水の区域
俺は今ある確信的な内容をフレイに伝え、半信半疑だがこちら側の意図を汲み取ってくれた。
「成る程では一夜君達はその別世界の人にこの世界の窮地を救ってくれるかもしれないとそう言うわけですか。」
「まぁそう言う事だな。でもあくまでも行動するのは俺達だ。あっちは的確な指示を出してくれるだけであってこれといった行為はしない。いや出来ないといったほうが確実だな。」
「そしてそれを一夜君がこの世界を救うという事……それならば話の筋が通りますね。………少しばかりお時間を貰っても構いませんか。今の段階ではまだ決めかねられませんので状況次第で返答をする形で大丈夫でしょうか?」
「それで構わない。ウリエルとの対面の前に返事をしてくれればそれでいい。」
「ではそうさせて貰います。人間と取引等をした事がバレれば私は恐らく追放されるのは間違いありませんね。」
「それならガヴが面倒見てあげるよ!こう見えてもガヴ精霊の臣下を持っているからね。」
多分ロナナとフルルの事を言っているかもしれないがアイツらは臣下なのか?寧ろ友達感覚に近い距離感だと俺は思うぞ。
「はぁ〜それはどうもありがとうございます。」
「何で嫌そうな顔をしてるの!?」
「いえ嫌とかでは無くて私はそっち路線の精霊ではないと思いまして。」
「どう言う意味なのそれ!?」
ガヴリエルの申してを何か引っかかるフレイは少し遠慮気味に断るが顔に出ていた為ガヴリエル物凄い形相でフレイの言う事に食いつく。
「おーい!お前達もうついたのか。」
「おや?どうやらサフレットの奴が来たみたいじゃの、それぞれ思う話はあるみたいじゃが後程でも構わんかの?」
「そうですね。本来ならこの話をする必要性はなかったですしあなた方の目論み通り私は私のやる事を防がれてしまいましたからね。」
「それは残念だったなって言いたいが寧ろ俺との戦闘で少しばかりいい結露が見出せたんじゃないのか?」
「さぁ〜それはどうですかね。それよりもお腹が空きました。出発する前にご飯を御所望します。」
「それはガヴのセリフかも!いきなりこんな所に運び出されて神憑りされられてバトルになるなんて非常識すぎるかも!」
それをあなたがいいますか。
それをガヴちゃんが言っちゃうんだ。
サフレットがこちらに合流して辺り一面の爆発後みたいなのがちらほらある事に驚いたりしてはいたが何か訳ありなんだと自分自身で納得し深くまでは聞く事は無かったが一応事細かな事は村長さんが説明してくれており俺達はその間に葵さんが用意してくれてサンドイッチの包まれた箱を開け朝食をとる。
「本当はお米が良かったんだけどね〜」
「おにぎりも確かに朝食には欠かせないけれどこれもこれで食後の運動のサンドイッチも格別だと思いますよ。」
「あら?もしかしてお姉さんを口説いてるのかしら?この色男め!」
バシン!
「痛!」
派手に叩かれる葵のビンタで背中がヒリヒリした一夜は若干背中の骨が折れていないかどうか心配する。
「そこまで激しく叩いてないわよ。」
「それでも十分に痛かったんですって、それに俺は色男でも何でもありません。」
「もう照れなくてもいいのに〜」
「照れてません!」
ゴゴゴゴ!!
「わわわ〜千夜お姉ちゃんのオーラが何処と無く辿々しく感じるよ。」
「コホン!サンドイッチご馳走様でした。何やら妙に珍しい味でしたけれど何か隠し味でも入れていたのですか?」
「ううん、単に私の好物であるエビ、イカ、タコを揚げてそれを挟んだだけのサンドイッチだよ。」
「え?それっておにぎりの具とかに入れる奴なんじゃないのか?普通に食べてて美味しかったから何も疑問を感じなかったが何処でイカやタコなんて仕入れたんですか?」
「ああそれはね〜」
「ストップ!聞かないほうが身のためですよ一夜さん。」
おっと〜その言い方は何やら訳ありで取ってきた食材とみた。てか聞かないほうがいいってもう食べてしまったものを今更聞けない訳にはいくまい。
「葵さん言って下さい。俺達が普通に食べれてたんです高級食材でも何でも受け止めますよ。」
「いやそうじゃなくて…」
「うんそれはね朝の運動がてらに森にいた大きなタコさんやイカさんやエビさんが何やらバトってたから私のいあいぎりでこうスパってやって事細かく切ってこういう風に天ぷらに揚げてサンドイッチにしたわけ勿論味付けは特性ソースを使ってるから大丈夫だよってあれ!?2人ともどうしたの急にあらぬ方向に行っちゃって。」
「だから言ったじゃないですか聞かない方がいいって…」
「ああ〜だから千夜お姉ちゃん主様じゃなくてサンドイッチを見て睨みつけてたんだ。でもこのサンドイッチガヴは全然美味しいけどねハグ!ハグ!ハグ!」
俺とフレイはその食材が魔物の類いの食材だと聞いた瞬間何やら腹の底から悪寒みたいなのを感じ急いでトイレのある家屋へと急ぎギリギリ間に合う。
「な、なんて物を食べさせるんだ葵さん。」
「やはり人間は悪でしかない存在ですね。」
「いや葵さんの場合はちょっとズレた所があるから人間全員が葵さんみたいな人じゃないからそこは信じて欲しい。」
「ですねじゃないとあなたまで一緒に同じ目に合うという形になるにはおかしすぎますから。」
「あの〜2人で意気投合して私の事ディスらないでくれますか〜。」
「ふふごめんなさい、いえまぁ少し楽しかったとだけは本音で言ってもバチはあたりませんでしょう。それよりも話しを変えさせてもらいます。今本来の話はあなた方をアザリス様の所へ案内する話しです。」
家屋から戻って葵さん達の場所まで戻った俺とフレイはフレイ自身から俺達の目的とする次の大精霊アザリス(ラファエル)がいる所までの案内の話をする。
「ウリちゃんから聞いた話しだとラファちゃんがいる場所はとても危険と聞かされてるけど何かあるの?」
「はいアザリスの神殿主に区域全体ではアザリス様の飼っている巨大生物の海洋生き物が放たれている状態である事と中には危険な知能を持った海の生物もいます。ですがそれは本来アザリス様を纏う加護の一種四精霊がカバーをしていた筈だったんですが…」
「ルシファーのせいなのか?」
「間違いではないと思いますが、それだけでは無いかと思います。」
「というと?」
「別の侵入口からアザリス様の区域で悪戯を憚ってそのような事態へ陥ったというのが8割。」
「残り2割は?」
「ルシファーでしょうねきっと。あの女が原因の2割という事事態私はあまり信用し難いんですけど、どうやらそのアザリス様は相当な不穏を抱いてるようですね。」
「それならばアザリス様いやラファエル様を助けにいきましょう。真相を突き止めるいや真実をこの耳にするには俺達の力がここぞとばかりに必要なるはずだ。」
「誰ですかその人は?」
「失礼フレイ様お口を挟む事をお許しお願いします。此奴は東西南北の1人の長をしているサフレットと申します。同じ東の守り人である立場からしてラファエル様との因縁を解決したくそちらの旅人一夜殿達と一緒に御同行をどうか赦していただく存じ上げます。」
「どうかお願いします!」
「………まぁ別に人数は制限されていませんので問題はありませんが何かあっても私は一切受け付けしませんのであしらかず。」
「はい!ありがとうございます!」
「あなた達も自分の身は自分で守る覚悟はしといてください。私は単なる安全ルートを確保するだけと仰せられていますので一緒に行く事はできません。」
「了解だ。寧ろそれだけでもありがたいぐらいだ。」
「では大方の内容を話しつつアザリス様の区域内に潜入します。」
おう!
はい!
うん!
俺達はフレイからこれからの事の話しを聞いた上でラファエルの区域内へ繋がる入り口をゲートを開いてもらい中央区域に行かずとも簡単に次のラファエルの区域へ突入する事ができた。
ふわーん!
ブクブクブク
「うぉ!って水の中真っ只中じゃないか!」
「でも息はできていますね。これはいったい?」
「そこも既に改良しています。と言っても元々この区域内では精霊が側にいれば息ができるデフォルトになっていますのでまず溺れる事はないでしょう。一部の改良は私が離れたとしてもガヴいえセラフィル様に私のパスを繋ぎ留めておけばあなた達が万が一離れ離れになっても息はそのままできる事ですね。」
「け、けどフレイ様。身体が上へ浮いていくんだが。」
「あ、そうでしたそうでした忘れていました。」
パチン!
うおわ!
キャ!
ドスン!
「あなた達を水中での重力を無にするのを忘れていました。コレで水中の中で泳ぐ事も歩く事も可能です。ただ注意が1つ。」
「いてて注意って?」
「あくまでも身動きの水中の重力での自由になっただけ普通の早歩きや走りはここではできないので後は慣れていくしかありませんね。」
「それってつまり海の中を泳いで行けっていってるのよね?それじゃあ私達さっきの浮くような浮輪を外されただけなんじゃ?」
「そうですね。海に泳ぐぷかぷか浮かぶ浮輪はたまた空気の入った物が身体の中から無くなったという認識で問題はないかと思います。ですがそれはあくまでもあなた方に与えたウリエ様の御加護それを外すかどうかはあなた方次第です。……さてここからの道筋ですが…」
ぐぉぉぉぉん!!
「何だ今の声は?」
「声というより叫び声?」
「いや雄叫びなんじゃないのか?」
「あわあわあわあわあわ、う、上見て上!」
「ガヴリエル上に何か………」
ガヴリエルがやたらと指で上を差しながらワナワナと震えるのを見て何があるのかと不思議に思った瞬間突然明るかったのが暗くなり顔を上に向けると。
「な、な鯨かあれは?」
「化け物じみてますねこれは。」
「そうですここがアザリス様の区域内で最も近寄り難い場所でもあるのです。それがこの区域アザリス様の水の区域内なんです。」




