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第88話 メェェェ

未熟ながら精進して参りますのでよろしくお願い致します!

感想・レビューお待ちしております!

「……」


「この山脈には2つの集落があるんです…」


「1つがここ…」



「ウール集落…」



「もう1つが山を挟んだ反対の位置にある…」



「モ(・)ヘ(・)ア(・)集(・)落(・)…」



「そこは別名…」



「人(・)間(・)と(・)山(・)羊(・)が(・)共(・)存(・)す(・)る(・)集(・)落(・)…」



「……」


「なるほど…」


「そこまで聞いたら、何となく言いたいことはわかった…」


「でっ… 何で集落同士仲が悪いんだ!?」


「……」


「何でも… あっちの集落の長老がここの長老の双子の兄らしいんです…」


「そして… 昔はウール集落、モヘア集落と分かれていなくて、1つの集落だったそうなんです…」


「ふむふむ…」


「当時、集落で飼う動物を決めようってなったことがあって…」


「うちの長老は羊を… あっちの長老は…」


「山羊を推したってことなんだな…」


「そういうことです…」


「そこで、2人は大喧嘩…」


「それが原因で集落が2つに分断してしまったらしいです…」


「それ以来、ウール集落は山羊をモヘア集落は羊を酷く嫌うようになったんです…」


「……」


 しっ…



 しょうもねぇ理由!!



「じゃあ… 集落同士はほとんど関わりがないってことか!?」


「ありますよ!!」


「お散歩していて、お互い目があったり、すれ違ったら…」



「無(・)言(・)で(・)睨(・)み(・)合(・)い(・)ま(・)す(・)!!」



 いっ…



 陰湿…



「まぁ… 俺には直接関係ないし… いっか…」



 山羊の乱入がありながらも、シン達の歓迎会は何事もなかったかのように終了した。



 ー翌日ー


「シン様!! 行きますよ!!」


「待っ… 待ってくれ!!」


「シン!! 遅いよ!!」


「さっき起きたばっかなんだからしょうがないだろ!!」


「急ぎなさい!!」


「あんたの寝坊で30分くらい出発が遅れてるのよ!!」


 シン達は山頂の日の出を見るため、朝早くから起き、山を登ることになった。


「ったく… まだ、日も昇ってないのに、出発する必要ないだろ!!」


「日の出を見に行くのよ!! 昇った状態だと意味ないでしょ!!」


「フフフ…」


「みなさーん!! もう少しで頂上です!!」


「……」


「すっ… すごーい!!」


「綺麗だね!!」


「登った甲斐があるよ!!」


「満足していただいてよかったです!!」


 グーー……


 グーー……


「……」


「シン… 立ちながら寝てるよ…」


「ほんと… 器用な奴…」



 スタ… スタ… スタ…



「!?」


「誰か来たみたいだね…」


「ここの景色は絶景ですからね!!」


「きっと!! 朝日を見に来たんでしょう!!」


「いいですか!! 山登りのマナーとしては…」


「笑顔で挨拶ですよ!!」



「おはようございまーーす!!」



 マトンは目を閉じて、満面の笑顔で挨拶をした。



「……」


「あんた…」



「マ(・)ト(・)ン(・)!!!!」



「えっ…?」


 マトンは目をゆっくり開けた。


「あなたは…」



「ラ(・)ム(・)!!!!」



「知り合いの人みたいだね…」


「見たところね…」


「けど… あんな人昨日見なかったけど…」



「マトン… あんた…」



「いつにもまして…」



「凄(・)い(・)爆(・)発(・)頭(・)ね(・)!!」



「実験でも失敗したの!?」


「爆発頭ですって!!」


「これは!! 天然パーマ!!」


「あなたこそ…」



「枝(・)毛(・)が(・)目(・)立(・)つ(・)わ(・)よ(・)!!」



「ちゃんと、手入れしてる!?」


「何ですって!?」


 マトン達は鬼のような形相で睨み合った。


「……」


「えっ…」


「この人達仲悪いの!?」



「大体あんたこんなところで何してるの!?」


「この場所はモヘア集落の所有地って言われてるんだから…」


「入らないでって、ずっと言ってるはずなんだけど!!」


「ここは!! ウール集落の所有地!!」


「勝手にモヘア集落の物にしないで!!」



「まぁ… まぁ…」


「2人達… 落ち着いて…」


「……」


「そういえば…」


「あんたら誰…?」


「僕…?」


「僕はマックス!!」


「私は凛!!」


「そして…」



 グゴーー!!



「今寝てるこの人がシン!!」


「僕達、旅の途中で…」


「この山を登っていた時に、偶然マトンさんと出会って、ウール集落に滞在してるんだ…」


「……」


「それは… 災難ね…」


「あんな羊しかいない集落…」


「暇で… 暇で… 仕方ないでしょうに…」


「何ですって!!」


「そっちの集落だって、山羊しかいないじゃないの!!」


「いいじゃない…」


「可愛い山羊と一緒に過ごせるだけで幸せでしょ!!」


「山羊が可愛いですって…」


「あなたの目は節穴なんじゃないの!?」


「羊の方が可愛いに決まってるわ!!」


 マトン達はまた鬼のような形相で睨み合った。



 メェェェ!!



「!?」


「あっ… 可愛い山羊ちゃん達が呼んでる…」


「それじゃあ… マトン…」


「私はあなたみたいに暇じゃないの…」


「さようなら…」


 ラムは山羊達のいる方に降りていった。


「全く… 最悪な1日だわ…」


「まさかあの… ラムに会うなんて…」


「あのー… マトンさん…」


「!?」


「あっ!! すみません!!」


「お見苦しいところをお見せしてしまいました!!」


 グゥーー……


 全員の腹が鳴った。


「お腹空きましたね!!」


「集落に戻って、朝食にしましょうか!!」


「さんせーい!!」


「……」


「その前に…」



「お(・)前(・)は(・)い(・)つ(・)ま(・)で(・)寝(・)と(・)る(・)ん(・)じ(・)ゃ(・)!!」



 ボコッ!!!!



 凛はシンの頭を思い切り殴った。


 その後、シン達は集落に戻り朝食を済ませると、マトンの家で休憩することになった。


 第88話 FIN

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