14話 交差する戦場
ジェノサイドスレイの増援の中にはゼストが用意した内通者が潜んでいた。
メンバー『ライリー様、間もなくそちらに合流出来ます。』
増援の彼らはライリーの元に急いで移動する。その時の通信を離れたところにいるシェリーたちが盗聴する。ジェノサイドスレイが使っている通信機は同じであるため盗聴は容易であった。ライリーの部隊の行く末を見定めてからシェリーたちは動くつもりでいた。
増援部隊は合流する前に駆けつけてきた奴隷解放団と遭遇することになった。
メンバー「奴隷解放団か!? 総員、退避しろ!」
ジェノサイドスレイ側は完全に不意を突かれる形だったが、奴隷解放団はアイルの能力で彼らの所在は把握していた。奴隷解放団はあらかじめ通り道に罠を設置しており、簡単に増援の足を封じることができた。
メンバー「体が動かない……何だ!?」
気が付けば彼らに周りには煙が舞っていた。道も端には煙を出す装置があった。以前ジェノサイドスレイのエースグが使用していた物と類似している煙を使った。
内通者『奴隷解……』
内通者からの通信を受けゼストは奴隷解放団が動いたことを察知する。彼にとっては予想外だったが、手間が大きく減ったので喜ばしかった。死者が出るようなら止めに入るつもりだが通信機から聴こえる音ではその必要はなさそうだった。
ゼスト「また助けられたな。だが、まだ終わってはいないな。」
本隊のライリーのところに向かおうとしたとき、異常なまでの殺気を感じて物陰に避難する。眼に映る景色は変わらないのに体が感じるものは別次元のものだった。
突然、真上から銃弾が降る。気付いた時には既にゼストの肩に的中していた。上を見上げても青い空しか見えなかった。
ゼスト(一体何が起こった? これが能力による攻撃なら想定していたジェノサイドスレイ以外がいるということか!?)
その場から逃走するものの銃弾は降り続けてくる。一発一発の狙いは的確で手足を狙っている。全速で逃げて回避を試みる。直撃は避けたもののかすり傷が出来てしまう。
ゼスト(弾は上から来ている。撃たれて落ちた弾は視認できている。透明になって上空からの攻撃をしているということか?)
ゼストは耳を澄ませて僅かな音の変化に注意する。上空にいるなら音が聞こえてくる。大まかな居場所を掴み、発砲音を捉えた。
ゼスト「そこか!」
近づいた弾を能力で溶かして、今度はこちらの銃を上に向けて撃つ。当たらないはずの空に当たった音が鳴る。一瞬だがそこにヘリコプターの姿が見えた。
『目標、想定以上の力を持っている。次の作戦に移行する。』
ヘリコプターに乗った何者かが連絡を取り撤退していく。正体不明の敵にゼストは焦りを感じていた。




