19話 交差する戦場5
ゼストが隠れている僅かな時間で奴隷兵が追加部隊がやって来る。彼には何名増えたかまでは分からないが、場の空気の流れで増援が来たことを察する。
ゼスト(奴らは俺を狙っている? ジェノサイドスレイはともかく初めから俺を攻撃してきた。ここに来ることを知った上で仕掛けてきたようだった。奴隷狩りの情報も俺を誘い出すための罠か。だとすれば俺の能力や戦い方を知られていると考えた方がいい。早めに決着を着けなければ奴隷解放団み狙われる。)
隠れているだけでは間違いなくゼストは敗北する。逃げても逃げ切れる可能性は低い。敵の指揮官は後方にいると推察。敵を倒し続ければ何か動き出すはず。戦略的撤退か増援か。持ち物の爆弾の類いを再確認する。
炎の煙で周囲の視界を塞ぎ、追ってきている奴隷兵をまずは一人ずつ狙っていくことにした。廃墟とはいえ建物で障害物などが多く自然と分散していた。
ゼストは建物の柱から奴隷兵の足を撃ち抜いた。奇襲に驚き周囲を警戒している間にゼストが煙を巻きながら能力を使っても攻撃する。戦闘力を奪い次の奴隷兵を狙う。煙があるとはいえこの時点で何人かの奴隷兵に発見される。追い払うようにゼストは銃の引き金を何度も引くがかわされてしまう。彼は建物の中で走りながら奴隷兵からの追跡を振りほどこうとする。奴隷兵たちは連絡を取り連携しながらゼストを逃げ場のないほうへと追い詰めていく。
数分でゼストは壁際へと追い込まれていた。囲んでいる奴隷兵の数は十八人。
奴隷兵「お前に逃げ場はない!」
ゼスト「確かに……それでも俺は戦い続ける。」
ゼストは密かに起爆スイッチを押した。逃げながら設置していた爆弾を起爆させたのだ。廃墟のためここは崩れやすくなっている。ここには奴隷兵とゼストくらいしかいない。絶好のチャンスだった。
ゼストは壁を別の爆弾で爆発させその場から逃げ出す。奴隷兵は追いかけようとするが瓦礫と爆風に遮られる。彼らは自分
の身を守るのに精一杯だった。
爆発は終わり、多くの奴隷兵が生き埋めとなる。死者は出ていないが、これは奴隷兵の実力を考慮しての作戦。生き埋めでない者もゼストに隙をつかれて戦闘不能になる。生き埋めになった者はゼストに一人ずつ引きずり出せれやられていく。最後の一人に簡易的な拷問を行い情報を聞き出そうとする。しかし、何も吐きはしなかった。
ゼスト「ひとまずは何とかなったか。」




