2話 皇帝無双
途中でパラシュートを外し、ルキウスは地上に落ちていく。まだ戦闘準備中だったジェノサイドスレイの元にルキウスは降り立った。突然の事態にジェノサイドスレイのメンバーは何もできない。
メンバー「何者! そこを動くな。」
事態を重くみた一人が銃を構えて対処する。この状況で降りてくる者はジェノサイドスレイの敵と考えた。しかし、降りた者の顔を見るとそれどころではなかった。
メンバー「お前……まさか……まさか!」
ルキウス「流石に私を知っているはずだ。」
あり得るはずのないその者の名を小さく告げた。
メンバー「ルキウス・アースロード……」
国のトップが常識で考えたらここにいるはずがない。その場にいたメンバー全員がそう思った。
メンバー「に、偽者だ! こんなところにいるわけがない。」
ルキウス「真偽などどうでもいい。お前たちには負けて貰う。」
ルキウスは即座に麻酔銃を取り出しては、十数人に向けて放った。
「敵襲だ!」
奥で攻撃を免れたメンバーの一人が通信機で仲間に報告する。それは幹部のペールクにまで届き、総員でルキウスを倒すことになった。
ペールク「もし本物なら奴隷制度を撤廃に追い込むことができる。これはチャンスだ!」
ルキウス「数は百を越えるようだな。」
かなりの数を無力化したとはいえまだ山のようにジェノサイドスレイはいた。ルキウスが能力を使えば一瞬で済む。だが、家までの距離が長すぎるため帰る手段がなくなる可能性もある。
彼は倒れた敵の装備を咄嗟にいくつか奪い、敵の群れの中に入っていく。こちらは一人でその上、かなりの速さで移動しているため迂闊に撃てば同士討ちとなる。それを狙って乱戦に持ち込んだ。移動中に何人もの敵をナイフで切りつけていく。その最中に敵の顔を見て能力を判別する。
「何て速さだ!?」
文字通りの電光石火で敵を殺さずに撃退していった。
ルキウス(見たところ危険な能力者はいない。これなら!)
ルキウスはある程度片付けると、空中にジャンプする、高さは三メートルを越えていた。飛んでいる間に麻酔銃を動いている敵に的中させていく。地面に着地したとき、僅かだが疲労を感じてしまう。
ルキウス(しばらく怠けたせいか。)
ペールク『聞こえているか? 皇帝。間もなくそちらにジェノサイドスレイの精鋭が来る。貴様一人で勝てるかな?』
倒れたメンバーの通信機から挑発する声が聴こえる。
ルキウス「いいだろう。相手してやる。」




