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アルガナイ…力を失ったルシファー 学園生活を謳歌する?  作者: T.T
世界の一端

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第25話 いいんかい(表) 嫌われるのは必然

 三か月間前………


 入学して数日が経つと、委員会と係の仕事が割り振られた。

 学年委員会、選挙管理委員会、保健委員会、放送委員会、体育委員会、図書委員会の六つ。

 係は、教科係、レク係、電気・窓係、生き物係の四つだ。どちらも所属していない生徒は、各教科につき二人が、その教科の授業前日に、担当の先生に授業が有無や必要なものを聞きに行くことになっている。どれも男女二人ずつになるように分けられる。


 まずは学年委員会、クラスの代表を決めるところから始まった。その後、代表がクラスを仕切り、残りの役割を割り振る流れだ。

 先生が『立候補する人はいませんか?』と問いかけると、駿斗が真っ先に手を挙げた。他に二人立候補者がいたため、簡単な選挙を行うことになった。


 立候補者が一人ずつ、それぞれやりたい理由を演説し、それ以外の生徒が

一人一回だけ手を上げて投票する。立候補者は自分に投票し、一番票を集めたものが代表となる。


 結果は、5票、5票、そして駿斗は38票と圧倒的な差をつけて男子代表に選ばれた。

 女子も多くの立候補者がいたが、夏菜が駿斗にも劣らない素晴らしい演説を行い、女子代表に選ばれた。


 その後、駿斗が進行を続け、夏菜が黒板に役割を記録することになった。順調に選挙管理委員と放送委員が決まり、次に、俺がなりたい図書委員の順番が回ってきた。

 

 演説を行ったが、俺はクラスの陽キャである颯太に完敗した。俺に入った票は、たったの三票だけだった………


 そこで、小学生の時に二回ほど経験がある保健委員に立候補することにした。

 驚いたことに、他の誰も立候補者がいなかったため、俺は保健委員に決まった。


 女子の方も募集したが、候補者は紫苑だけだったため、こちらもすぐに決まった。

 紫苑は男の匂いが嫌いで、男を避けている。中学に入ってからも、その態度は変わらず、教室ではほとんど女子としか話していなかった。

 だが、俺と駿斗は例外らしい。


 小学4年生の頃に、俺と駿斗は『なぜ俺たちを遠ざけないのか』と聞いたことがある。その答えが〚男の匂いがしない』だった。

 正直、俺にはよく分からない。


『同じ男だがな………』


 そういう理由もあってか、俺が立候補するのを見てから、自分も立候補したようだった。

 初対面の女子と話すのが苦手な俺にとっては、相手が紫苑で安心した。彼女とは気を使わずに接することができる。

 その後も、駿斗がうまく進行し、委員会や係、教科担当の割り振りは順調に決まった。



 現在………

 朝の会が始まった。気づけば、合宿まで残り七日だ。


「今日の昼休みに、委員会の皆さんは集まりがあります。詳しい内容は、黒板の横にある掲示板に貼ってあるので、確認してください」


 俺は、みんなが見終わった後に黒板の横にある掲示板を確認した。保健委員会の集まりは二年三組の教室で行われると書いてあった。


 それを見た時、一つ、悩ましい問題が頭をよぎった。紫苑と一緒に教室に行くべきかどうかだ。


 決して、彼女のことが嫌いなわけではない。

 ただ、俺と一緒にいるところを誰かに見られると、勝手に誤解されるかもしれない。それでくだらない噂が広まることもあるからだ。実際に、駿斗はその被害を受けている。


 駿斗は、いわゆるイケメンだ。整った顔立ちに加え、バスケで鍛えたしなやかな筋肉と高身長を誇り、どこにいても目を引く存在だ。さらに誰に対しても親切で、周囲を引っ張るリーダーシップを持ち、勉強も抜群にできる。

 そんな駿斗を慕う人は多く、彼の周りには常に人が集まっていた。


 ………だが、この世に嫌われない人間など存在しない………


 駿斗は確かに多くの人にとって憧れの存在だ。けれども、その輝きはときに嫉妬や妬みを生む。彼の能力や魅力を羨む者たちが、必ず現れるのだ。

 俺が知る限り、駿斗はこれまで何度も悪意ある噂を流され、そのたびに心を傷つけてきた。


 小学生の頃は『付き合っている人とは別の女子とじゃれ合っている』『彼女に暴力を振るってストレス発散している』『五人と女の子と同時に付き合っている』『実は不良で、夜中に女を連れて歩いている』などの嘘の噂が流れていた。

 これらの噂を流していたのは、駿斗に何度も告白して振られ続けた一人の女子だった。

 その女子は最終的に先生から指導を受け退学処分となったが噂は消えなかった。

 中学校に進学しても、駿斗に対する悪意ある噂は続いた。また同じような内容の情報が学校中を駆け巡っている。


 このことで、俺は駿斗から電話で相談を受けていた。


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