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能力社会  作者: コイナス?
1章 憎しみの世界
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16話 忍び寄る者

 ゼストは携帯電話で地図を表示し倉庫を探した。ゼストの推測では倉庫といっても既に使われていないところの可能性が高いと考えていた。地図に表示されていない倉庫なら使われていないと思われる。その上で周辺の人通りが少ない場所に近いところ。その場所を絞り出し一番近いところから探し出す。そして、三か所目で当たりを引いた。

その倉庫はもう使われなくなってから何年か経っていた感じのところで周辺にはペットボトルや段ボールなどのゴミが放置されていた。彼らにとってはこの場所がとても都合が良かった。周辺には民家などはなく何かあっても分かりにくい。

ゼストは外で倉庫の窓から仲の様子をうかがった。聞いていた通り人質は三人で見張りは二人。ゼストは一度状況を確認すると一旦ここを離れレイスに連絡を取った。レイスに人質の場所を伝え彼女との合流を待つ。


レイス「お待たせ、よく見つかったね。」

ゼスト「消去方だよ。それよりもこれからどうする?今のところは人質の命の危険はなさそうだけど、俺たちが動いたらどう出るか分からない。」


 彼らはたとえ腐っていても警察であり無駄に人の命を奪うことはしない。しかし、人質である以上安全なわけがない。無策で突撃するのは論外であった。ゼストとレイスは作戦を話し合う。


ゼスト「これからどうする?」

レイス「ゼストあなたの能力は何?」

ゼスト「こんな時になぜ?」

レイス「こんな時だからこそよ。今の状況で役に立つものなんてそれしかない。

ゼスト「俺の能力は両手から火を出すっていうしょぼいもの。火力も大したことないし、紙などを燃やすことにしか使えない。アルコールランプの火より少し強いくらい。」


 レイスはゼストと自分の能力で解決方法を探る。


レイス(見張りが二人なら一人ずつおびき寄せれば私の能力で対処はできる。問題はどうやっておびき寄せるか。)


レイス「見張りを一人おびき寄せる方法って何かある?」


 あまり当てにはしていないがゼストに聞いてみた。ゼストは少しだけ考え思いつきをレイスに話す。


ゼスト「色々あるけど近くで小火を起こす、パトカーの音を鳴らす、石などを投げて反応を窺う。どれが効果があるかよく分らないけど今できそうなのは小火を起こすことかな。」


 レイスは彼が簡単に案を出せたのは意外に思った。レイス自身、今回の件でかなり精神的にも追いつめられていた。そのこともあり彼女は冷静な判断ができず視野も狭くなっていた。それとは対称的にゼストは急に巻き込まれた立場でありながらどこか落ち着いたところがあった。話し合いの末、最終的にゼストの小火でおびき出す案に決定した。

ゼストは近くにあった落ち葉を集め倉庫から見える近い位置で火を点けた。ゼストたちは燃えだして見張りに見えるようになるまで少し離れたところで待機した。落ち葉の炎が大きくなるまでの時間はそれ程長い時間ではなかったが二人にとっては長く感じられた。


見張りA「何か外が燃えているぞ!」

見張りB「こんな時に!お前はこのまま見張っていろ。俺が様子を見てくる。」


 見張りの一人が外に出て発火元を見つける。辺りを見渡しても人がいなかったので子供の悪戯かと思い火を消そうと水を持ってこようとする。レイスはその見張りの後ろに静かに回って目眩を起こす能力を使った。見張りは目眩に耐えようとするがその隙にレイスに気絶させられる。


レイス「まず一人、後でもう一人くるでしょう。」


 人質を見張っていた見張りも帰ってこないのを不思議に思い火の元に向かったが、先ほどと同じようにレイスに無力化された。これで二人の見張りは倒したことになる。


レイス「後は三人を救出すれば……。」


 レイスが人質を解放しようとした時、彼女は殴られその場に気絶して倒れた。そこにはあの時の男が鈍器を持っていた。


男「見張りの奴らは失敗したのか!こいつがいるということはあの時の邪魔したガキもいるのか?でてこい!近くにいるのは分かっている!」


 ゼストはレイスがやられた時に反射的に隠れてしまっていた。しかし、このままではいずれ見つかる。


ゼスト(相手は一人。俺があの男を気絶か動きを止めたらみんな助かる。でも、正面から向かって行っても負ける。何か方法はあるはずだ。)


 ゼストは打開策を考える。倉庫の近くに何か使えるものはないか探索を行う。中の男にばれないように慎重に行動した。近くにゼストがいることは男は分かっているが罠や待ち伏せを警戒してこちらには来ない。

ゼストはドラム缶を見つける。中には液体が入っている。ゼストはそれぞれのドラム缶の中を見て中身の液体を把握した。ゼストはこれを利用することを考える。ドラム缶の中に拾ったペットボトルを入れて液体が入るようにした。


ゼスト「これで準備は整った。」


 ゼストは作業を終え倉庫の中に向かおうとした。しかし、背後から声がした。


男「やはりいたか。後ろを向けゆっくりと。」


 ゼストは男に背後から銃を突きつけられた。

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