面倒な兎
ダークエルフの女の子…ダークエルフのおじさんから後はその孫に託す様にと言われ俺達はその子に会う事はできたが、おじさんに任された仕事をそのお孫さんに一任した事で終わり次第喫茶店で待つように言われた。しかし喫茶店で待っていた事で俺達は喫茶店騒動を起こしてしまった挙句それなりの惨状で最早何もいい現れない様な悲惨な状態と陥り店主は涙目になりながらこの惨状を元の喫茶店に戻そうと必至になってダークエルフのお孫さんに頼み込む。
「すまんトマソお前にはまた迷惑をかけるな。」
「別にいいわ。これも商売だから。」
トマソは鬼店主に紙切れ一枚を手渡す。
「おいまさかコレ…」
「見積書。こっちがやった負担額からそれ相応の請求額が出てるからひとまずその金額を抱くわ。」
「り、理不尽だ。明らかに何も悪くないのに無駄に金が減るなんて…」
うん俺もそう思う。鬼店主の人には悪いけど半ば可哀想としか言いようがない。
「それで、あなた達は何でこんな騒動を起こしたのかしら?理由に関してはこちらも黙っておくわけにはいかないわよ。」
「えーと、何といいますか…」
事の顛末を大方説明した俺はダークエルフのお孫さんに半分納得してもらうような形で大体の事情を信じてもらう事にしてもらい、店主からも承認として間違ってはいない部分の証明もしてもらった。
「成る程。まぁあなた達からしたら正当防衛かもしれないけど、少しやりすぎな部分はあったと思うわね。」
「いや〜それほどでも〜」
「そんなに褒められますと返す言葉もありませんね。」
「おいこれは褒められてるんじゃなくて注意されてるんだ。しかも何しれっと自分も偽善者ぶってんだ。お前も一応主犯格だからな。」
「私の場合向こうから手を出してきたから喧嘩をかっただけにすぎません。なので、冤罪です。」
「お前の言う冤罪は最早罪を犯すような冤罪だ。間違っても正しい方の冤罪ではない。」
てか普通の冤罪に反対もくそもないがな。
「ひとまずここから離れましょうか。あまりにも目立ってしまっているわ。あなた達私と一緒にエルフの村まで行きたいのよね、とりあえずこの街から出て荷馬車までついてきて頂戴。」
こんな惨状のまま俺達はこの場を後にしダークエルフのお孫さんの後についていきこの街から離れる為の荷馬車の場所まで移動する。
「そういえば自己紹介がまだだったわね。私はトマソ、トマソ・レディファって言うの。」
「俺は山本一夜そしてこの小さいのが…」
「ガヴはガヴ!ガヴリエルだよ!」
「私は天音千夜とい言います宜しくお願いします。」
「ガヴリエル?ガヴリエルってあの天使の名前のガヴリエル?」
「うん!でもガヴはその天使とは違うガヴなんだよ!つまりガヴは精霊なんだ!」
「……ごめんなさいよく分からないわ。」
「いや別に気にしなくていいです。ガヴリエルの言う事はただのままごとだと思って下さい。」
じゃないと新しい人に出会す度にガヴリエルの存在やら何やら勘繰られるのも面倒だしな。てかここでのガヴリエルの存在って天使扱いなんだな。そして4大精霊や天使での由来とかも一応区別があるらしい…ここでは天使だが、その他の世界ももしかしたらガヴリエルの様な他天使や精霊がいるのかもしれん。
「なら別にいいのだけれど、あなた達おじいちゃんとどうやって会ったの?あの人滅多に姿を現さないから会うだけでも奇跡なのに…」
「いや普通に馬車を止める為にガヴリエルを投げつけたら止まってくれましたけど、まぁそのままガヴリエルは踏まれてしまいましたけどね。」
「え?どう言う事?」
ガヴリエルはそんな事まで言わなくていいといわんばかりに俺の足にポカポカと叩いてくる。
「しかし、そんなに滅多に会わないといいますが、どれぐらいあったりしないのですか?」
「そうね父や母がいうには150年会ってないって言ってたかしら。まだ私はそこまで歳は言ってないしこの前会ったのも20年前だからあまり気にしてはいなかったけど…」
エルフの年齢層がイマイチ把握できないからどれぐらいの率でそこまで会う会わないかの年なのか全く分からないな。
「でも連絡はそこそこあったりしてるから、あなた達の事はおじいちゃんに聞いてるから大丈夫よ。まぁ色々と省かれて大変だったのは敢えて省くとするけど…」
ああ〜あの爺さん普段から家族に迷惑をかけるエルフなんだな。何かあの時に荷物をそのまま置いていった事でトマソの言う事が何となく分かった気がする。
「さぁここからは私の相棒達と一緒に村まで2日はかかるけどゆっくり旅を堪能してほしいわ。」
「ぴぃぃ!!」
ガヴリエルはトマソの言う相棒という言葉を聞いた瞬間というより直視した瞬間俺の背中に隠れ怯える。だがそれも分からなくはなくその相棒というのは今まで見てきた兎達の中で断然に…
「で、デカイ…」
「デカイですね。」
「そうこの子は普通の兎達よりも人間サイズ同様の大きさを持つ体をしているのよ。所謂ヌシとでも思ってくれたらいいわ。」
「そんな兎慣れさせるのにはだいぶ辛かったんじゃ?」
「いいえ、寧ろ懐っこくて愛着があるわよ。私の言う事を聞かなかった兎達は今までいなかったんじゃないかしら?」
「へぇ〜〜………ん?」
何だ大きな兎の視線がトマソの何かの部分に釘付けにされてるような……って他の兎達も同様トマソの何の部分に釘付け……
ボヨンボヨンボヨン……
キュキュキュ!
キュキューー!!!
ぎゅ〜〜〜〜
「え、嘘でしょう。この兎達……」
「トマソの胸に釘付けにされてやがる。」
いや分からなくもないが明らかな動物の本性が出てんじゃねぇか。
「成る程あれは盛っていますね。胸に…」
「おい、直球すぎだろ。本人がそれを聞いたらアイツらに対しどんな酷い仕打ちをするかわからんぞ。」
「ですが、胸!に目がいってお尻フリフリしていますよ。」
「何で胸にそこまで強調したがるんだ。」
まぁあのトマソの胸よりかは多少自分の膨らみに違和感が生じてしまうのも無理もないとは思うが…
「う〜ん?今一夜さん私の胸とトマソさんの胸を比較しましたね?」
「いやそんな事するわけないだろ。第一お前の胸何か全く興味ないしそんなの比較するわけ…」
「何ですって!!!」
俺は完全にボロを出してしまったのを誤り千夜は俺の頭をぼかすかと殴りながら鬱憤を晴らす。痛くはないのに何故か千夜の心の痛みみたいなのがこちらへ伝線して伝わる。なんで俺がそんな情に気づけなきゃならんのだ。
「えーと、そろそろ出発の準備をしたいのだけれどいいかしら?」
「あ、はいすみません。」
「ふふ、別に敬語じゃなくてもいいわよ。確かにエルフの方が人間よりも長くは生きる生き物かもしれないが、それでも同じ生き物として対等に接したいんだ。気軽に話してくれるとたすかる。」
「そうか、それなら遠慮なく気軽に話させてもらおうかな。なぁ千夜、ガヴリエル……ってあれガヴリエルは?」
「そういえばいませんね。さっきまで一夜さんの後ろに隠れていたのですが…」
「そのガヴリエルという子ならそこに…」
「あ…」
「あ…」
その時すでに遅くガヴリエルは大きな兎に舐められいやなぶられており霰もない姿となって大きな兎に抵抗していた。
「いゃ〜〜なんでガヴばっかりこんな目に……ガヴ何も悪い事してないのに…ひゃ!ちょっとどこ舐めてるの!」
大きな兎はガヴリエルの顔だけではなく、足裏や太ももにまでペロペロと舐めはじめガヴリエルの恥辱を目の当たりにし何とも卑猥な背景を目にしてしまう。
「ガヴリエルは最早こういうエロい目に合ってしまう達なのかもしれないな。」
「………」
あんな醜態私だったらあの兎達を全部屠ってましたねきっと…やられてるのがガヴリエルさんで本当に良かったです。
「お、おいやめないか!どうしたんだ、いつもなら大人しくしているのに急に荒ぶるだなんて、何か悪い物でも食べたか?」
「いや多分ガヴリエルが舐められてるだけだと思う。」
「全く如何わしい子なんだから、ほらほら落ち着いて落ち着いて…」
トマソは大きな兎の頭を撫でながら落ち着かせる様に子どもをあやす感じに撫でると母性本能なのかやたらとトマソの胸に顔を埋める。
「か、一夜さん…私この荷馬車に乗りたくありません。」
「いや気持ちは分からんでもないが、乗らなければ目的とする場所に到達ができなくなる。」
それに俺の力もさっさっと解放させないといつまでも規制がかかったままのらりくらりと旅をするわけにはいかないからな。
「よし!」
トマソは大きな兎を手懐けさせそのまま荷馬車の前の主導する席へと座りいつでも出発する準備を整える。
「ほらほら、あなた達も乗って乗って、時間は無限大にあるわけじゃないからとっとと行くわよ。」
トマソの言う通り、あまりにも妙な場所で時間を食ったせいなのか、最早夕日が沈みかけ夜になろうとしている。
「ほら、ガヴリエルさんとっとと乗りますよ。」
「いーやー!!あの兎のモンスター怖いもん!ガヴ乗りたくない!」
あの好奇心旺盛なガヴリエルでもさすがにあれだけエロい事された小動物相手は抵抗があるのか…いやまぁうん…小動物でも変態的な行動をした事に何も変わりはないからな。逆の立場でも襲い掛かられてきたらこっちもたまったもんじゃないな。
「ああ、後あなた達に渡す物があったんだわ。その服装じゃいざとという時に困るでしょう。だからおじいちゃんからあなた達に兎達の面倒をみてくれたお礼として後の荷積みにある箱から着替えて頂戴きっと気にいると思うわよ。」




