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「ん…。ふわぁ…よく寝た」

「起きたか」


 屋上でそのまま寝ていた要。目を覚ますと日は既に沈みかけており、少し肌寒くなってきた。そこに、自分以外のもう一本の影が伸びていることに気が付いた。


「不惑、どうしたの?」

「何って…めんどくさいから結果を言いに来たんだよ」


 はて、結果とは何のことだったかと疑問を抱く。すると不惑はそのままの表情で告げてきた。


「やってやるよ。てめえの面倒事。俺も一緒に片付けてやる」


 願ってもいないその言葉に、口角が緩むのを止められない。


「あれ?二人の話を聞いた時に残ってたから、その時にもう答えをくれたのかと思ったよ」

「言うじゃないかよ。俺が最初からやると思ってた口ぶりじゃねえかよ」


 笑みを浮かべる不惑のその言葉に盛大に笑い声を上げる。


「当ったり前じゃん!不惑とどれだけ長い付き合いだと思ってるのさ!」


 意思を汲み取ったのか、不惑の方もニヤリと笑みを浮かべた。


「ま、この俺を働かすんだ。覚悟は出来てるよな」


 スッと差し出される拳。当然と言わんばかりに要も拳を突き出す。


「ちゃんとそれ相応の働きを見せてくれるんならね」


 コツンと拳を合わせる。立ちあがり、要が虚空に声をかける。


「だから言ったでしょ?絶対にやるって」

「そうみたいだね。賭けが外れたみたいでなんか複雑だけど」


 どこか不服そうな顔で現れたクライムに思わず苦笑いを零す。


「なんだ、嫌ならしょうがない。要、やっぱ俺この話降りたわ」

「じゃあしょうがない。無理強いは出来ないからね」


 流れるようなその会話にクライムが露骨に顔色を変える。


「ちょ…ちょっとちょっと!それは困るよ!」


 慌てるクライムに要と二人で思わず笑い声を上げる。


「冗談だよ。決めたからにゃ曲げねえよ」


 強めの口調でそう言うと、信じたのか潜ませていた眉をようやく緩めた。


「じゃあ、協力してもらえるんだね?」

「何度も言わせんなよ」


 苦笑いして見せると、要が手を叩いた。


「はいはい。それよりクライム、不惑にやってもらう事があるでしょ」

「そうそう。じゃ、早速やろうか」


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