第13話 久しぶりの再会
18時になんとか間に合った。家の前で車から降りる。
「じゃ」
類斗は明日から仕事だ。ツアーで蒼くんが戻ってくるからわたしも東京に戻ることになっている。
「類斗」
って言ったときに、わたしの弟である悠太郎がちょうど家に戻って来た。
「あ、姉ちゃんと類斗くんやん! 久しぶり」
「おー悠。おっきくなったなあ」
「遊んでたん? ええなー俺もまたボール蹴りたいわ」
「ああ、また蹴ろう。悠もサッカー続けてんの?」
「大学のサークルやけど」
「そっか。じゃあ俺行くわ」
「ええ、類斗くんもご飯一緒に食べようや」
確かにさ、昔は食べてたけど、たまに。悠太郎は類斗大好きでくっついて離れんかったもんなーって思いながらわたしは苦笑いする。
「ちょ、母さんも呼んでくるわ」
「なに言ってんのよ、類斗忙しいからさ」
悠太郎が玄関から慌てて入って行き、お母さんを呼ぶ声も聞こえる。ふたりで吹き出す。
「類斗今の間に帰って、明斗くんの世話とかあるやろ」
「だから言ってるやん、その、だからこの日のためにどんだけ色々がんばってるかってこと」
「いやいや、またさ、こっち戻ってくるからさ」
離れていた手を握られて、そのまま抱きしめられてキスされる。家の前やのにー! って思ってたら、ドアが開いたから急いで離れる。
「わー類ちゃん! どうしたん、悠莉迷子にでもなってた? 見つけてくれてありがとうー。わーイケメンなってさ、おっきなったなあそれにしても」
ちょ、類斗困るってば、やめてよお母さん。
「ご無沙汰してます。またこっち戻って来てて、遊びに来たりしてもいいですか? 今日は従兄弟とか来るって聞いてて。すみません忙しいタイミングに。ちょっと近くで会って、送らせてもらいました」
「来てきてー! 類ちゃんやったらいつでも歓迎! 夜中でもいいよ! はは」
「まじおばちゃんのごはんおいしいんで、まじで来ていいですか? 大川が帰ってくるタイミングにでも」
「いいよー。また連絡してもらうね。てか近所なんやったら、類ちゃんだけでも来てくれて大丈夫やからさ」
「ありがとうございます! じゃあ、また来ます」
類斗はにこにこしながら車に乗り込む。ていうか、なんかすごい約束してるし! お母さんも嬉しそうやし。ていうか、既婚者子持ちにそんなややこい約束してええの?
みんなで並んで、類斗の車を見送る。
「あんた、また類ちゃんの世話になったんか……。ほんまにあんたには類ちゃんおらな困るね」
「そんなわけないやんか。まあ、そうかもしれへんけど」
「類斗くんめちゃくちゃかっこいいなー前からやけど」
類斗の話をしながら家に入ると、颯太が走って来た。
「颯くんも紹介したらよかったねー」
母さんがにこにこしながら言う。もう、ひとの気持ちも知らないでさ。




