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アルガナイ…力を失ったルシファー 学園生活を謳歌する?  作者: T.T
憎悪

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外伝 千明 9 一つの可能性

 その日から、私はおばあちゃんを殺した犯人を数か月掛けて探したが、結局見つからなかった。


………


 そして例の事件が起きた。不審者が教室に入り私を殺そうとナイフを振りかざしたのだ。


「遅い、これなら返り討ちに………」


 私は『危ない』と踏み留まる。

 普通小学生女子なら、ここで避けるような行動はとれないと瞬時に思った。

 傷を最小限しようと咄嗟に考え、攻撃を受け入れようとした時、『駿斗』が私の代わりにナイフによる攻撃を受けた。


 一見、最も近くにいた駿斗が私を庇ったように見えるだろう………


 しかし、私はこの時の駿斗の行動を見逃さなかった。

 反応速度があまりにも早く動作に無駄がない行動に。


『数秒間であそこまで正確な判断と行動ができる小学生がいるか?いや、そんな人は組織に育てられた者しかありえない』


 私は気絶したふりをして、その場に倒れ、頭の中を整理した。

 おばあちゃんを殺したのは、少なくともRの人間だ。歳は分からないし、性別も何もかも情報がない。

 だけど、駿斗が先程見せた反射速度は明らかに異常なものだ。


………もしかして、駿斗はRに育てられている子供なのかもしれない………


 そう思った私は、駿斗を数か月監視した。

 しかし、ごく普通の小学生にしか見えなかった。

 家から100m離れた場所に監視カメラを設置し、出入りを伺ったが、

特に怪しい姿も見られなかった。水泳の授業で背中を見たが、ナイフで切られたはずの傷もなかった。


 私は考えを改めた。


『駿斗は何も関係もない一般人。けどあの動きはどうやって、偶然?あの時、ナイフで切られ大量の血を流していた。背中に傷があるはず』


 そう思って確かめたが、なかった。


………


『ないことから考えられるのは、そもそも傷は深くなく手術で跡が消えたという

可能性』


『もしくは………中身だけ別人………』


 前者は今の医療技術ではありえなくはないが、どちらかというと後者の可能性の方が高い。


 一般人の小学生があんな動きができるわけがないからだ。

 それに前者の場合、少なくとも手術跡があるはずだ。

 それが全くないということは、あの時、私を守ったのは駿斗ではない別人ということになる。


 これが本当なら、あの動きに説明がつく。

 

『だが、なぜ?守られる理由が分からない。何かしら理由があるはず、なければあんな命知らずの行動がとれるはずがない。ダメだ、思いつかない』


 とりあえず、駿斗に聞いてみるのが一番効率がいい。

 しかし、駿斗は教えてくれなかった。というか、ごまかされた。


「何言っているんだ?俺は俺だぞ」


 としか言ってくれない。


『なわけがないでしょ。あなたがあんな動きができるわけがないじゃない!」

 

 吐かないのなら力づくで問い詰めることもできたけれど、私はしていない。


 もし、私の観察不足で駿斗がRの関係者だった場合、私は摘むからだ。


『ダメだ、駿斗が完全に一般人でRと何の関係もないという決定的な何かがないと』



     『冷静になれ、私』



 その後も学校に通いながら監視の任務、夜は鍛錬と任務。休日には、日常生活を満喫しているように見せるために、友達や家族と出かける。


 楽しくないがこれも偽造の上で必要なことだ。



『おばあちゃん………待っててね』


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