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異世界転移の融合者  作者: ミジンコ
幼馴染を救出
26/59

25話 そして風呂場で攻防を

ブックマークや評価をいただきありがとうございます!

 熱心なプリティーさん指導の下、俺はとうとうウィオの綺麗な髪を洗い上げる事ができた。心の中を達成感が満たす中、プリティーさんは満足そうに頷くと懐からもう一つボトルを取り出した。

 何でもオススメのボディソープであるらしい。あのプリティーさんのオススメなのだ、きっと肌にもいいのだろう。

 ウィオと一緒にそれぞれの手ぬぐいにボディソープを垂らし泡立てていく。

 ある程度泡立ったので俺は首から始まり腕に胸、腹部と手ぬぐいで擦り背中にいこうとした時、ついさっきまで俺の隣で体を洗っていたウィオがいない事に気がついた。


「それじゃあ融お兄さんの背中は私が洗ってあげますね」


 いつの間にか俺の背後に移動したウィオは俺の後ろに置いた風呂いすに座り手ぬぐいでゴシゴシと俺の背中を洗い始めた。

 細い腕と小さな手で「んしょっんしょっ」と一生懸命に俺の背中を洗ってくれる。なんだか幼い頃に愛莉と一緒に風呂に入って互いに洗いっこした時の事を思い出す。あの頃はお互いに小さかったから一緒に風呂に入る事にも抵抗が無かったんだよなー。


「はい、洗い終わりましたよ」


「お、ありがと」


「それじゃあ次は私の背中をお願いしますね」


「おう、任せと――え?」


 ついノリで後ろを向くと、そこにはすでに長い髪をまとめて右肩のほうから前方に流しているウィオの姿が。うなじと肌理細やかな白い背中、少し視線を下げればちっちゃなお尻ががががががががが!!

 いかん……落ち着け俺! ウィオと一緒にお風呂に入る時点でこの事には気がついていたはずだ! 耐えろ俺の理性! お前はやればできる子だ!


「ゆ、融お兄さん!? 大丈夫ですか!?」


 突如風呂場の床に頭を打ち付け始めた俺にウィオが驚いている。そりゃあ目の前で何の前触れもなく床に頭打ち付け始めたら誰だって驚くだろう。しかし俺にはこれしかなかったんだ! 煩悩を退散させるための必要な儀式だったんだ! 問題点があるとすればスライムな体の所為で痛みが全く無いって事ぐらいか。


「大丈夫だ問題ないよ。それじゃあ背中洗うよ」


「お願いします」


 そっと慎重に泡立った手ぬぐいをウィオの背中に当てる。こんな時女の子同士だったら遠慮なく洗ってあげる事が出来るんだろうけど俺には無理だ。慎重に、力を込めたらすぐに壊れてしまいそうなほど華奢な体を洗っていく。

 何とかウィオの背中を洗い終え、俺の理性壁が煩悩軍の猛攻に耐えきった事に感謝する。崩壊なんぞしたら目も当てられないってかブタ箱行だし。

 後はお互い洗い残しが無いように洗いシャワーで体中の泡を落とす。


「さて、次はお待ちかねの――」


「お風呂ですね」


「ああ、早速入るとするか」


 濡れた床で足を滑らせないように歩きつつ俺とウィオは湯船へと向かう。たっぷりと湯の貼られた浴槽からは大量の湯気が上がり、その存在を主張していた。

 湯船に手を突っ込み温度を確認する。だいたい四十度と言ったところだろうか。丁度いい温度に頷き足からゆっくりとお湯の中に入れていく。


「ふぃ~~~」


 肩までお湯に浸かると全身の疲れが溶けだしていくような感覚につい深い息を吐く。日本にいた頃は当たり前だったお風呂に改めて感謝しつつ体を伸ばしてコリを解す。

 目を閉じ全身の筋肉が弛緩していくのを感じていると不意にふとももの上に重みを感じた。

 目を開くとそこには長い菫色の髪を湯船に付けない様にタオルでまとめた小さな天使ことウィオがちょこんと座っているではないか。


「ってウィオ!?」


「ダメですか? 融お兄さん」


「いや、ダメってわけじゃないけど……」


 正直俺の理性は崩壊寸前です。


「広いお風呂は誰かにくっ付いていないと落ち着かないんです。だから、こうやって抱きしめて下さい」


 そう言ってウィオは俺の両手を取ると自分の前方へと持って行く。丁度俺の腕がシートベルトみたいにウィオの小さな体を抱きしめる形になった。


「くぁwせdrftgyふじこlp!!??」


 もう既に人語を話すだけの余裕は俺には無かった。正直そのまま襲い掛からなかった事を褒めてもらいたい。お湯に浸かっていても分かるウィオの体温と柔らかさが俺の脳髄をぐずぐずに融かしていく……。

 あかん……もうあかん……俺の中の理性壁はもう崩壊寸前……。ごめん愛梨……俺、犯罪者になります!


「融お兄さん、大好きな人と一緒に入るお風呂って気持ちがいいですね」


 暴れ回る欲望に任せてウィオへと襲い掛かろうとした時、そのウィオの口から出た言葉に俺は我に返った。暴れまわっていた欲望は急速に落ち着きを取り戻し、冷静になった俺は先程までの自分を恥じた。


「このままずっとお風呂に入っていたいです」


「そんな事したらのぼせるよ。今日が終わっても明日明後日明々後日、俺達はずっと一緒にいるんだからまた入れるさ」


「そうですね。また入れますもんね」


 ウィオの笑顔によって完全に修復された俺の理性壁は煩悩軍の攻勢を完全に防ぎきる事に成功した。

 俺達はその後言葉を交わす事無く湯船に浸かりお互いの存在を肌に感じながら日々の疲れを癒していく。

 のんびりとした空気がお風呂場に流れる中、ガラリと入口が開く音がした。音のした方へと目を向けると湯煙の中から現れたのは二つの大きな果実。一枚のタオルを手に持った女性が一人立っていた。

 歳は二十代前半から半ばだろうか。茶色の長い髪を一つに結って左肩から前に流しており、なんとなくだがのんびりとした印象を受ける女性だった。


「あらあら~、先客がいたんですねぇ~」


 頬に手を当てながら見た目通りのんびりとした口調で喋るお姉さん。

 とりあえず隠すべき所は隠していただきたい。いくら湯煙補正があるとはいえ限度があるし俺の視線はその大きな果実に釘づけだ。思春期真っ盛りの青少年にとって年上の女性、しかもスタイルの良い女性の裸なんぞ刺激的すぎて困る。いろいろと。

 あのアナスタシアさんに勝るとも劣らない……いや、大きさはこの人の方が上か?


「初めて見る顔です~。初めましてぇ~アイリスって言います~」


「ユウです。そんでもってこの子はウィオ」


「よろしくお願いします」


「はい~こちらこそ~よろしくお願いしますねぇ~。ふふふ~随分と~仲が良いんですねぇ~」


「はい! ずっと一緒です!」


「あらあら~」


 元気一杯に返すウィオの姿に微笑ましそうな眼差しを向けるアイリスさん。ストレートなウィオの言葉に若干の気恥ずかしさを感じつつも視線はアイリスさんの胸から外れる事はない。いや、外したいんですよ? だって相手に失礼だし、だけど男の(さが)は視線を逸らす事を許してはくれんのです。


「あの~あんまりじ~っと見られると~流石に恥ずかしいわ~」


「融お兄さん?」


「あ、いや、そのアハハ……。そ、そうだウィオ! そろそろ出ないと湯あたりするからな! 健康のためにもそろそろ出ようか!」


 ちょっとワザとらしいかなーと自分でも思いつつも今の俺にできるのはこれくらい。強引に話を逸らして俺はウィオを抱き上げそそくさと風呂場を後にした。

 夕飯の時間までウィオが若干拗ねていたのは言うまでもないだろう。

新しい登場人物が出てきました。

それにしても主人公の理性は崩壊しやすいですね。思春期真っ盛りなら仕方ないのか……。

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