危険区域
ぐぉぉぉん〜〜
「!隠れて下さい。」
「え?何で…」
「サフレットさんこっちです。フレイの言われた通りに動きましょう。」
「あ、ああ。」
突然暗くなった原因は大きな鯨が光のある場所を通り重なって影で暗くなっただけにすぎなかった。だけどそれならまだ何も問題はない。そうそれだけなら…
ぐぉぉしゃーー!!
ぬぉぉぉ〜〜ん!!
ザシュ!グシャ!ズシャ!
真上に泳いでいた鯨はある生命体の大きな海洋生物が通りかかり鯨を噛みつきだし大量の血を溢れさせながらそのまま食事をするかのように貪りつく。
「な、な、なんなんだあれは。」
「……あれって俺たちが中央区分で見たサメと同類の生き物か?いやにしては形態が妙に変わってる気が…」
「ここの海の生き物達は食物連鎖をする事でカタチを変えていける生き物達です。あなた方が見たその似たサメはもしかすると何かの生き物を食べて変異された可能性があるかもしれません。」
「ひゅ〜〜それはおっかないわね。でもそれって単なる見掛け倒しなんじゃないかしら?どう見ても隙だらけのある海洋生物に私はみえるけれどね。」
「勘違いはしないで下さい。ここでの戦闘はあなた達にとって不利です。水中での重力が掻き消されただけで勝負する力が付与された訳じゃありません。」
「じゃあガヴの力も?」
「セラフィル様の力に関しては避けるといういわゆる法則性があるので何も問題はありません。けれど万が一のこともありますなるべく戦闘は避けて下さい。」
「うん分かった。」
「それでフレイさん私達はこれからどのルートを辿ればいいんでしょうか?ここに来た瞬間余裕そうな表情をしていたみたいですけれどあの大きな鯨が現れた瞬間慌てて私達に隠れろといいました。まさか何か不都合でもありましたか?」
「そうですね。少しばかり思っていた計画の経路がどうやら読み違ってしまったみたいです。ここら辺一帯はあまり海洋生物や危ない生き物が通りにくい場所となっています。というのも周り道にはなりますが安全策で進むにはこの手段の他にないと思っていた筈なんです。」
フレイはそういいながら俺たちにその安全の道筋を示す地図を立体映像を出しながら説明する。
「私達がいるのがこの区域3番区域です。」
「3番?もしかしてここは複数の区域が存在するのですか?ガヴリエルさんの時にはただの街の区域しかなかった筈ですが。」
「セラフィル様のいる区域はそこまで複雑な場所ではありません。神殿を中心に円を描く様な街並みなので1つの区域で纏められています。しかしアザリス様の区域は違うんです。全部で6区域その中でも温和化な精霊が住んでいる場所そしてあのような凶悪はたまた未知の海洋生物がいる場所で別れているのが3区域あります。」
「となると私達がその安全な区域内3番区域内にいるって事になるのかしら?」
「でもあれだな見た感じあの大きな生き物がいたとなっちゃフレイ様の予定していた経路は意味が無くなっちまったといっても過言じゃないみたいだが、まさかもうこの安全区域の精霊達は全員…」
「え?でもここ精霊の気配を感じないよ。」
「そうねガヴちゃんの言う通り私も人っ子1人気配を感じないわ。といっても精霊と同じような気配じゃなくて主に近いような存在を感じるだけなんだけどね。」
「それは当然ですよだってここは最も1番危険な区域未知の生命体がいる3番区域なんです。精霊がいたりすればその生き物は精霊の力を奪いとって全ての区域を翻弄しかねないんですからってどうしましたか皆さん?」
あたかも当然のように何事もないようにこのエリアを選んだ理由を言うフレイだがそのフレイの言葉に俺達は沈黙する。
「しょ、正気ですかあなたは未知の生命体がいるような場所を何故選んだのですか?まさか私達がこのまま無惨に殺されてしまうのを望んでこの区域を選んだのですか?」
「それどう言う事なの!ガヴ達もしかして何か悪い事した!」
「お!おい!話が違うぜフレイ様!俺達は単にラファエル様と話したいだけなんだ!だから!ここで殺さないでくれよ!」
ガヴリエルとサフレットがフレイの肩幅をゆさゆさと揺らしながら講義をするのにフレイは落ちつくように宥めるが話を聞こうとするどころか余計に興奮してフレイの言い分に聞く耳を持たずにする。
「お、おい2人とも落ち着け。言い分は分かるけれどまだフレイが何か言いたそうにしているぞ。」
俺は2人を宥めゆっくりとフレイから引き離す。
「ふぅ〜危なかったです。危うくセラフィル様以外の人間を皆殺しにしようかと考えてしまいました。」
「いやそこは自重してくれ、ていうか何でガヴリエル以外なんだ。理由はわかるけれど少しばかり理不尽だぞ。」
「コホン!話を戻します。私がこの未知の生命体の区域を選んだ理由は比較的に他の海洋生物が近付いてこないんです。つまりここにはそれほど危険な生物がいるのは間違いない筈なんですが…」
「何故かあの温厚な鯨さんや違う危険区域のサメさんが来ちゃっていたってわけね。」
「はい。となると…」
フレイは自分達が今いる場所を地図で照らし合わせながらラファエルのいる神殿の場所への線を繋ぎ合わせながら道筋の行き先を示す。
「それほど遠くはないんだな。ほんの数段階いく道を周っていけば問題はないんだがその赤い点と黄色い点は何なんだ?」
「赤い点は先程言った未知の生命体がいる可能性がある為の印です。ですがあのように他の生物もいるとなれば話しは別です。もしかしすると私が思いも起こらない事態が発生しているとも言い切れませんから敢えて道筋の順を変更します。2分時間を下さい。」
「2分でいいんだ意外に有能なのねフレイちゃん。」
「いいえ、私はこの立体映像で出したマップに危険を回避する為のシステムを入力しているだけで他に何もしている訳ではありません。後はこのシステムが演算を示してくれるだけなのでこれと言った難しい事は何1つありません。」
「すまん変更してくれているのはありがたいが後の1つの黄色い点は何何だ?」
「黄色い点は知性を持った海洋生物がもしかするとそこで侍らせている可能性があるんです。いくら未知の生命体を危険視していたとしても厄介なのは知性を持った生命もまた然りです。アザリス様の分からない所がそこなんですどうして知性を持った生物を未知の生命体と混同させているのかが謎。しかしそればっかりは当の本人に聞く他ありませんね。」
「………話しを聞いている限りまるで私達海の底に潜って海の生き物を観察する為に来た海洋学者みたいになってるわね。と言っても未知な生物までは流石の海洋学者でもどうこうできるわけじゃないと思うけどね。」
「葵さんって時たま俺の知ってる知識の名前を出したりするけど葵さんっていったいどこの世界の出身なんだ?第2か第4世界の人なのは間違いないとは思うけれど、その剣技とかを考えると辻褄が合わないんだよな俺の考える事と葵さんが今言ってる発言が。」
「あはははそれはまぁお姉さんの特別な秘密という事でまだ一夜君には教えられないわね。教えるにはもっと仲良くならなきゃ。」
十分にそっちから距離を詰めて親密度を上げている気もするけれどあっち側はそうでもないみたいな事をいうんだな。いや俺の問題でもあるのか?
ぬぉぉぉぉん〜〜〜
「お、おいまた妙な化け物の声が聞こえるぞ。俺達ここにいて本当に大丈夫なのか?」
「問題はありません。演算がもう少しで終わるのでもうしばらくしたら行動が取れます。大人しく待っていれば何もされる事はありません。」
「何もですか…海洋生物達はいったい何を敵視して襲いかかってきたりするんですか?」
カタカタカタカタ…ポチ
フレイが演算システムの入力をし終えたのか千夜の言葉の問いに後ろへ振り替えりながら応える。
「そうですね比較的に相手の気迫他は餌となる対象といえばいいのでしょうか。少なくとも自分の敵と思わなければ問題ありません。」
「敵と思わなければ問題無いというと私達が彼等の気に触れなければ大丈夫って事なのは理解したわ。でもここにいれば安全とフレイちゃんは言っているけれど彼等にとってはどうなのかしら?」
「といいますと?」
「私達が彼等の縄張りに踏み込んで踏みとどまればそれは敵視されるんじゃないかしら例え小さな生物だとしても。」
「いいえそんな事はない筈です。そもそもそんな事があるのならばそれはすでに凶悪な存在としてアザリス様が排除している筈。そんな精霊や人間を食い殺すような人畜無害がいるとすればそれは最早…」
「その最早が最早とすればどうなるんだこれは?」
「?どう言う意味ですか………な!?」
一夜が海洋生物の敵視となる者の話を敢えての一部で話していたのも束の間一夜や他の皆んなはある方向からこちらを覗き込む大きな海洋生物に目をやる。
「既に敵視されてますねこれは最早私達を捕食者として認定されてるのでは?」
「あり得ません少なくとも私達の周りには気配を感知できるような空気は流れていないはず。それもここは未知の生命体が主な重要危険物を認識してあって私達のような小さな捕食対象は皆無になるのにいったいどう言う……いやそうでしたか。」
私は迂闊な勘違いをしていました。未知な生物がいる区域では彼等は全てを捕食対象とみなしている。となれば私達を探知するようないや酸素を二酸化炭素の呼吸を不可思議に思う生物がいたっておかしくはない。
「完全に私の計算のミスです。」
うぉぉぉぉん!
大きな叫び声を上げた海洋生物は俺達が隠れていた岩の隙間に大きなヒレを使って叩き割ろうと迫りだす。
「まずいです!皆さん上に泳いで逃げて!」
バシュン!
「フレイ!」
フレイが俺達に逃げの言葉をかけた瞬間一瞬にして大きな手のヒレで真っ下に叩き落とされてしまいこの場でのピンチが俺達に襲いかかろうとしていた。




