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聖夜の雫と、銀の首飾り

第17話。騒がしい日常の裏で、季節は冬へと移ろいます。過去の傷を抱えながらも、和樹の隣で新しい思い出を積み重ねていく山城先輩。クリスマスという特別な夜に、和樹が贈ったのは輝く宝石以上の「愛の言葉」でした。

保健室での騒動の後、和樹たちは保健医からこっぴどく叱られ、罰として四人で散らかった室内を完璧に掃除させられた。掃除を終え、和泉と沙羅と別れた和樹と山城は、冷たい冬の風に吹かれながらアパートへと帰宅した。

部屋に入ると、和樹は真っ先に山城に向き直った。

「……山城。昨日はデリカシーのないこと言って悪かった。太れなんて、余計なお世話だったよな」

山城は一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐに柔らかく微笑むと、和樹の唇にそっと自分からキスをした。

「……いいの。気にしてくれてるって分かってるから」

顔を赤らめる彼女に、和樹も安堵の笑みを浮かべた。

山城が先に風呂を済ませ、和樹が次に浴室へ向かう。和樹が風呂から上がると、上半身裸のままリビングに戻ってきた。

「ちょっと! ちゃんと服を着なさいよ!」

赤面して顔を覆う山城に、和樹は背後からそっと抱きついた。

「……何よ、冷たいわよ」

「すぐ着るよ。……なあ、クリスマスは何が欲しい?」

「……あなたがくれるものなら、何でも嬉しいわ」

(時は流れ、クリスマスイブ当日)

学校では沙羅が「今年のクリスマスは和樹の家でパーティーね!」と宣言し、放課後、四人は和樹のアパートに集まった。

ケーキを囲んで笑い合い、窓の外に雪が降り始めると、四人はたまらず近くの公園へ飛び出した。

「和樹、覚悟しなさい!」

「和泉、後ろが隙だらけだぞ!」

雪玉を投げ合い、子供のように冷たい空気を楽しむ四人。深夜、満足した和泉と沙羅が帰路につき、和樹は山城の手を引いて、街の明かりが灯るジュエリーショップへと向かった。

そこで和樹が選んだのは、繊細に輝く一粒のネックレスだった。

アパートに戻ると、和樹は彼女の背後に回り、震える手でその白い首筋にネックレスをかけてやった。

「……山城。これで、あんたは本当に俺のものだ。古い傷はもう忘れて、これからは俺との時間だけを数えていこう」

和樹がその額に優しくキスを落とすと、山城は彼の胸に顔を埋め、声を押し殺して泣いた。悲しい涙ではなく、心が満たされて溢れ出した涙だった。

ソファに座り、山城を膝の上に乗せてあやしていると、和樹のスマホに母親からのビデオ通話が入った。

『あら! 山城ちゃん泣いてるじゃない! 和樹、泣かせたの!?』

「……違うよ。幸せすぎて泣いてるんだって」

事情を説明すると、画面越しの母は優しく山城を慰め、最後に力強く宣言した。

『よし! 明日はお母さんもそっちに行くからね。みんなで盛大にパーティーよ!』

賑やかで、そしてどこまでも温かいクリスマスの夜が、静かに更けていった。

誰にも望まれず、独りで冷たい雨の中にいた山城先輩。ですが、今年の冬は和樹という太陽が、彼女の凍えた心を溶かし、最高の笑顔に変えてくれました。和樹の母も加わり、さらに賑やかになる明日のクリスマス当日。

次回、和樹の母による「嫁可愛がり」が再び炸裂!? そして、四人と一人が過ごす最高の聖夜の物語をお届けします。

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