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武器武器ギミック  作者: スペクトラム


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15/19

変態

「やっぱり対策課の食堂は美味しいですし、タダで素晴らしいです!」

橘湊は満足そうに唐揚げを頬張った。

幸せそうな顔で味噌汁を飲む。

そんな湊へ、隣の席から声が掛かった。

「あれ? タダじゃないですよ?」

白い髪の少女――ユキが不思議そうに首を傾げる。

湊も首を傾げ返した。

「そうなんですか?」

「カードをピッてしたら、お金払いませんでしたよ?」

「給料天引きです、それ」

「あ」

湊は数秒考えた。

そして納得したように頷く。

「それなら問題ありませんね」

「そうですか?」

「楓さんの給料なので」

ユキが固まる。

「えー……それは良くないですよー」

珍しく真っ当な意見だった。

だが湊は自信満々に胸を張る。

「僕は可愛いので許されます」

ユキは感心したように目を輝かせた。

「確かに!」

力強く頷く。

「可愛いなら大丈夫ですね!」

湊も満足そうに頷き返した。

誰も大丈夫ではなかった。

その時だった。

「そこに居たのか」

低い声が響く。

二人が同時に振り返る。

相馬玲志だった。

ユキの顔がぱっと明るくなる。

「玲志様!」

勢いよく立ち上がると、自分の首輪に繋がったリードを差し出した。

「はい!」

玲志は無言でそれを受け取る。

ユキは嬉しそうに続けた。

「連れて行くなら引っ張らないとですね!」

玲志はしばらく黙り込んだ。

やがて。

「もうヤダ……」

心の底から疲れ切った声だった。

湊はそんな玲志を見て感心したように頷く。

「僕、賢いので知ってます」

嫌な予感しかしなかった。

玲志が眉をひそめる。

「何をだ?」

湊は自信満々に答えた。

「変態って言うんですよね」

沈黙。

玲志は無表情のまま答える。

「俺の事言ってるんだとしたら」

一歩前へ出る。

「トイレの詰まり取りの素材にしてやるよ」

湊は素早く椅子の後ろへ隠れた。

「図星でしたか!」

「違う」

即答だった。

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