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「…おーきーろー!」

「はぐほっ!」


 突然腹部にものすごい衝撃が走った。そのせいで起きた頭がまた一瞬で持って行かれそうだったのを気力で持ちこたえ、周りを見渡す。


「まったく…非常に起きないだもん。不惑が寝てちゃ話にならないよ」


 そう言う要の手にはいつもの大剣が握られている。恐らく柄で殴ったのだろうが、起きなかったとはいえせめて素手にしてほしかった。


「この話のどこかに虚像のリカッサがいる。それを見つけて倒してね。ボクらはあくまでサポートまでしかしないからね」

「はいはい。さっきざっと目を通したのでおかしそうな場所は覚えてるよ」


 頭の中に自分の武器を思い浮かべると、手元に居合刀と拳銃が現れた。


「今回の場所、マッチ擦る場面まで暇だな」

「…何故そう思うの?」


 不思議そうに首を傾げる五十嵐さん。それに苦笑いして答える。


「そりゃ、『マッチを勝手に擦ったら怒られる』なんて思って擦らずにそのまま死んじゃうのは、どう考えても筋違いでしょ」


 そう言うと、驚いたような表情を見せる半面、要の方はクスクスと笑みを浮かべている。


「言ったでしょ?」

「…ホントね」


 疑問符を浮かべてみるが全く分からない。まぁ、向こうで完結しているならそれはそれで首を突っ込む気はないが。


「で、具体的にどうすればいいんだ?」

「んー…。とにかくボコボコにすればいいよ」

「…俺の周りにはアバウトな説明するやつしかいないのか」


 がっくりと肩を落とすと、いよいよ問題の場面へと進んだようだ。


「向こうでマッチを売ってる子が、問題の子ね」


 と、不意に身体が雪の中へと沈んでいった。それと同時に例の靄が現れた。


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