画まで密かに立てていた。


ミーア(作戦ではジェノサイドスレイが先行して屋敷に入ることになっているけど、完全に囮ね。)


 彼女を見て心配したサリオが声を掛ける。


サリオ「ミーア、怖い顔になっているけど大丈夫?」

ミーア「ごめんなさい。あまり自由の民は好きではないから。」


 サリオも同じ気持ちなため軽くうなずいた。



 シェリーは自由の民から貰った拳銃をみんなに配ろうとした。よくみると錆びついた拳銃しか入っておらず、入っていた段ボールごと蹴飛ばした。


シェリー「自由の民から装備を貰っていたと思ったが私の勘違いだったようだ。装備は以前の作戦で使用したもの引き続き使ってくれ。」


 次の作戦は奴隷だけでなく、貴族も敵として出てくる。覚悟を決め各々が装備を手に取る。




 作戦の当日になり屋敷の周りにジェノサイドスレイと自由の民が隠れ潜む。互いにリーダー同士が通信機で連絡を取り合うようにする。作戦終了までおそらく両者は会うことはない。


シェリー(利用されるだけ利用して捨てるつもりだろうけど、そうはいかない。)

ミーア(情報通りならあそこに兄さんがいる。私と同じようになったのね……いや、ただ踊らされているだけか。)



ゴードン(捨て駒は向こう側にいるか。盾代わりにできそうな奴も増えた。これなら問題はない。)


 自由の民の構成員やゼストたちも作戦を待ち望んでいた。ゼストたちは初めてのため手が震え、緊張で呼吸が荒くなる。


ゼスト(俺たちを殺そうとした貴族をようやく!)


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