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第38話 林間合宿(裏)9 予想外
朝、俺は真希と良太に作戦を伝えた。
二人とのやり取りを急いで終わらせ、すぐに朝食を食べた。
その後、山登りが始まった。
真希は今、狙われている。真希も山登りのコースに参加していたが、彼女は3組にいる。俺は先頭の班で、真希は後ろの方にいるので、しばらくは姿を見ることができない。
もしこのイベント中に、大阪の鈴木楓が襲ってきたら、俺は対応できない。その時が来たら、真希には逃げろと伝えてある。鈴木も速さには自信があるが、真希の方が走るスピードはおそらく上だ。俺が合流するまで、時間を稼ぐことはできるだろう。
そう思っていたが、予想外のことが起きた。
倒木が進路を塞ぎ、さらに雨も降り始めた。
結局、引き返すことになり、来た道を戻ろうとしたその時、俺は山の上の方に人影を見かけた。はっきりと姿は確認できなかったが、あの長い髪は鈴木だと俺の脳は判断した。
心臓が一瞬跳ね上がり、周囲に警戒を強めつつも、そのまま何事もなく集合場所へ戻ることができた。
だが、俺の中に疑念が残った。
『何がしたかったんだ?本当に鈴木だったのか?』と。




