37話 ジェノサイドスレイの襲撃
リザを含めた奴隷を始末するためにジェノサイドスレイも下水道にいた。
テリオ「にしてもこんなところに奴隷どもがいるとは盲点でしたね。」
ガレスト「ガキが地上でいる奴を追っていたら偶然見つけた。何人も群れているあたりキル・コープスの仲間の可能性が高い。キル・コープス以外は一人も生かすな! 我々ジェノサイドスレイの力を奴らに思い知らせてやれ!!」
ガレストは部下のテリオたちに奴隷たちを追わせた。彼は笑いながら先ほど殺害した奴隷の二人を踏みつけ死体を痛めつける。
ガレスト「かわいそうにな、仲間に見捨てられこんなところで死ぬなんて。でも、お前たち奴隷が悪いんだ! 俺たち、人間様に逆らうから!」
彼を含めたジェノサイドスレイのメンバーは奴隷を人間としてみていない、害虫と何一つ変わらない存在だった。
ガレスト「ここでキル・コープスを見つけたら幹部になれるのも夢じゃない。殺して、殺してまくってやる! 新入りのお前は上に戻れ。何があっても手をだすな。」
ガレスト(なんで俺がこんなガキを傍においておかなきゃいけないんだ!)
ミーア「分かりました。」
顔には出さないミーアだったが、内心は何もできないことにいら立っていた。組織に入ってすぐの彼女に任せられる仕事などあるはずがなかった。
ミーア(おそらくここにはキル・コープスはいない。顔や名前が判明しているあの男なら軍の能力で居場所がすぐに判明しない方がおかしい。それでも見つからないからかなり遠くか能力で探知不可能な場所。素人集団のジェノサイドスレイが見つけられるわけがない。)
この先にいるのはキル・コープスではないが奴隷であることに間違いはない。貴族のガレストが普通の人間相手なら負けないことも彼女は知っていた。だけど、心の片隅で虐殺事件の時とは違う何かを感じた。
ミーア「ガレスト様、相手が誰であろうと油断はしないようにお願いいたします。」
ガレスト「黙っていろ! お前ごとき何が分かる!?」
ミーア「大変失礼しました。」
警告を無視した時点でこの後の結果はミーアには目に見えていた。本来は命のやり取りのはずなのに彼にとってはワンサイドゲームだった。殺される可能性など微塵も考えてない。それが目の前で全て奪われたミーアと遊び半分のガレストの決定的な違いだった。
彼女はガレストから離れ地上に出る。空気が悪いここから抜け出せたことで少し楽になる。
ミーア「相手は人間ではない。私たち人間を虐殺した奴隷。一体どうして反撃されないなんて考えられる?」
心の底から憎んでいるあの男を思い浮かべながらつぶやいた。
ガレスト「さて、俺もパーティーに参加させてもらおうか!」
ここまで部下に任せていたが彼も動き出す。これで奴隷たちが逃げ切れる可能性は限りなく低くなった。




