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アルガナイ…力を失ったルシファー 学園生活を謳歌する?  作者: T.T
憎悪

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外伝 千明 6 『I』

 今の日本にはRという組織があり、世間に言えない恐ろしい計画をしているらしい。

 そのことを聞いた団長は密かに人員を集め、『 I 』という組織を立ち上げた。 

 Rの計画を知るものは団長と、この副団長しか知らないらしい。

 とにかくRの計画を止めるための組織がこの『 I 』と言われた。


 主な活動は、Rに関わっている者の監視、場合によっては尋問や始末することもあると聞き、今までの訓練の内容を思い出した。


 訓練してきたのは主に、他人を欺く、戦闘と暗殺のスキルだ。

 これらは、Rの情報を盗んだり、殺してRの戦力を密かに下げるためのものだと

ようやく理解することができた。


「これで大体のことは話した。さて、任務についてだが、設定を頭に入れたうえで、学校に通ってもらう。理由は二つだ」


 指を二本だけ挙げてから、『一つ』と言った。


「日本にある小、中、高、大学校は全てRの管理下に置かれている。君が何の理由もなく、休学した場合、少なからず怪しまれる。それを避けるための設定だったんんだ。もちろん、君に似た少女と父親を実際に海外に行かせ、今日、帰国してもらっているため、偽装も完璧だ」


 そこまで、手間をかけるのかと思いながら話の続きを聞いていた。


「二つ、学校内にRに関わっている子供を調査してほしいからだ。子供が関わっているわけがないという曖昧で視野が狭い考えは時に、身を滅ぼす。私はそう考えている。私たち『I』のように未来に備えて子供を養育させている可能性がある以上、

そこからほんの欠片でも手に入る情報を見逃す手はない。それに、君たち子供にしかできないことだ。我々大人が踏み込めないところにぜひ、踏み込んでほしい」


 そういうことかと納得した。確かに私のように訓練された子供がいるかもしれない。その可能性を捨てずに私のような子供にこういった任務を与える。


『だから、この組織はかき集め、鍛えさせているのか』


 これで、大体の謎は一本の線に繋がった。

 けれど、やはり分からないことがある。それを聞いてみた。


「ご説明ありがとうございます。これからやることは理解できましたが、兵器なるとは一体どういう意味でしょうか」


「ん?」


 副団長の視線が少し鋭くなった。私は失礼なことを聞いたと思い焦りながら口にした。


「申し訳ござい」


「まさか、聞いていないのか?」


 粗相をしたため、怒られるかと思いきや、まさかの返しに驚きつつ私は素直に返事をした。


「あっ………はい」


 副団長は、『はぁ~』とため息をつきながら先ほどまで上げていた手を顔に当てた。


「君の訓練官は?」


「山本官ですが」


 さらに大きいため息をつきながら、『やはりな』と言った。


「あやつめ、こんな大事なことを言わずに………すまんな、君もさぞ苦労しただろう。腕は確かなんだが、重要なことを忘れる癖があってな、私も苦労しているんだ」


「そうなんですか」


「まぁ、いい。今から私が伝えるとしよう」


 副団長はもう一度、大きなため息をついた。


「君は我々の兵器となってもらう。つまり、感情はいらない。我々の誰かがもし、何かに失敗しRの手に落ちた場合、情報を吐かされる可能性がある。そうならないように、味方であろうと殺してもらうということだ。命令にはもちろん従ってもらう。使えない道具は不要だからな」


 『残酷だと思うかね』と言いながら、話を続けた。


「それだけ、Rに気づかれないように行動しなければならない事情があるのだ。Rの計画を話すわけにはいかないが、関連していることだと考えてくれていい」


………これは戦争だ。


「済まないが、君たち兵器は我々の仲間になることはない。ただ、命令されれば打ち、手から離れれば我々は拾うことはない。拾っているうちに敵から攻撃を受ける可能性があるからな。そういう意味だ」


 なるほど、私たち兵器は最も位が低いと言っても過言ではないのか。生きていくために、Rに気づかれないように行動しなければならない。

 気づかれた場合、その者の痕跡全てを消すことも仕事と聞かされた以上、状況に応じて、味方すら殺すということを頭に入れた。自分も対象の内だということも。

 


 話が終わると私は、ついに家に帰る許可が下りた。


「なぁ、なんで今すぐに父親に会いたいって言うんだ?もう、18時過ぎだぞ」


 山本はそう言いながら、頭をかいた。


「痛てぇな………『お前は最近気が緩みすぎだ!』どうだら、こうたら言って結局、いつも通り拳骨かよ。痛てぇったらありゃしねぇ」


 私を送るように命じられた山本は副団長に拳骨を何発もされてから、今に至る。

 私は山本の車に乗せてもらい家に到着した。


「俺は帰るからな」


「そこで待ってて。すぐに終わるから」


「はぁーなんでだ?っておい!」


 私は山本の言葉を無視して、インターフォンを鳴らし、ドアを叩いた。すると、玄関に明りが付き、数秒後にドアが開くと父が立っていた。


「えっ千………」


………………………


「うるさい」


 私は父の顔を見た瞬間に、首をナイフで跳ね飛ばした。

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