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 関係者以外立ち入り禁止の扉を素知らぬ顔で通り過ぎ、その最奥の小さな部屋へとたどり着く。


「ここは一体何だ?」

「よく言えば控え室。悪く言えば物置」


 淡々とした雪の答えに不惑は呆れ顔を見せる。


「これが最終試練かな。この『マッチ売りの少女』はクライムの完全管理、加えて完全なる絶対的守護の元にある。つまり、改変はクライムの思うがままってこと」

「ちょっと待てよ。つーことは俺らに話を修正させようとしてる張本人が世界を守ってるってことだろ?ならクライムが一人で頑張りゃいい話じゃないのか?」

「もっともらしいけど、そうじゃないんだよ。自由が利くのがこの一冊だけだから」

「…どういうこった」


 疑問符を浮かべる不惑に微笑を浮かべ、要が説明を続ける。


「世界一つを管理するも同然だからね。力が足りないから一つが限界なんだって。って、話が逸れたね」


 閑話休題。話を戻していこう。


「問題はその中の世界。修正する力がその世界には百パーセントの守護としてある。だから、安全面を考えると、この本じゃないと出来ないことなんだよ」

「なるほど。都合がいいってことか」


 そう答えるとにこりと笑みを浮かべた。と、不意にクライムが姿を現した。


「それじゃ、最終試練、マッチ売りの少女の擬似修正だね」


 クライムが両手を広げて詠唱を始める。


「罪―それは汝の起こししものなり。罰―それは行いを償うべきものなり。

 故に汝は贖罪せよ。贖い、悔いの一切を清算せよ。

 なればこそ、今こそ扉は開かれん―」


 結ぶと同時、世界が真っ白に染まった。


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