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「疾風、疾風」

「…どうした、嬉しそうな声を出して」

「あのね、あの人なら、あたしたちの呪いが解けるかもしれないよ」

「…つまりは惚れたわけか。単純な奴だ」

「な…ひどーい!」


 容赦のないツッコミに憤慨すると、普段めったに笑わない少年は微笑を漏らした。


「…まあ、俺も奴が悪い者とは、到底思えんがな」

「でしょでしょ!あの人、同じ学校で見かけたような…」

「なら、傘を帰すのと一緒に礼をすればいいんじゃないか」

「あ、そうだね。うん、そうしよう!」


 そんなことを話しながら、二人の天狗は自分たちの庵へと歩を進めた。



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