孫のダークエルフ
え?ここが最後の世界じゃない?
「いやいやここを救ったら全ての世界が救われるんだろ?じゃないと俺達が今まで救った世界の意味って…」
「意味はありますよ。ただその枷として支配する存在魔神だけが集まる場所があります。そこは魔神以外の者は拒まられあらゆる者を受け付けない、言うなれば禁忌の場所とでも言えばいいんでしょうかね。」
「き、ん、き?何それ美味しいの?」
「お子ちゃまは黙って聞いていなさい。」
「むむ!ガヴお子ちゃまじゃないもん!」
「その場所が最終地点…じゃあ、俺達がこの世界を救っても他の世界のバランスが保たれるといわけではないんだな。」
「いえ、世界のバランスが保たれるのは間違いありませんよ。さっきもいいましたが、世界に一つある樹木あれがある限り世界の破滅が訪れる事はありません。ただ最後の場所となる7魔神の支配者言うなれば総帥とでも言いましょうか、そいつに勝たなければいずれまた世界のバランス均衡が危うくなる。つまり…」
「元の企みになるって事か…」
「私達7魔神はその総帥の命によって、各世界の支配をしろと命じられていました。その活動は個人によりけりですが、50%か80%にまで見出される数値にまで支配されている状況もあったんです。ですが、それを阻害するものが現れ場残りの20%そして50%はそれを排除しなければ支配されたのを認定はできません。」
「ああ〜だから俺を7魔神は知っていて邪魔だから消し去ろうという圧みたいなのがあったわけか。」
「まぁそれだけではなく、地位の為という者もいたりはしましたけどね。」
懺悔や千夜みたいな奴か…少なくともただ単になすがまま実行するという行為は割に合わない結果になるとでも思ったのだろうか…何処かしら安全な場所を見つける為その行為を懺悔は捗ってはいたが…黒の幻想に邪魔をされてしまった。後一歩が追い付かずああいう結果になってはいたが…もし黒の幻想が現れななかったら俺達の未来も変わっていたのか?
「とは言ってもやはり成果をその総帥に伝えなければならない、どちらにせよ悪巧みができても全ての世界から逃れる事はできないんです。」
「そうか、だから千夜でも逃げたくても結局の所7つの世界の他の場所へ移動ができない以上最早俺達と行動してそいつを倒す他ないって事になるのか。」
「はい、それが大前提でありあなた達と行動する理由の1つです。」
「ん?1つってまさかまだ他に何かあったりするのか?」
「それはまだ言えません。それを話せるのは全てを成し遂げれるその時がきた時にまた話せます。今は目の前の目的を達成する事だけに集中しましょう。」
ダダダダダダ!!
ズサーーー!!
「お〜しアンタらここで降りてくれ、ここで、俺の孫と交代で2日に渡って村に行ってもらう形になる。悪いがここから先は俺は戻れないんでな。」
どうやらダークエルフのオッサンが言う目的地とする街に到着しそのお孫さんに会う形になっているのだが…
「よいしょ、それでそのお孫さんは何処に?」
「街の中で市場があってな、そこで商業をしているから見つけたらすぐわかる。すまんが、俺の運搬する荷物と一緒にコイツらを連れて歩くが大丈夫か?」
「え〜と、まぁ問題がないと言えば無くはないんですが…」
何故かわからんが、ガヴリエルに対し物凄くウサギ達が興奮しながらスタンピングしている。
「う〜このうさちゃん達怖くてガヴ手綱なんか握りたくないよ。」
「なら私と一夜さんで、ウサギ達の手綱を握るしかありませんね。馬鹿力があるだけで、何されるか分かったものじゃありませんからひとまず半分半分で対応する他ないと思います。」
「そうだな、まぁ残りのウサギ達はここに残しいく分餌だけで、何とかなるだろう。そこまで時間はかからねぇからな。」
おじさんはそう言って俺と千夜に兎の半数匹の手綱を渡してくる。
「その手綱は僅かながらダークエルフの力でそのウサギ達に引っ張られない様に強力化してある。万が一でもない限りそいつらに引っ張り回される事はないだろう。」
「前回みたいに、なめられた様な行動はないと思って大丈夫ですか?」
「あれは、お前らが何かしら人間特有の力があると思って任せていたんだ。今回は早々に何かが起こるなんて事はない、何かでその手綱の効果が切れない限りな。」
いや不安要素になる言葉でしか捉えられないんだが…
「分かりました。やや不安はありますが、このままいきましょう。ほらガヴリエル行くぞって…」
「いやーー!!何か物凄く睨んでくるんだけど!」
やたらとガヴリエルを敵視するウサギ達、しかし手綱の力で上手く言う事を聞かせながら、そのまま荷物の運搬を街の中へまで運ばせ俺達はおっさんのお孫さんに会う為にそのまま市場へと足を運ぶ。
………商業の街・グレイブル
「うわ〜すげ〜こんなに賑やかな場所だとは思ってもみなかった。」
「そうですね。さすがに小さな街だと思っていたのですが…どうやら壁で上手く小さな街に見せていただけみたいだったですね。」
「あ〜この街では全ての種族の中でも中心地と言っても過言じゃないからな。ここは3番目に大きな街だ。」
「3番目?ここよりも大きな街があるんですか?」
「当たり前だ。ここはエルフと妖精にとって木の実やフルーツ等、自然な恵としての食べ物と水を売っているんだ。だが便利さと言えばそこまでは良くないだから3番目なんだ。」
「成る程だからこの子達を使って配達等の運搬をしているんですね。」
「まぁな、困るとしたらコイツらの餌代に関してぐらいだな。安い餌だと機嫌を悪くしそのまま何も気力を出さずに睡眠に入ってしまう。だからもしコイツらを飼うとするなら注意したほうがいいぞ。」
そんな事をすれば、ガヴリエルはコイツらの餌になってしまうような気がしてとてもじゃないが飼うなんて発想は考えられないな。
「…………」
「どうかしたか千夜?周り何か気にして何か良いものでも発見したりしたとか?」
「いえなんでもありません。気のせいかもしれませんので大丈夫だと思います。」
「あ〜〜!?」
突然おっさんが大きな叫び声をあげなから何やらありえないという顔をして溜息をする。
「どうかしたんですか?」
「いや、ちょっと急ぎの要件ができちまってなこのまますまないがお前達に荷物の運搬を頼む。」
「え?」
「へ?」
大量にあった荷物をこちらへ分けてのし上げながらおっさんはそのまま連れてきたウサギ達を連れて残したウサギ達と運搬車の方へ急いで戻っていく。
「いやいやこの荷物どうするんだよ!いくらなんでも無理矢理すぎやしないか!」
「……ん?なんでしょうかこれは?」
詰められた箱の間にメモみたいなものが挟まれており内容はどうやら商人がいる所へ受け渡すリストが書かれていた。しかもご丁寧に記載された金額とおつりまで記されてやり方の知らない俺達にやらそうとしているのが十中八九伝わる。
「まじか…こんな大量のリストどうやってやればいいんだ今日中にやるなんて無理だぞ。」
「と言うよりも……ウサギさん達物凄くへばってますけどね。」
大量に詰められた荷物はどうやらウサギ達にとってキャパオーバーらしくこれ以上は動けないと言わんばかりにその場でジタバタしながら反抗意識のしるしなのかギブアップというようなタッチを何回もする。
「完全につんでますね。どうしますか?このまま放置して先を急ぐという手段もありますが…」
「うーん……」
さすがにそれはまずい気がするな。ここで荷物を放置してウサギ達もそのままにしたらこの街が色々とヤバイ事になりそうだし、それに何やら視線が物凄くこちらへ向けられているのを感じる。
「お前達こんな所で何をしているんだ?」
困ってる最中まさか俺達に声をかけてくる奴がいるとは思わなかったのにも関わらず平然としながら手を差し伸べてくるダークエルフが目の前に現れる。
「えーと、その、何というか…やむにやまれずと言った事情があって困ってるというか…」
「………ふぅむ。」
ダークエルフの女の子は何やら訝しみながら周りの荷物に注目し何かを悟ったのかはは〜んと納得したように溜息をつく。
「これウチが運ぶとされる荷物だね。という事はおじいちゃんがそのままあなた達に頼んでトンズラしたって認識でいいのかしら?」
「え?」
「嘘…」
待てそうなると、今目の前にいるダークエルフの女の子って…
「もしかしてあのおじちゃんの孫!」
「あら?もしかして私のおじいちゃんと面識があったりするの?てかそうよね面識がなかったらこんな風に荷物なんて置いていかないわよね。……というよりもしかしてあなた達が私の村へ連れていってくれって言われた人間なのかしら?」
「そうです。え〜とその何といいますか…」
「あ〜ごめん自己紹介の前にまずはこの子達の機嫌をなおさないといけないわね。」
ダークエルフのお孫さんはウサギ達の機嫌をなおす為に小さな袋から何やら金平糖みたいな物を取り出しそれをウサギ達にばら撒きながらたべさせる。
「ごめんなさい、多分荷物の何処かにメモみたいなものが挟まれていなかったかしら?」
「え?ああ、これのことですか?」
千夜は持っていたメモをダークエルフのお孫さんに渡し内容を確認しながら成る程成る程と首を縦に振りながら納得したかのように俺達からウサギの手綱を奪いとる。
「OK後は私に任せて頂戴。とりあえずコレでそこの喫茶店にでも入って暫く待っててくれるかしら。」
俺達はここのお金となる物を受け取りダークエルフの女の子はそのまま嵐の様にこの場を駆け去っていく。
「…………え?どういう状況これ?」
説明も何もないままお金だけを受け取った俺達は彼女のいう言葉のまま喫茶店の中へ入り帰ってくるのを待つことになるが、まさかその喫茶店で妙なトラブルが起こるなんて事を俺は予想だにしなかった。




