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武器武器ギミック  作者: スペクトラム


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13/16

バグ

「対策課で一番頭のおかしい人間、誰だと思う?」

雨宮紬が頬杖をつきながら尋ねた。

相馬玲志は迷うことなく人差し指を向ける。

「アンタ」

紬は予想していたかのように机の下から鏡を取り出した。

玲志の顔を映し、満足そうに頷く。

「さて、冗談は置いといて」

「冗談だったのか?」

玲志が呆れたように眉をひそめる。

紬は無視した。

「一つ聞くね」

「なんだ」

「骸って何?」

「満月の日に死体が動き出したモノだろ」

玲志は即答する。

「で、骸を殺す方法は?」

「無い」

今度も迷いは無かった。

「そもそも死んでるからな。細切れにするか燃やすかで対処する」

「そうだね」

紬は満足そうに頷いた。

そして指を一本立てる。

「じゃあ次。強い武器の特徴は?」

「適合者が少ない」

「正解」

紬は笑う。

「逆に言えば、適合者じゃなくても強い武器もある」

「不変の鎖とかか」

「そうそう」

玲志は腕を組んだ。

「話が見えねぇな」

「自我を持つ骸が居るんだよ」

沈黙。

玲志がゆっくりと顔をしかめた。

「前提からおかしいだろ」

「何が?」

「骸は死体だろ」

紬は楽しそうに笑った。

「主従の首輪と死のリングは知ってる?」

「死のリングは知ってる」

玲志は即答する。

「強大過ぎる力を得るが十秒も付けてりゃ死ぬ欠陥品だろ」

「大体合ってる」

紬は頷く。

「主従の首輪は、首に嵌めると主従契約を結べる武器」

「便利そうだな」

「双方の同意が必要だけどね」

「あー」

玲志は納得したように頷いた。

「だから無名なのか」

「で、その首輪には欠陥がある」

紬の笑みが深くなる。

「主が死んでも、首輪の中に残った魂が従者を操るんだよ」

玲志は数秒黙り込んだ。

やがて。

「察した」

「察した?」

「頭のおかしい奴が居たんだろ」

「正解」

紬は楽しそうに手を叩く。

「自分を主に設定した状態で首輪を装着」

「満月の日に死のリングを使用」

「そのまま骸になった」

玲志は天井を見上げた。

「馬鹿じゃねぇの」

「まだ続きがあるよ」

「聞きたくねぇな……」

「骸になっても死のリングの効果が続いてる」

沈黙。

玲志は真顔になった。

「確かにそいつ頭おかしいわ」

紬はニコニコしながら尋ねる。

「なんでこの話したと思う?」

「危険だから気を付けろ、とか?」

「あ、違う」

紬は笑顔のまま言った。

「私の部下にしたから、面倒よろしく」

玲志は数秒固まる。

そして静かに言った。

「一番頭おかしいのテメェだよ、クソ女」

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