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 要の言葉を聞き流し、剣の方を抜刀してみる。刀身は細身で、若干肉厚な雰囲気を見せている。納刀し、銃の試し撃ちしようとする。


「…何か的ない?」

「適当に撃ってみれば~?」


 自分のやることは無いからか、やけに二人が投げやりだ。溜息を隠し、虚空に向かって引き金を引く。

 ダァン!と、無闇に景気のいい音を立てて弾丸が射出された。手に衝撃が残っているが、しばらくやればうまく逃がせるだろう。


「まぁ、これで無事不惑も参加。武器も出来たし、伝承の時には少し頑張ってもらわないとね」


 あっけらかんと言った要の言葉にクライムが顔色を変えた。


「本気なの!?」

「ボク、冗談は好きだけど嘘は嫌いだよ」

「そこの線引きは一体どこ…」


 呟くも聞き入れられず、クライムは少し怒ったような顔をしていた。


「あの世界の死はこっちの世界の死も同様だよ?分かってるの!?」

「分かっているからこそ、ボクはこの活動をしてるんだよ。それに、巻き込んだ張本人が言える言葉じゃないからね」

「そ…それはそうなんだけどさ…」


 肩を竦めるクライム。ところで今さりげなく大変な事を言わなかったか?


「死ぬって…?」

「ああ、忘れてた。死んだら、この世界でもあっちの世界でもゲームエンド――つまり死ぬってことだからね」


 舌を出し、首筋を指で切るジェスチャーを見せる。その姿は無邪気な悪魔の様である。


「なるほど。さながら、命がけのゲームか」


 思わず背筋に寒気がする。けど、悪い気はしない。


「面白ぇ…上等じゃねえか」


 知らずの内に笑みが零れる。怖いほどに面白い。


「とても正気の沙汰とは思えないけどね」


 冷や汗を垂らすクライムに苦笑いして要の方を向く。


「で、この後何するんだ?」

「次はボクの出番だよ」


 消した大剣を取り出し、こっちと相対する。


「十分耐久のボクとの腕試し。怪我したり死んだりはしないから安心だよ」

「…修行って奴か?」


 そう聞くと、いつもの笑みを浮かべた。


「そんな大それたものじゃないよ。言うなれば―」


 一瞬姿が消えたかと思ったら首筋に剣を当てられていた。冷たい刃の感覚が全身を恐怖で覆う。


「入隊試験みたいなものかな?」


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