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第90話 モコちゃん

未熟ながら精進して参りますのでよろしくお願い致します!

感想・レビューお待ちしております!

「どこかで見たことがあると思ったら…」


「やっぱあんたの羊だったのね…」


「マトン…」


「ラム…」


「迷子になったモコちゃんを連れてきてくれたのね…」


「ありがとう…」


「……」


「この羊が私の家の山羊小屋に紛れ込んでいた時は驚いたわ…」


「あんた… 一体どういう管理してるの…?」


「羊の管理もできないんだ…」


「ごっ… ごめん…」



「まぁまぁ!!」


 マックスが2人の中に割って入った。


「2人共いがみ合ってないで!!」


「ともかくモコちゃんが無事でよかった!!」


「ラムさんもここまで届けてきてくれてありがとう!!」


「ふっ… まぁいいわ…」


「あんたの集落まで届けに行く予定だったけど…」


「無駄が省けたわ…」


「私も忙しいの…」


「それじゃ…」


 ラムはモコちゃんをマトン達に預けると背を向けて去っていった。


「……」


「もう暗くなってきた…」


「モコちゃんも無事だったし帰ろう…」


 シン達は重い空気の中ウール集落に戻った。


 ーマトンの家ー


「よし!! 出来た!!」


「凛の特製パスタ!!(大盛!!)」


「みんな食卓に集まって!!」


「待ってました!!」


 シンとマックスはテーブルを囲んで椅子に座った。


「あれっ… マトンさんは!?」


「……」


「まだ… 自分の部屋にいるよ…」


「仕方ない…」


「俺が一っ走り行って…」


「いやっ… シン達は先に食べてて…」


「私が話してくる…」


 凛はマトンのいる部屋に向かった。


 コンコン…


「はい…」


「凛よ…」


「中に入ってもいいかな…」


「どうぞ…」


 ドアを開け、凛はマトンの部屋に入っていった。


「まだ、落ち込んでる…?」


「……」


「はい…」


「私ってホントダメな人間なんだなって…」


「今日、つくづく実感しました…」


 シュウウ……


 マトンの体から黒い煙が出だした。


「……」


「該伯流… 気術…」



「吸(キュウ)!!!!」



 フゥーーッ!!


 凛はマトンから出た黒い煙を自分の体に取り込んだ。



「マトンさん…」


「あの… ラムって人の言うことなんて気にしちゃダメ!!」


「大丈夫… あなたはダメな人間なんかじゃない!!」


「凛さん… ありがとうございます…」


「何だか心が楽になりました…」


「そう!! よかった!!」


「……」


「今日迷子になっていたモコちゃんなんですけど…」


「私が小さかった頃からずっと一緒にいるんです…」


「どこに行くのも一緒で…」


「今朝、見に行った朝日だって…」


「みんなでよく見に行ってたんですよ!!」


「みんなで…?」


「あっ…」


「ラムさんのことね…」


「今朝… 背の高い男の人から聞いたわ…」


「知ってるんですね…」


「正確に言えば…」


「ラムとラムがいつも連れていた…」



「山(・)羊(・)の(・)シ(・)ロ(・)ち(・)ゃ(・)ん(・)の(・)4(・)人(・)で(・)行(・)っ(・)て(・)た(・)ん(・)で(・)す(・)よ(・)…」



「通りで…」


「“どこかで見たことがある”って言ってたから…」


「ずっと引っかかってたのよね…」


「……」


「あの時は本当に楽しかったんですよ…」


「朝早く起きて…」


「誰にも見つからないようにこっそり支度して…」


「頂上まで行ったら、ラム達と話して…」


「誰にも見つからないように帰るんです!!」


「子供ながらにワクワクドキドキしてました!!」


「……」


「今は出来ないんですけどね…」


「ほんと… 酷い話よね…」


「けど… いいんです…」


「それがここのルールだから…」


「ルールを破った私が悪いんです…」


「……」


「うーーん!!」


 マトンはその場で伸びをした。


「凛さんとお話したら、前向きになれた気がします…」


 グゥーー!!


 マトンのお腹が鳴った。


「あっ!!」


「ふふふ… わたしもお腹ペコペコだよ!!」


「シン達が先にご飯食べてるから、私達も行こっか!!」


「そうですね!!」


 凛たちはマトンの部屋を出て、シン達がいる食卓に向かった。


「おっ!!」


「凛達!!」


「遅いじゃねぇか!!」


「ごめん!! ごめん!!」


「一体何の話してたの!?」


「何って…」


「ガールズトークよ!! ガールズトーク!!」


「まぁいいわ!! ともかくお腹ペコペコなのよ!!」


「そうですね!! 凛さんのパスタ楽しみです!!」


「……」


「あれっ… パスタの皿がもう空だ…」


「凛!!」


「パスタ上手かった!!」


「また作ってくれ!!」


 グッ……


 凛はその場で拳を握った。


「あっ… あんた達…」



 ボコッ!!!!



 凛はシン達の頭を思い切り殴った。


「みんなで食べる分を作ってあったのに…」



「あ(・)ん(・)た(・)達(・)が(・)全(・)部(・)食(・)べ(・)て(・)ど(・)う(・)す(・)ん(・)だ(・)!!」



「ずっ… ずびばぜん…」


「ったく…」


「フフフ…」


「凛さん…」


「大丈夫ですよ…」


「食材はいっぱいあるんで…」


「また、作ってください!!」


「……」


「それが…」


「食材全部ブチ込んだから…」


「冷蔵庫空になっちゃった…」


「……」


 その後、集落の人達から食材を貰い、凛達の夕飯は用意することが出来た。


 ー夕飯後ー


「マトンさん!!」


「お風呂ありがとうね!!」


「はーい!!」


「……」


「あっ!!」


「どうしたのマトンさん!?」


「今日、羊達を散歩に連れてくの忘れてた!!」


「まぁ… ドタバタしてたからね今日は…」


「明日、みんなで行こっか!!」


「そうですね!!」


 ー翌日ー


 ザー……


「雨か…」


「結構強いね…」


「そういやマトン達は…?」


「羊達の様子を見に行ったよ…」


「この雨だから… 心配なんだって…」


 第90話 FIN

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