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アルガナイ…力を失ったルシファー 学園生活を謳歌する?  作者: T.T
この世界の裏側

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第18話 期末テスト(裏)  ターゲット

 後日、大阪で暴動は、ニュースで一切報道されなかった。

 組織が余計な混乱を避けるため、報道を黙らせたのだろう。

 そのおかげで、学校の生徒たちは普段通り、テスト勉強に励み、この件について話すものは誰もいなかった。


 だが、爆破予告は届いた。


 予告は、大阪で組織に追われていた殺し屋が逃げてきて、遊び半分で送りつけたものだろう。

 あの挑発的な文字の書き方……俺には見覚えがある。


 それにしても、組織があいつらを逃がすとは。相当手こずっているようだと感じた。

 学校側は休校になり、千明に嘘の事情を伝えた。



 そして、三人目の幼馴染、真希に連絡を取る。


 真希の両親はかつて、殺し屋に殺され、真希だけが逃げ延びた。行き場を失い街をさまよっていたところを組織が保護し、その後、真希の両親と関わりがあった俺の父が引き取る形となった。

 それと同時に、幼い頃から俺と共に鍛錬を受けるようになったのだ。

 同い年だが、俺の方が誕生日が早いため、妹という設定で同じ学校に一緒に通っている。


「真希、知っていると思うが、今日与えられた任務は中止になった。だが、爆破予告を送ってきた奴らがいる。恐らく、黄泉兄弟だ。今から奴らを探し出し、抹殺する」


 たとえ、今夜に仕留めきれなくても、休校の明日も時間がある。それに、早く問題が解決することに越したことはない。逃がすことは許されない。


「了解。居場所は?」 


「これから本部に連絡して確認する。お前は今どこにいる?」


「家にいる。兄さんが来るまで、必要なものを準備して待ってる」


「わかった。俺は千明の家から出たばかりだ。本部に情報を聞きながら帰宅する」


「また、あの女の……」


「どうした、何か言ったか?」


「なんでもない!急いで来てよ!」


 そう言われると同時に電話は切れた。

 怒らせることを言ったつもりはないが、真希は時々突然怒る。

 まぁ、いつものことだろうと思い、急いで家に向かった。


「ただいま。準備はどれくらい進んでいる?」


「おかえり兄さん。大体終わった。後は相手の情報と場所次第で変わるかな」


 真希は仕事モードになっていた。

 俺は地図を広げ、ターゲットがいる場所に指を指しながら説明をした。


「助かる。場所は南側の倉庫だと分かった。ここから、少し様子を見た後、直接乗り込もうと思う。それと、予想通り相手は黄泉兄弟だ」


「倉庫か……って、あの兄弟かぁ~思い出すだけでイラついてくるなぁ~」


 真希は険しい表情になり、両拳を『ごつんごつん』と殴り合わせていた。


 俺が爆破予告してきた相手が黄泉兄弟と気づいたのは、爆破予告に書かれれていた字を見た時だ。あの独特な文字を俺はしっかりと記憶していた。そのため、すぐに気づくことができたのだ。



 俺ら『矛』は、幼いころから殺しの技術を磨いてきた。

 幼稚園に通いながら、夜には厳しい鍛錬をさせられていた。

 高度な戦闘技術を学ぶ際には、実践が一番。そのため、他の矛とも訓練を重ねていた。その時に、戦ったのが、この兄弟だ。


 当時の兄弟は、さほど強いと呼べる相手ではなかった。

 だが、それは何年も前の話。

 今の彼らは、あの頃とは比べものにならないほど強くなっているだろう。

 何せ、あのRの目をかいくぐり、大阪から遥か離れたここ埼玉まで逃げる実力を少なくとも持っているからだ。


「兄の一郎は、身長は185センチ。並外れた腕力を持ち、戦闘になると右腕に機械の義手を装着するらしい。今までに50人以上を殺している。その全員が、握りつぶされて死亡したらしい。掴まれたら最後、逃れることは難しいだろう」


「なるほど」


「弟の二郎は、身長178センチ。兄ほどの力はないが、様々道具を駆使し、特に動きが素早い動きが特徴だ。正直、弟の方が厄介だが相性を考えると、俺が兄を相手にした方がいいだろう」


「わかった。私が弟を殺すよ」


 真希は頷きながらそう言った。


「頼む」


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