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大分あいてしまいました。不定期更新でごめんなさい。
すたこら左の道に走っていくと、道の途中に小さい小部屋があった。
ここは入るべきでしょう。
本当に小さい小部屋には綺麗な女の人の絵が飾ってあった。
優しく微笑む姿に思わず見とれてしまう。
日記に書いてあったことを考えると、これはもしかしてカナリーの絵なのかな。
ハデスさん。未練がましい男ね・・・。
持ってみると意外と軽かった。
それを触りつつ、アルケマイズを唱えてみる。
おっとバッグに入ったね。
他にめぼしいものはっと。
なんだか職業が盗賊になってしまった気もするけど、冒険者は家捜ししても許されるはずよね。
いろいろひっくり返して、20ゴールドだけ発見した。
んーしけてるわ。
さて、次に行くかと外にでたところで追いかけてきていた二人に出会った。
「おまえなー。いきなり走り出すなよ。追いつくの大変だっただろ」
「るしふぇさん。やけに足が速いですよね。私たちのステータスでなかなか追いつけないなんて種族ボーナスだけとも思えませんが・・・」
アーチェさん、するどいですね。さっきの変な空気が消えててほっとしちゃいますよ。
「ウルフ狩ってたら足が速くなるスキルを手に入れたんですよ」
「なに!そんな話きいたことねー」
「それはすごい情報ですね」
驚く二人にちょっと得意な気分になる。
「足が速いのっていろいろ便利ですよね。広まらないうちにがつっとウルフ狩りに行ったらいいですよ」
「初心者ゾーンにしかいないからなぁ。ここまで出張ってきた甲斐があったってことか」
「そうですね。後で狩りに行きましょう。それはそうと、こっちはボスコースですけど」
アーチェさんの言葉にげんなりする。
「普通は右の道に行って、妖精を助けてハデスを封じるアイテムを貰ってから挑むんですけどね」
「えー・・・もうめんどくさいなぁ。ラジェを生贄にしたらなんとかならないですか?」
「おい、おまえ」
「そうですね。パーティーを組んで倒せばなんとかいけるかもしれませんね。ギリギリでしょうけど」
「でもお前まで守れないぞ。多分瞬殺だろうから、普通の初心者連れた上級者でも右に一回いくんだぞ」
「二人の言うことは解かるんだけど、ちょっと試してみたいことがあるんだよね。死んでもいいからこっちいこ」
はぁとため息つきながら、アーチェさんと目配せするラジェをひっぱっていくと、
「しゃーねーなー」
諦めてくれたようで髪をくしゃっとされてしまった。
ち、2枚目ぽくてちょっとドキっとしちゃったじゃないか。