1話 皇帝出撃
ゼストの介入によって死神は行方不明となり、リーダーを失ったジェノサイドスレイは混乱していた。あるものは新たなリーダーになろうとし、またあるものは活動を止めていた。相変わらず奴隷狩りをやっている者も当然存在していた。
不殺の悪魔はまたしてもその奴隷狩りに介入した。場所は離れているにも関わらず一週間に二度も行われた。方法は以前と同様に空から現れては異常な身体能力と力を振るっていった。同じように死者は出なかったものの、現地の様子はまさしく地獄だったと目撃者が語った。
しかしながらそれだけではジェノサイドスレイの動きを完封するまでには至らなかった。
それを対処するため、ついに皇帝ルキウス・アースロードが動こうとしていた。彼は見た目は三十代前後だが、オーラが一般人とは別物だった。
ルキウス『ジェノサイドスレイの動きはどうなっている?』
自宅の部屋にあるモニターを使って側近に連絡を取った。
側近『以前よりは落ち着いたものの、いまだに民間人を巻き込んだ奴隷狩りが多発しています。ここアメリカ領でも何件か起きています。』
ルキウス『情報感謝する。』
そう言って通信を切り、変身能力を持った影武者を部屋に呼び出した。
ルキウス「突然すまない。私に変身してしばらく私のふりをしてほしい。大切な書類仕事などは後で済ましておく。」
影武者「ご命令とあらば。」
ルキウスは部屋を出て、電話でプライベートジェット機の手配をした。そのままに倉庫に向かい防弾チョッキと麻酔銃、拳銃をいくつか準備して装着する。
ルキウス「害虫駆除にはこの程度で問題ないだろう。」
装備をつけたまま車で、五キロ先に着陸した飛行機にたどり着く。
ルキウス「機長どの。今回もよろしく頼む。帰りは自分で帰れます。」
機長「今回はどこまで飛びますか?」
ルキウスは能力でジェノサイドスレイの次の出現を予測する。
ルキウス「この地図のここに行って欲しい。」
機長は場所を確認するとすぐにその場所に飛行機を飛ばした。
機長「皇帝陛下、ここがその場所になります。」
ルキウス「ありがとう。そして、今回のフライトは忘れてくれ。」
情報漏洩と機長の安全のために機長の記憶の一部を能力で書き換えた。ルキウスは飛行機の扉を開けて下を確認する。
ルキウス「もうジェノサイドスレイは出ているか。ちょうどいい。」
ルキウスはパラシュートを着けてジェノサイドスレイのいる戦場へと降り立った。




