13話 間抜けな者
ここには様々な事件の影響で廃墟になったいくつもの建物があった。まともに人が住めるところではなく、雨風を凌ぐくらいにしかできない。そこに大勢の避難してきた奴隷がいる情報を得て、ジェノサイドスレイは襲撃を行おうとしていた。その彼らはジェノサイドスレイの組織の中でも実績が乏しく雑用などをしていた者たちばかりだった。そのおかげで今まで奴隷解放団や不殺の悪魔からも狙われずに済んできた。
今回の作戦が成功し奴隷たちを殺せば自分達は出世できる、そう考えていた。ライリーと名乗る二十代前半の若い男がこの作戦のリーダーだった。
ライリー「みんなよく今日まで頑張ってくれた。ここで必ず俺たちは奴隷どもを皆殺しにしてジェノサイドスレイを立て直してみせる。訳の分からない噂に怯えて何もしない幹部を見返してやろう!」
ライリーの言葉にメンバーたちは士気を上げる。彼らにとっては大きなチャンスだった。
作戦は開始されメンバーたちは廃墟の周辺を包囲する。奴隷たちを囲んで逃げ場を無くし殲滅する作戦だった。
ライリー『みんな、奴隷を見つけ次第殺してくれ!』
彼が通信した直後、空から複数の煙幕弾が放たれ視界が遮られていく。全く予期せぬ事態にジェノサイドスレイは立ち尽くすままだった。煙幕が出ている間に物凄い音が鳴り響いた。前回同様、ゼストがロケットで突っ込んできたのだ。それを見たメンバーの一人が慌ててライリーに連絡を取る。
メンバー『ライリー様、例の悪魔が現れま』
通信は途中で終わりになり、メンバーは両腕を切られて倒れる。その近くにいた者たちをゼストは片っ端から潰していく。ゼストにとって脅威となる者は今はおらず、瞬く間に十人以上を処理していく。
ゼスト(奴隷が見当たらない。襲撃を知ってどこかに逃げたのか? 今、目の前にいるのはジェノサイドスレイで間違いない。だが、敵はこれだけで済むはずがない。)
ゼストは武装と能力を使用を抑えて戦うことにした。次々とやられていくメンバーたちにライリーは焦り何か次の手を考える。とはいえ不殺の悪魔を噂としか思っていなかったため対策なんて全くない。
ライリー「一体どうすればいい?」
そんなライリーに増援の知らせが入ってくる。近くにいたジェノサイドスレイが助けにくるみたいだった。
ライリー「これで何とかなる。」
その増援もゼストの作戦通りで何とかなる訳がなかった。




