表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
武器武器ギミック  作者: スペクトラム


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/16

クソ女

「火ノ宮……武供を匿ってたなんて良い度胸してんじゃん」

相馬玲志が呆れたように肩を竦める。

火ノ宮楓は冷や汗を流した。

「いやぁ……その、色々訳があって」

「お陰で俺に仕事回ったじゃん」

玲志はため息を吐く。

「結果的にサボる口実が出来たから良かったが」

「すみません」

楓は素直に頭を下げた。

そして心の中で思う。

――玲志がクズで本当に良かった。

玲志は楓の腰に差された刀へ視線を向ける。

「その布都御魂剣」

「インスティンクトで力を引き出せる適合者じゃなかったら危なかったんじゃないか?」

楓も視線を落とした。

「この刀は確かに危ないですからね」

「悪霊を退散させる聖なる力があるらしいが」

玲志は首を傾げる。

「正直、強いのかよく分からねぇな」

楓は少し考える。

そして苦笑した。

「聖なる力ですかぁ……」

「悪霊が存在して退散するんだとしたら、この刀に宿ってるドス黒い怪物にビビってるだけですよ」

「怖い怖い」

玲志は即座に距離を取る真似をした。

楓は呆れたように続ける。

「先代の従斧の主を素手で叩きのめした相馬さんも十分恐ろしいですけどね」

「騒がしいから見に行ったら、急に襲いかかって来た奴が悪い」

悪びれた様子は一切無い。

「先代を抑え込もうとした討伐隊が返り討ちに遭って」

「その後、一般人が新しい従斧の主になったら周りはビビりますよ」

「それでも数年は普通に仕事してたんだよ」

玲志は遠い目をする。

「確か、ここに入ったの去年でしたよね」

「ああ」

玲志は頷いた。

「そしたら社長に呼び出されてさ」

「配属先をよく分からん国にするか、ここにするか選べって言われた」

楓の表情が引きつる。

「うわぁ……」

「そしたら、あのクソ女の部下になってた」

「私はいきなり適合者だって言われて」

楓もため息を吐いた。

「就活失敗したら来なよって誘われました」

「失敗したん?」

「内定した会社が倒産しました」

数秒の沈黙。

玲志は空を見上げる。

「うわぁ……」

「その後もアルバイトすら全落ちですよ」

「冷静に考えておかしくないですか?」

玲志は深く頷いた。

「……あの女クソだわ。マジで」

楓も真顔になる。

「不況だから可哀想って言われた時、殴りそうになりました」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ