第83話 秘策
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「セット完了…」
「さて… 大砲くん…」
「目標は、あの空中ブランコに乗っているピエロ…」
「グフ!!」
大砲くんはピエロの方に、体の向きを変えた…
「グフ!!」
「よし!!」
シンは大砲くんの導火線に火をつけた。
「いっけーー!!」
ボン!!!!
大砲くんの体から、砲弾が発射された。
「……」
ドン!!!!
砲弾はピエロに直撃し、煙が舞った。
「やった!! 直撃だ!!」
煙は次第に晴れていった。
「えっ!?」
「ピエロがいない!?」
「シン!!」
アーサーがシンのもとに駆け付けた。
「サッキノ、ホウダン…」
「アノ、ピエロヤロウヲヤッタノカ…?」
「……」
「直撃したはずなんだが…」
「姿が見当たらないんだ…」
「……」
「フフフ…」
「アッ!?」
「シン!! トラックノキャビンノウエ!!」
「何っ!?」
トラックのキャビンの上に、ピエロが胡坐をかいて座っていた。
「フフフ… そんなバレバレな攻撃…」
「避けることは簡単ですよ…」
ブーーン…
ピエロが乗っているトラックがシン達の方に走り出した。
「さて… このままペシャンコにしてあげますよ…」
「くそっ!!」
シン達は、迫りくるトラックを間一髪避けた。
「ふぅ… 危なかった…」
「うわっ!!」
「フフフ…」
「動いているトラックは1台だけではありませんよ…」
「ハァ… ハァ… これじゃあ埒が明かないぞ…」
「次のタイミングで、キャビンに乗っているピエロを狙うか…?」
「でも… あいつの身のこなしだったら、避けられるに違いない…」
「だったら… トラックを狙うか…?」
「ソレハダメダ… タトエタマガチョクゲキシテモ、トラックガトマルトハオモエナイ…」
「ボクニイイカンガエガアル…」
「何っ…?」
アーサーはシンに耳打ちをした。
「うーーん…」
「やってみるか…」
シンは、大砲くんのもとに駆け寄り、アーサーは砲弾を1つ抱えて持ってきた。
「ん…」
「また… 性懲りもなく、あの大砲を使うのか…」
「まぁいい… どうせ、また芸の無い攻撃だろ…」
ブーーン……
「いいか… 大砲くん…」
「狙うのはあそこだ…」
「グフ!!」
「セットデキタ…」
「よし…」
シンは、大砲くんの導火線に火をつけた。
「グフ…」
ドン!!!!
砲弾が爆発した場所に煙が舞った。
「あいつら… 何をしているんだ…」
「俺の乗っているトラックとは全く違う場所を攻撃している…」
「ついに血迷ったか…」
「……」
「アーサー…」
「いい感じだ!!」
「よし!! どんどん行くぞ!!」
「グフ!!」
ドン!! ドン!! ドン!! ドン!!
「……」
「そうか… この土煙…」
「これで、俺の目を防ごうとしてるんだな…」
「馬鹿め…」
ピエロはまた大きくジャンプして、空中ブランコの椅子に座った。
「土煙が舞って、トラックの場所は何も見えないが…」
「ここから見れば、お前たちの姿などはっきりとわかるわ!!」
「さて… あの位置だな…」
「トラック全台で踏みつぶしてやるわ!!」
ブーーン……
トラック5台がシン達の方に走り出した。
「ふぅ… こんなもんでどうだ…」
「秘儀…」
「トラック危機一髪潰し!!ってか!!」
「ん…」
「おかしい…」
「どうして…」
「あんなに、遅いのだ…」
シュッ…
ピエロは、地上に降り立った。
「ボディは特に問題がなさそうだ…」
「だとしたら…」
「……」
「やはり… タイヤがパンクしている…」
「フフフ… ピエロ野郎…」
「驚いているようだな…」
「!?」
「せっかくだ… 種明かしをしてやるよ…」
「下を見て見な…」
「下…」
「!?」
「何だと…」
「地面に凹凸が、出来ている…」
「そうか!!」
「フフフ… ようやく気付いたようだな…」
「俺たちが狙っていたのは…」
「地面…」
「砲弾の爆発で、平らな地面に凹凸を作った…」
「こんな凹凸がある道を、進むんだ…」
「タイヤをパンクさせるには十分だってことだ…」
「……」
ん…
あのライオンのぬいぐるみがいない…
「サァ… ニゲルンダ…」
「あっ… ありがとう…」
アーサーは、人質となっていたキャストを救出した。
「ヨシ!! コレデ、ヒトジチハカイホウシタゾ!!」
「良くやった!! アーサー!!」
「……」
「フフフ…」
「ハハハハハ!!」
「ふざけるな!! ことごとく、俺のショーを邪魔しやがって!!」
「もういい…」
「ショーは終わりだ…」
シュッ……
ピエロは、奥の部屋から剣を引き寄せた。
「フフフ… これで、切り刻んでやる…」
「やっ!! やべー!!」
「そうだ!! 大砲くん!!」
「あいつを攻撃してくれ!!」
「……」
「グフ…」
「えっ…」
「あっ!! しまった!!」
「砲弾がない!!」
「フフフ… 万事休すだな…」
「くっ… くそっ…」
「フフフ…」
「死ね!!!!」
ピエロはシンに向けて剣を振りかざした。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
「うっ… うわっ!!」
ピエロは体勢を崩して、その場に倒れた。
「何だ!? 地震か!?」
「シン!! 待たせた!!」
「アリサさん!! この揺れは一体!?」
「ハハハ!! これは、私の能力である物に命令した…」
「アーサー!! 人質は外に避難させたね!?」
「アリサ!! モチロンダヨ!!」
「よし…」
「さて… ピエロ野郎…」
「今度は私のショーの開演だ!!」
第83話 FIN




