17.キャバクラ編 小さな約束初めての指名#1
さきさんとの買い物の後、まっすぐ家に帰ってすぐにシャワーを浴びた。
今日はのんびり寝ていられない。
コウジさんの試合を見に行く約束をしているから。
コウジさんのボクシングの試合開始時間は18時なので、数時間寝て化粧をして向かうことにした。
___眠い・・・眠すぎる・・・・。
もうこのまま寝ていたい・・・と思ったが約束してしまったし、約束を破るわけにはいかない。
のっそりと布団を出た後は急いで支度を終わらせて試合会場まで向かった。
渡された紙を見ながら目的地に進んでいくと、試合をやっていそうな雰囲気の場所が見えた。
○○ボクシングジムとかかれた置き看板は小さく光っていた。
ジムの入り口にはパンツ一丁の男たちが各々ウォーミングアップをしていた。
真冬なのに寒くないのかな・・・。
とおもいつつジムの中を覗くようにコウジさんを探す。
「・・・・・え!?」
ウォーミングアップ中?のコウジさんが振り向いて私と目が合うとコウジさんは驚いた顔と変な声を出した。
「遅くなりました・・・。」
「まじか・・・。」
「え、もしかして試合終わっちゃいました!?!?!」
「いや、これからなんだけど・・・。まじか・・・。来ちゃうのか(笑)」
「???だって、呼んでくれましたよね??」
頭の中が?で一杯の私にコウジさんは笑いながら、
「まあ、いいや!試合してくるなっ!・・・負けたら恥ずかしいな・・。」
といって照れ笑いしながらリングに登っていった。
おどおどしながらリングを見ているといつの間にか試合が始まった。
軽い足取りで跳ねるようにお互い様子を伺っている。
「コウジ!右からだ!」
「ヨリヒト、攻めろ!!」
などと周りは興奮で白熱していた。
お互い致命的?なダメージを受けずに1ラウンド(3分)が過ぎて、1分のインターバルに入った。
はあ、はあと息を切らすコウジさんは私を見つけると軽く手をふってくれた。
そうしてすぐに2ラウンド目が始まった。
詳しいルールはわからないが、お互いの実力は同じくらいに感じた。
ドキドキしながら見ているとコウジさんが右から打ったパンチが相手にはいった。
パンチを受けた直後に相手は倒れ、審査員の方がカウントを開始した。
「ワン・・・ツー・・・」
とカウントが上がるたびに観客もジムの人たちも一緒になってカウントをし始めた。
「ナイン・・・テン・・!!!」
テンという言葉と同時にみんなが一斉に叫んだ。
コウジさんは審査員に手を持ち上げられている。
「勝った・・・んだよね?」
初めての生の試合はとんでもなく楽しかった。
なにより、一生懸命戦っている姿というのは格好がいいものだった。
リングから降りて一息ついた後コウジさんは私のところに来てくれた。
「勝ったぜ。イエイ!」
といって私の肩を優しく小突いてきた。
「どうだった?初のボクシングの試合鑑賞は?」
「おめでとうございます!すごかった!し、格好良かったです!」
「呼んだのに負けたら恥ずかしいから頑張ったわ・・・・。よし俺も約束守らないとな。今日打ち上げ終わったら軽く寄るよ!」
「え!?いいんですか?無理しなくていいですよ・・・?」
「無理なんかしねーよ。じゃ、まだ他のやつの試合とかあるからみたいなら見て、仕事あるなら行きな。じゃーな。」
そう言ってコウジさんは奥に行ってしまった。
ぼちぼち良い時間だったのでジムを出てお店に行くことにした。




