24ページ
「いった…中々面白い戦法だね」
「だろ?」
向こうが反射的に腰を押さえている間に鞘を急いで回収して再び鞘に収める。
「じゃ、ちょっとくらい本気になろうか?」
「そいつは困る!」
言いながら牽制のため銃を取り出して撃つ。
「んー、攻め手に欠くなぁ。こっちは接近戦しか出来ないし…」
「余裕そうな顔して何言ってんだよ」
見た限りでは弾倉に残っている数は二発。リロードする時間はもらえないだろうから残しておく他ない。
「行くぞ!」
片手に銃を携えたまま走る。
「よいしょ」
軽く構えを直し、迎撃の態勢を取る要。
「甘いし、遅すぎるよ」
不意に呟いた瞬間、肉薄。反応の前に大剣の柄が腹に入る。
「ガっ…!」
「本番だと何回死んでるのさ…。残り時間、あと五分だよ」
「チッ…」
時間のことは気にしない。考えるだけ焦って攻撃に無駄が出る。かと言ってこっちの方が戦闘経験も少ないし、武器の特性もちゃんと分かっていない。
「ボーっとしてると、また死ぬよ!」
斬りかかってくるのをなんとか剣と銃の両方を重ねて支える。今度は攻められる前に重心を横にずらして間合いを取る。
「クッ!」
「隙有り!」
後ろに下がると同時引き金を引いて腎臓の辺りから貫通させる。
「残り一回か…。ボクも大分追い詰められたなぁ」
「馬鹿野郎。こっちは手加減してもらってこれだぞ」
さっき残り時間が五分と言われたことから残りは良くて三分程度。少しず
つ攻め方を変えて崩してから確実に決める!
「じゃ、こっちもちょっとだけ裏技でも使わせてもらおっかな」
要がそう呟いて目を閉じた瞬間、異変が起きた。要の手にあった大剣が、少しずつ伸びていき、肉厚になっていく。




