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9話 男には我慢するときがある!!

 克己は暫く研究のために大学へ行くことにした。

 お姫様やヘッポコ剣士を連れて行くことはできないため、置いていく事にした。


「克己様はいつもどこへ行くのですか?」


 シエルが聞いてきたので魔法の国と言って誤魔化す。

 ノエルにはシエルのスリーサイズを調べてもらって、洋服を数着ユナクロで購入し、シエルに渡したら大喜びしていた。

 コイツを日本に連れて行くと、宝石で破産しそうな気がしたので連れて行くのを止めた。

 克己は電気自動車を購入して、大学でドラゴンのコアで電気替わりにできないか研究をしていくと、なんということでしょう、失敗が成功を呼んでしまい、ビームが出るようになった。

 克己はこの原理を使用して、柄に装着させビームサーベルが完成してしまった。

 もしかすると、これでビームライフルも作れるのではないかと思いながら、大学の研究室を占領して研究していくと、何故かビームバズーカが完成した。

 こりゃヤバいと思い、異世界側のクローゼットにしまい込み、普段はレーザーガンを使用して、強そうなドラゴンとかが現れたら、今度はビームバズーカで撃ち落とそうと克己は心に決めた。

 ドラゴンのコアで車の電池がわりにならないか、再度研究を積み重ねること数日……ようやく完成した。

 ドラゴンのコアではなくて、ゴブリンのコアでも大丈夫な事が分かり、直ぐに克己は改造を始める。

 エネルギーの補充はゴブリンのコアで1年間持つ車が完成してしまった。

 克己は小躍りしたかったが、大学側から研究室を占拠するなと言われてしまい、研究内容を報告しろと言われたが、異世界のことを言う訳にもいかず黙っていると、出て行けと言われてしまい、大学から追い出されてしまった。

 今後の事はあとで考えるとして、まずは車を向こうに持って行こうと考えた。

 無理やり車を入れようとしたが、突っ込んだら枠ごと壊れると思い、分解して運ぶことにしたが、エンジンを外すのに苦労した。

 台車を使用して、クローゼの中に車のパーツを入れ、馬車置き場に車のパーツを置いていく。

 ノエル達は不思議そうな顔して克己が運んでくるパーツを眺めていた。

 パーツを運び終えると、次は組み立て作業に移る。

 やはりエンジンは非常に重く、どうやって設置するかを考え、ノエルとレミーに力仕事をやらせることにした。

 エンジンをチェーンに絡ませ、二人に引っ張らせる。

 顔を真っ赤にして二人は持ち上げる。克己はその間に車を動かし、エンジンを載せる場所に車を設置してゆっくりと降ろさせた。

 二人は力の限界まで持ち上げており、早く! 早く! と、克己を急かすが、克己は口笛を吹きながらのんびりと作業を進めて、ようやくエンジンを設置した。

 車は馬車置き場に置かれることとなったが、ノエルとレミーは質問する元気がなく、座り込んで呪いの言葉を吐いていて、克己は奴隷の癖に……と思いながら日本の家に帰っていった。

 本屋でスイーツの本を買って帰り、異世界の家へと戻っていくと、ヘッポコ剣士達が掃除という名の破壊活動を行っており、克己は頭を抱え膝から崩れ落ちた。

 克己はヘッポコ剣士二人を説教したが、苦手なものは苦手だと言われてしまったため、掃除ができる新しい奴隷を見に行くことにした。

 商館に到着すると、前回のお喋り商人が現れた。


「いらっしゃいませ、今回はどのような奴隷をお探しでしょうか?」


「今回は掃除や家事ができる奴隷が欲しい」


 克己は急務だと告げて奴隷商に急がした。


「年齢層が下がってしまいますが大丈夫でしょうか?」


 戻ってきた奴隷商は言ってきた。


「大丈夫とは?」


 克己は奴隷商のニュアンスに疑問を抱き、奴隷商に問いかけた。


「いや、性奴隷には……」


 奴隷商が言いにくそうに言ってきたが、克己はそんなことしないから早く紹介してくれとお願いし、奴隷商は焦って連れてきた。

 今回はかなりの奴隷がいて、見ていたが、奴隷商が言う通り年齢は低かった。


「12歳や13歳ばかりじゃんか……」


 克己はそう言いながら頭を抱えしゃがみ込んだら、奴隷商は先ほど言ったでしょと、馴れ馴れしく言ってきた。

 克己はそう言われた事を思い出しながらライラという少女を買った。

 ライラを家に連れて帰り、余っている服を着させたらブカブカでサイズが合っていなかった。

 暫くはそれで我慢してくれと克己はお願いすると、この世界では高級な生地を使用しているため、ライラ嬉しそうにこれで「満足です」と答えてくれた。

 ライラは直ぐに克己の命令に従い、掃除を始めた。ライラには空いた時間に店へ手伝いに行かせ、料理を勉強するように指示した。

 これで不味い飯から解放されると思いながら、家のキッチンにはお店と似たような設備を整えライラはそこでご飯を作るようになった。

 これで物を壊されることは無いし、不味い料理も食わされることはないと思い、ヘッポコ剣士達には剣の技術を磨くように指示した。

 お姫様は暇だからどこかに出かけたようだったので、ペルシアと商業ギルドへ行ってどこかに店が余っていないかと相談しに行った。

 ギルドの人は、空いている土地に自分で店を作った方が早いよと言って、空いている土地を紹介してもらい、大工に頼んで喫茶店を作って貰うことになった。

 ペルシアにスイーツを訳してもらい、作り方のマニュアルを作成し、新しい料理人とウェイトレスを雇って喫茶店の開店準備を始めた。

 数日後には店は完成し、克己は日本から荷物を運び入れる。

 新しいウェイトレスと、料理人はリハーサルを何度もさせて、失敗がないようにさせる。

 ようやく開店できる状態になり、喫茶店はオープンした。

 お姫様は感動し、毎日通って行く。

 コイツ、太るのじゃないか? と、克己は思いながら数日間様子を見ていると、やはり太っていった。

 克己はシエルに「食べ過ぎで太っているぞ」と言って、ヘッポコ剣士と共に剣の練習をさせることにした。

 数日間、店の様子を見ていくと、他店では喫茶店の技術を真似できないため、ライバルすらなれず、お客を独り占めできる状態だった。

 そのため、お金はガンガン溜まっていき、克己は自分が富豪のルートに乗ったことがわかった。

 ヘッポコ剣士達は自分がかなり強くなったと言って、克己に勝負を挑んできたが、克己の圧倒的な強さで叩きのめしてやった。

 その時、二人を見ながら奴隷商の言葉を思い出した。


「しかし性奴隷か……考えてみればそういう使い方もあるんだよな……二人とも可愛いし……」


 克己はそう呟きながら二人を相手にボコボコにしてやった。


「二人共、本当に練習しているの? 弱すぎて話にならないよ?」


「克己様がおかしいんです!」


 ノエルが物凄い形相で否定してきたが、克己には性奴隷の事しか頭になかった。

 新しい奴隷を買って、そいつを性奴隷にするか……なんて思っていたが、考えてみればシエルは克己のために寄越された者だと思い出し、克己はシエルを襲おうか考えていた。だが、ビビリな克己にはそれができなかった。


「やっぱり俺にはそんなことできない!」


 そう克己は呟き家へと帰り、ペルシアと店舗を広げるかどうか話していたが、まだ暫くこのままでいいのでは? と、ペルシアに言われ店舗拡大は諦めることにする。


「ご主人様は金持ちになったし、このまま遊んでいるといいにゃ! 店は私が管理するからたまに見に来れば良いと思うにゃ! その代わり、給料を上げてほしいにゃ」


 ペルシアはそう言って作業へと戻っていった。

 仕方なくその言葉に甘える事にしたが、ペルシアの給料についてはしばらく保留にして、取り敢えずこの世界を満喫することにした。

 その晩、ノエルが部屋にやってきて、どうやったら強くなるかを相談してきた。


「どうしたら剣の腕があがりますかね? これでは護衛剣士としての面目が……」


 ノエルが泣きそうになって言ってきた。


「ノエルはなんだかんだ言ってまだ16歳だろ? 体が出来上がっていないのだから、そのうち強くなるんじゃないのか? 一応、今日確認したが前よりは多少は強くなっているぞ!」


 克己はフォローのつもりでそう言ったがノエルは素人の克己にボコボコにされているため、そんな慰めはあまり効果が無かった。


「だって克己様に一本も取れないなんて……護衛として……」


 泣きながらすがりついてくるノエルは可愛く抱きしめたくなったが、克己はグッと堪えて我慢した。

 昔からそういうものに縁がなかった克己には刺激が強かった。

 だって、ポニーテールにネグリジェで普通に可愛い子だったら襲いたくなるでしょう! と、克己は思いながらPCに目を向け、ノエルの愚痴を聞いていたのだが、後ろから抱きついてきたノエルは胸を押し当て反則攻撃をしてきた。


「ノエル……お前その格好でここに来たということは俺を誘っているのか?」


 克己はドキドキしながらついに言ってみた。


「そ、そんなことありません!」


 ノエルは直ぐに離れてノエルは後退った。


「そんな格好して夜に男の部屋に来たら襲われちゃうだろ? もっと考えて行動しろよ」


 克己はノエルを抱きしめたいのを我慢し、ノエルにそう言った。


「いや、でも、克己様になら抱かれてもいいかなぁ~なんて思ったりもします……」


 ノエルは自分の胸を腕で隠しながらそう言って色っぽい感じで言ってきた。

 それは反則だろう! そう思いながら克己はノエルにゆっくり近づき、二人は目を閉じてキスをしようとした……が、シエルが扉を急に開けて「体重が痩せてきました!」なんて言ってきた。

 克己とノエルはその音にびっくりし、急いで離れ、「そうか良かったな」と言って、克己はPCの前に座り直した。


「あら? 二人共どうしたのです?」


 シエルがそう聞いて来たので、克己はノエルが強くなりたいと言っているという説明をしたら、ノエルはかなり強い剣士だとシエルは言い放った。

 克己はそのセリフに驚きを隠せないでいた。この国の剣士は弱いのかよ! と、克己は心で思いながらシエルの話を聞いて、ノエルは先ほどよりというか、多少だが、自信が持てるようになった。だが、先ほどの雰囲気に顔を真っ赤にしていた。


「ノエルは経験が足りないのですわ!」


 シエルが言うと克己は先程のことを思い出して顔を真っ赤にした。


「ですから……今度近くにあると言われている洞窟に探検に行きませんか? いえ、行きましょう!」


 シエルは偉そうに仕切り始めた。


「しばらくは研究させて欲しかったんだけどなぁ……。洞窟探検で剣の練習になら行くしかないかなぁ……。レミーにもいい経験になるかもしれないし……」


 克己はそう呟きシエルを見ると、シエルは勝ち誇った顔で言ってきた。


「そこはまだ誰も制覇したことがないらしいのですって!」


 シエルは嬉しそうに言ってきた。

 このお姫様は自分が探検をしたいがために言っているのではないのだろうかと思いながら、克己は考えておくと言って、PCで懐中電灯付きのヘルメットを四つ買うことにし、それが届き次第、改造することにした。

 善は急げとシエルは言いながら準備を始めようとしていた。

 まさか松明で進んで行くつもりではないだろうかと思い、シエルとノエルに聞いてみたら「何を当たり前のことを言っているのですか?」等と言うものだから、克己は暫く待つように言って、通常のLED懐中電灯も買うことにした。

 また、マジックバックを調べてわかったことだが、食料を中に入れても食料は腐ることもなく時間が止まっている状態になるみたいで、食糧の問題は直ぐに解決されるのであった。

 シエルには、今ではないが近いうちに洞窟へ行くと伝えたら、喜びながら部屋を出て行った。


「あーやって勝手に入られても困るから今度ホームセンターに行って鍵を付けることにしよう!」


 克己はそう心に誓い、ノエルは克己の作業を見ていた。


「克己様、そのパソコンとやらは私でも使えるようになるのでしょうか?」


 ノエルが不意に聞いてきた。ノエルは自分には不要なアイテムだと思いつつも聞いてきたので、克己は返答に困ったが、もしかして覚えたいと思っているのかな? って、思い答えてあげることにした。


「言葉さえ覚えれば使えるようになるよ」


「私如きがお願いするのは無礼だと承知しておりますが……も、もし、宜しければ私に言葉を……文字を教えて頂けないでしょうか!」


 ノエルが言うと、克己暫く考え、文字を教えるのは良いかもと思いながら、ネット通販サイトで幼児向けの本と、ドリルを購入し、ノエルに言葉を教えることにした。

 これで日本に帰ってもノエルが言葉を覚えれば、少しは買い物に役に立つと思った克己であった。


「その代わり、ノエルも俺にこっちの文字を教えてくれよな」


 克己は多少なりとも理解しているが、完全に理解しているわけではないため、必ずペルシアや誰かに訳してもらっている状態なのだ。


「分かりました!」


 ノエルは元気な声で答え、何をしているか分からない克己の仕事を見ていた。

 翌日、克己は日本の家へ戻り、配達員から子供用のドリルを受け取り、家へと戻っていく。

 ノエルとレミー、シエルの四人で勉強を開始した。

 取り敢えず日本語をマスターしてもらえれば、何処へ連れて行っても文字を訳す必要は無いと思い、三人に日本語ひらがなを教える。

 ノエルは物凄く真面目で、分からない事はすぐに聞いてくる偉い子だったが、シエルは勉強が嫌いらしく直ぐに放り出してしまい、お茶しに出かけてしまった。

 帰ってきたら何のためにここに来たのか確認して、豚は追い出すことにしようと克己は心に決めた。

 レミーとノエルは真面目に勉強し、ノエルはついに平仮名をマスターした! 歳が歳だけに覚えるのが早く次は漢字を勉強する事となった。

 これさえ出切るようになれば、ノエル一人でもお店で買い物程度はできると克己は思い、小学1年の漢字を教えていく。

 ついでにライラにも勉強を教え、平仮名と漢字を教える。翌日にはネット通販サイトから懐中電灯が届き、皆が勉強している横で懐中電灯を改造し、電池が切れないようコアをエネルギーとした懐中電灯発明した。

 これを大量生産すればもっと大金持ちになれるのだが、あまり文明を発達させてもと思い、大量生産には踏み切らなかった。

 克己も時間があるときに文字を教えてもらい、次第に異世界での生活に不自由することはなくなった。

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