8話 クーズを殺せ4
ミーアはクーズを探して走り回る。音を立てれば向こうからやってくる。そう考えて立ち回る。
ミーア(過去に想像した能力が持続的に続くとは考えにくい。いや、考えるな。そして、いくら想像した能力が使用できるとはいえ、能力自体にも距離や対象などの制限がある。そうでないなら事前に最強の能力を想像した仲間が一人いればいいはず。仲間などでは能力は発動しないということ。だとすれば敵か第三者の想像の範囲内の能力しか使えない。)
徐々にクーズの能力の制限を推測していく。それにより敵の能力は弱体化する。彼女の予想通り本来なら一人は見かけるであろうクーズの手下が見当たらない。能力の弱体化の効果で消えたのか、隠れたのか定かではないがミーアは前者だと考えるしかない。
可能性を広げることができないため彼女にとっては非常に不利。どこか一つでも前提が間違っていたら崩壊しかねない。別の可能性を探そうとすれば敵は強くなる。気付けば視野を狭めて走っている。
クーズ「流石です。私の能力に勘づいたようですね。」
予定通りクーズが出てくる。瞬間移動などではなく物陰から出てきた。
ミーア「まさか、こんな能力とは夢にも思わなかったけど。」
クーズ「それでは私を殺しますか?」
ミーア「勿論、命は頂く!」
ミーアは先手を取り、クーズに向かって発砲し能力を使用する。クーズは回避を試みるが体に損傷を負う。ミーアの空間を切り裂くものまで予想していなかった。しかし、肉体は瞬時に再生する。
ミーア(まだなの?)
クーズ「これでは私は死にません。」
反撃としてクーズの未知の能力が発動する。
クーズ「さて、これは何の能力でしょう?」
ミーア「何これ?」
彼女の体には何の傷もついていない。毒などでもない。それなのに彼女は恐怖を感じて目の前の敵に怯えてすくんでしまう。
ミーア(これは……駄目だ、考えるな。)
恐怖に屈しそうな時、あの日の地獄がフラッシュバックする。……彼女は既に絶望し復讐の道を選んだ。たかが恐怖などあの日に比べれば何てことはない。
ミーアは深呼吸をして銃撃を再開するとともに恐怖を破壊した。
クーズ「くっ!」
よききれず銃弾を食らってしまう。それに加え再生が僅かに遅くなる。
ミーア「もう少しで限界も近いようね。覚悟はいいか!?」




