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翌日の昼からも、要はどこかに消えていった。また本の中を彷徨っているのだろう。
「忙しい奴だな、ホント」
「なんのこと?」
ホームルームも掃除も終わり、時間の空いた放課後、こうして漆羽と話すのが日課のようになっていた。
「言わずもがな要のことだよ。昨日多少口を割らせたからな」
「へ~。で、どんなことが分かったの?」
「悪い、それの他言はするなって釘を刺されてるんだ」
苦笑いをしてそう言う。とは言ったもののこれは嘘だ。なるべくあのことはばらまかない方がいいだろう。
「そっか…。あたしも頼みこまないと教えてくれないかな」
「多分無理だな。あいつ、口は堅い方だから」
「…チラッ」
「言っとくが、俺も口は堅い方だからな?」
「ケチ」
期待するような眼で見てきたがその視線を退ける。一瞬期待する目にときめいたりしたのは秘密だが。
「まぁいいや。ところで、昨日何も無かった?取りあえず生きてるっぽいけどさ」
そう言えば確かにクライムに銃を向けられてたけど…。
「何かあったと言えば確かにあったけどな」
「遠い目をしてどうかしたの?隠し事?それとも悩み事?」
「いや…何でも無い…のか?」
「あたしに聞かれても困るんだけど…」
それもそうだが、もしや…?嫌な予感のままに問いかけてみる。
「…またなんか見たのか」
「うん。今度はそこまででもないかも」
嫌な予感は的中し、昨日と同じように真剣な声音で告げてきた。
「キャッチセールスみたいにものすごい勢いで何かに勧誘されてたね」




