表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 朝昼晩
15/21

15.キャバクラ編 店長の野望



バックヤードにいくと、いつの間にかティナさんが支度を終えて座っていた。


携帯をいじっていたが、勇気をだして


「おはようございます!」


と言った。


「おはよ。まだ居たんだ。」


と一瞬スマホから私に視線を移してそういった。


「あの、ありがとうございます。」


「何が?」


「昨日、ティナさんが言ってくれた言葉でやる気が起きました。」


「ばかじゃん。」


と強めの口調だったが、顔は少し笑ってた。


ティナさんの隣に座っていると、バックヤードの奥からさきさんが来た。


「あ!おっはよー!来てたんだ。やめちゃったかと思った!」


と元気な声でいうとスタイリストさんの元へ駆け寄った。


「今日もサラサラストレートでよろしくね。」


「おっけー☆」


スタイリストさんとさきさんは仲良しなのか、永遠と楽しそうに喋っていた。


「おはよ・・・。」


バックヤードにゆうなさんが眠たそうに入ってきた。


「あ、ゆうな!おはよ!今日あいつくるかな!?」


とさきさんがゆうなさんに元気な声で問いかけた。


「わかんね、いちおう来るってライン来てたけど。腹減った・・・。」


そう言うとゆうなさんは持ってきていたビニール袋から唐揚げを取り出して食べていた。


「ゆ・う・なさーん、早く準備してください。唐揚げ食べてる場合じゃないでしょ。」


店長が呆れ顔でゆうなさんに言った。


「だってお腹すいたんだもん。さっき起きたし。」


ボソッといってまた一個唐揚げを口に入れた。


「今日、オープンはみつきちゃん、さき、ゆうな、ティナの4人ね。後から体入の子と、他の子達来るから。よろしく。ゆうな以外準備できてるね?」


「「「ういーす」」」


3人が一斉に返事をした。


21時00分 お店がオープンした。


が、お客さんが来なかった。


「今日は遅い始まりかもね〜」


とさきさんが言った。


「そういえばさ、みつきはさ、彼氏とかいるの??」


ぐいっと身を寄せてさきさんが突然聞いてきた。


「あ、はい・・・一応・・・。」


「なに?一応って。ワケアリなの?」


お店も暇だったので、今までの出来事をさきさんに話した。


「えー!マジ!?やばくない!?家買う為に働くやつって初めてなんだけど(笑)」


「お客さんにも言われます・・・。」


「で、全くの初めてなんだ?」


「はい・・・。だからどうしていいかわからなくて・・・。」


「あ、そうだ。今日の営業終わりさ、さき撮影とか無いから一緒にドレス買いに行く?さきが選んであげるよ。」


「え!いいんですか!?」


「全然いいよ。お店あくまで時間あるからご飯食べたりして時間潰そ〜。」


「やった・・・たのしみです。」


「ゆうなと、ティナも一緒に行く?」


「私は行かない。」

と言うティナさんに続き、


「俺も眠いからいかなーい。」


とゆうなさんも言った。


「もー全然さきと遊んでくれないよね。この間だっていやいや蟹食べにいったもんね。」


ほっぺたをプクッと膨らませて拗ねるさきさんはとてもかわいかった。


「さきー、モロボシさんくるって〜準備して。」


「知ってる〜今ラインしてる〜。」


その2分後に


「いらっしゃいませー!」


と店長の大きい声が店内に響いた。


「あーもう来ちゃったか〜。」


といいながらさきさんはバックヤードから出ていった。


更にその数分後


「みつきちゃん、お客さん来るから準備してて。」


と店長に言われた。


「ちょっと強面な感じだけどいけるかな?」


「うーんわからないけど、はい、行きます。」


「なんか変なこと言われたりされたらすぐ言ってね。」


「はい。」


店長につれられて、お客様の席についた。


「みつきです。よろしくお願いします。」


「おう。」


初めての来店にも関わらず、吉四六というお酒をボトルで入れていた。


「お酒作りますね。」


「おう。」


「濃さはどのくらいがいいですか?」


「うーん濃いめ。」


「はい。」


ガングロで細身、トゲトゲのバックにトゲトゲの靴を履いたそのお客さんは、

顔も少し怖かった。


「はい、できました。どうぞ。」


「お前もなんか飲めば?」


「いいんですか?ありがとうございます。そしたら、緑茶ハイ頂いてもいいですか?」


「好きなの飲みな。」


「お願いしまーす!」


手を上げて店長を呼んだ。


「緑茶ハイ1杯お願いします。」


「かしこまりました。」


毎度の事のように小走りの店長はすぐにドリンクをもってやってきた。


「お待たせいたしました。緑茶ハイです。」


「では、乾杯。」


と私がグラスを持ち上げると少しめんどくさそうにグラスを持ち上げチンっ!と音がした。


「今日はお休みなんですか?」


「今日は、てかいつも休みみたいなもんだよ。好きなときに仕事する感じ。お前はこの仕事はじめたばっかり?」


「え!?わかります?」


「わかるわかる・・・。だってどう見ても素人っぽいし(笑)」


「そ、それは褒め言葉ですか?それとも素人はいやでしたか・・・?」


「ごめんごめん、嫌じゃないよ。ただ、夜の街に染まってない感じだったから。」


「質問なんですが、やっぱり男の人はキラキラ輝いている華やかな女性が好きなんですか?」


結構真剣に聞いたつもりが、


ブハァっ


とお酒を吹き出して。


「お、おま、女性って・・・。やけに言葉使いきれいだな(笑)」


おしぼりで口周りを拭きながら言った。


「え?何か変でした?」


「変だろ。俺、いろんな店行くけどこのあたりで言葉使いキレイなやつなんていないからさ。

もしかしてお嬢様?」


「いやいや、貧乏にうまれましたよ?」


「そうなんだ。(笑)」


よくわからないが、ウケてくれた?ので良しとするか・・・。


その後、よく行くお店の話や趣味についてなど他愛もない会話を楽しんだ。


「コウジさんは趣味がボクシングなんですね。だから体が引き締まってるのか・・・。」


「まあ、本当に趣味程度だけどね。あ、明日、この店の近くで試合あんだけど見に来る?」


「え?行って平気なんですか?」


「アマチュア同士の戦いだから(笑)」


「でも、私生で試合見たこと無いので気になります。」


「そしたら絶対来いよな。試合きたら、指名してやるよ(笑)」


「ありがとうございます。」


「みつきさん、お願いします。」


店長から呼ばれたので、


「あ、呼ばれちゃったんで失礼します。楽しかったです。ごちそうさまでした。」


「おう、またな。」


「どうだった?」


バックヤードに戻りながら店長が小声で聞いてきた。


「大丈夫でした。見た目怖かったですが、優しかったです・・・。」


「はは、それなら良かった。今、ゆうなと、さきと、ティナは本氏名のお客さん来てて、フリー客あのひとだけだから座ってまってて。」


「はい。」


バックヤードにはいると、見知らぬ女の人が立っていた。


「あ、この子は体入のミキちゃん。なかよくね。」


「よろしくお願いします。」


と私が言うと、


「よろしくお願いします・・・。」


と下を向きながら言った。


「じゃ、ミキちゃん、行こうか。」


「はい。」


バックヤードには私一人だけになった。


その後は2人のお客さんについて、新しい体入のミキさんと交代交代に接客をした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ