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10話 夜這い!!

 数日後、克己はシエルを部屋に呼び出す。


「シエル、お前は何でここに来たんだ?」


 克己がそう質問する。


「父からあなたに尽くせと命じられてきたのですわ!」


 そう言ってシエルはふんぞり返った。

 克己はこれに切れて、罵詈雑言を吐いて家から追い出した。


「役にも立たない奴がいても仕方ないんだよ!」


 克己は最終的にそう言い放ち、シエルを屋敷から追い出して鍵を閉めた。


 シエルは呆然として扉を見つめたが扉が開く気配は無く、自分の立場を理解して一生懸命謝罪しながらドアを叩きまくった。

 克己は五月蝿いからドアを開けてライラと同じような仕事を命じて許すことし、シエルは泣きながら掃除や料理を勉強し始め、ライラの下で修行を始めた。

 数日後、克己がシエルに言う。


「今度調子に乗ったら何時でも王宮へ返還してやるからな!」


 その言葉に切れたシエルは強気に反論してきた!


「出来るものならやってみなさいよ! あなたがどのくらい強いか知らないけどうちの王宮の兵には敵わないわ!」


 シエルが強気に言い返してきたので、慌ててノエルが止めに入る。


「姫、彼はドラゴンバスターですよ! 王宮の兵が敵わないくらい強い武器もお持ちですから、それ以上言うのは止めた方がよろしいかと……!」


 ノエルは必死になってシエルを説得している。


「彼が本当にドラゴンバスターなの? 信じられないわ!」


「ですが、克己様はほぼ一人でゴブリンの巣を退治して来た程、お強いのです! あの巣は最低でも冒険者が100人はいないと落とせないのに、克己様は一人で落とした強者です!」


 ノエルが一生懸命に言うが、克己はカンカンに怒っており、明日には王宮へ返還することに決めた。


「性奴隷とかそんなものを貰った方がまだましだ!!」


 克己はそう言ってシエルを部屋に閉じ込めた。

 翌日、シエルを無理やり車に押し込み、付き添いにノエルを車に乗せて、物凄い勢いで王宮へと向かった。

 ノエルは日本で車に乗っているのであまり動揺はしなかったが、物凄いスピードで景色が変わっていく。シエルはこんな乗り物を見たことがなければ乗ったこともないので混乱していた。

 寝ずに運転をする克己は、翌朝にはお城に到着してシエルの腕を引っ張り、お城の兵士をなぎ倒して謁見の間に乗り込む。

 王と面会することができて(無理やり)肥えたシエルを王へ返し、もっとましな奴はいないのかと凄んで脅し、家へ帰って行った。

 克己の行動力が物凄く、ノエルは呆気にとられていた。

 数日後、今度は王様の使いの者がやってきて説明を求めてきたが、克己は罵詈雑言を吐いて、使いの者を王宮へと帰らせた。

 その間に克己は、ノエルとはいい感じになって交際を始めたのであるが、ヘタレな克己は手さえ握ることはできず、二人はなんかモヤモヤした感じになり、ついにはノエルが夜這いを仕掛けに部屋にやってきた。

 克己は部屋で寝ていると、股間のところがなんかゴソゴソするなぁと思い、寝ぼけ眼で確認する。すると、ノエルがお口でエッチな事をやっており、克己は驚いた。


「克己様、初物でなくてスイマセンが我慢してくださいね……」


 そう言ってノエルは克己の上に被さり、克己の初めてを奪ってしまったのである。

 翌日、ノエルと顔を合わしたが、恥ずかしくて二人顔は真っ赤にしながらご飯を食べた。

 克己はその日からノエルと一緒に寝ることにした。

 数日後、新しい王女がやってきた。

 今度の王女は、見た目は物凄く真面目な子だった。

 その夜、ノエル達と勉強をしていたが、夜遅くなり、二人は疲れたので寝ることにした。

 だが、新しい姫が部屋へと侵入して夜這いにやってきた。

 一番驚いていたのはノエルであり、急に隣でギシギシと揺れているものだから目を丸くして驚きの叫び声を上げて、近くに置いてある剣を抜いて襲いかかろうとした。

 だが、ノエルがよく見てみると、今朝到着した姫様で「何をしているのですか! 姫!」ノエルは驚きながら叫んだ。


「克己様が求めていたことをやっているだけです……あん!」


 克己は目が覚め、逸物いちもつを抜いて飛び退いた!

 やはり鍵はかけるべきだと思い、明日にはドアノブをノエルと一緒に買いに行こうと心に決め、姫を部屋から追い出してから克己とノエルは一緒にまた寝ることにしたが、先ほどの件でなかなか寝られなくなってしまったのでノエルとしっぽりしてまた眠った。


 翌日、ノエルと一緒にホームセンターへ向かい、ドアノブを選んで購入した。


 これで夜に襲われることなくゆっくりできると克己はしみじみ思った。


「ここは物がすごいですね、克己様! 武器なんか売っているのではないのでしょうか!」


「なくはないが、剣とかは売ってないぞ」


「そうですか! こんなに凄い店なのに……ゴブリンとか来たら大変ではないですか!」


「ゴブリンとか出ないし、この国は平和だから」


「なっ! そ、そうなんですか! では、争いもないのですか!」


「争い……無くはないが、警察や自衛隊という組織が有り、それが国を守っているんだよ、俺が持っている武器に似ている物なんかも持っているから、相当強いぞ」


「凄い国ですね……この国で修行すれば私も克己様のように強くなれますかね?」


「それは無理だと思うぞ……俺は男でそれなりに力があるし、あの武器もあるからな」


「そうですか……」


「でも、明日は前に言っていた洞窟へ行ってみようか」


「本当ですか!」


「実力を試したいだろ?」


「はい! ありがとうございます克己様!」


 そんな話をしながら二人で家に戻りクローゼットを潜って異世界へとやってきたが、考えてみたら魔物がいるのだからシャッターくらいつけたほうが良いのかもと思い、洞窟から帰ったらシャッターを設置することにした。

 翌日、洞窟に出かけようとしたら姫が「私は足でまといになるかもしれませんので屋敷でお待ちしております」と言って三人で出かけることになった。


「そういえば、あの子の名前って誰か知っているか?」


 克己は不意に姫の名前を聞いていないことを思い出し、自己紹介がまだだったと話して、姫に自己紹介をしてもらう事になった。


「私はシエル御姉様の妹、シェリーでございます」


 シェリーはそう名乗っていた。思い出すとシエルは18歳だからコイツは何歳かと思い、年齢を聞いてみたら年齢は16であった。

 意外とマセテいるなぁと、克己は思いながら出かけることにし、屋敷のことをお願いして、ライラには漢字の書き取りをしっかりやるように命じ、三人で洞窟へと向かったのだった。

 暫く歩いていると洞窟が見えてきた。多分、シエルが言っていた洞窟はこれのことだろうと思い、克己は中に入ろうとした。だが、ノエルが入り口のところで松明の準備を始め、克己は慌てて袋の中から懐中電灯を取り出し、ヘルメットタイプの懐中電灯を二人に装備させた。


「これで頭の防御力は上がったろ?」


 克己がそう言うと二人は泣きながら喜んだ。


「克己様、奴隷の私達に……ありがとうございます」


 レミーはお礼を言って中へ入る。


「この明かりはすごいですね奥まで見える優れ物ですね!」


 ノエルが前を歩きながら言ってきた。


「これは懐中電灯という物で、俺の国では普通にどこにでも売っているんだよ」


「もしや、あのお店でも売っているのですか!」


 ノエルが驚きながら克己の方を向いてきた。


「ノエル、眩しいからライトは少し下に向けてくれ」


 そう言って克己はノエルとレミーのライトの調整を行い、洞窟の奥へと進んで行く。暫く歩いて行くと、前方からスケルトンが現れた!

 ノエルとレミーの二人は、剣を抜いて斬りかかる。

 克己はビームサーベルの柄を握って、ピンチになったら助けようと思っていた。


 二人がかりで攻撃しているため意外と楽に倒す。


「二人共強いじゃないか!」


 克己は褒めるように言う。


「私達は一応護衛剣士の奴隷ですからね、それに……二人がかりでやりましたから」


 そう言いながらでも嬉しそうな顔しているノエルであった。

 レミーも嬉しそうだ。

 そんな話をしながら歩いて行くと、スライムが現れた! 二人は剣で斬りかかったけれどあまりダメージを与えているようには感じなかった。

 スライムは二人にまとわりつきながら攻撃していて、意外とエロい。

 仕方なしに克己はビームサーベルでスライムを焼き斬り、スライムを倒した。


「スライムは弱点がないの?」


 克己は二人に質問していたが、よほど苦しかったのか、二人はハァハァ言いながら息を整いている状態だった。


「ス、スライムは心臓があるのですが、探すのが大変で……」


 二人はそう言って凹んでいる。


 克己は冷静に見ればすぐに心臓がわかるのでは? と、思いながら二人に言ったら慌てていそうですねと言っていた。


 二人は息を整えてから先に更に進んでいくと、またスライムが現れた! 二人共、今度は冷静に心臓を探して倒した。


「やれば出来るじゃん」


 そう言って克己は二人に言ったら、二人は嬉しそうに頷いていた。

 二人に足りないのはやはり経験なのかもしれないと思いながら先へと進んでいく。


「スライムもスケルトンもゴブリンよりコアは小さいね」


 克己がそう言うと二人は言いにくそうな顔をしている。


「それはゴブリンの方が……強いからです」


 ノエルが答えにくそうに言ってきた。


「まじか! 二人共そんな雑魚に苦戦してんの? 本当に護衛なんてできるの?」


「だって私達まだレベルが低いですもん! 二人共まだレベルが3ですから!」


 ノエルが叫びながら言ってきた。


「レベル? なにそれ?」


 克己は不思議そうに聞いてきた。

 二人は顔を見合わせて「レベルを知らないのですか?」と、レミーが言ってきた。


「レベルって、どうやって確認するの?」


 克己はノエルに確認してみたらレベルとイメージすると出るらしい。

 克己は言われて試してみると、レベルは17となっていた。


「あ、俺レベルが17だ」


 そう言ったら二人が驚いていた。


「克己様はそんなにレベルが高いんですか!」


 ノエルが驚きながらそう言ってきた。


「だからあんなに強いんだ……」


 レミーはそう言う。


「では、どうやったらレベルが上がるの?」


 克己は疑問に思いながら二人に聞いてみたらやはり魔物を倒したらレベルは上がるとのことだった。


 まるでRPGだな……と、克己は思っていた。


「だったら二人は何で護衛剣士なんてやっているの?」


 克己はそう聞いてみたら二人は性奴隷だけは嫌だったからと言っていた。

 呆れた話だと克己は思いつつ二人の顔を見る。


「仕方ないから二人共……先に進んで沢山魔物を倒してレベルを上げてくれよ……そして早く俺を守れるように頑張ってくれ」


 克己はそう言うとノエル達は泣きそうな顔して頷く。

 二人は顔を見合わせ頷くと、気を取り戻して先へと進んで行った。

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