第二話 期待の春季キャンプ
春季キャンプを迎えた阪神タイガース。
初日に昨季の11月に就任した上川監督から、挨拶があった。
そして、彼らの春季キャンプを見ていたのは…。
【第2話】登場人物
有原悠輔(主人公・阪神タイガース新人選手)
山本康太(ライバル・広島東洋カープ新人選手)
尾崎孝則(主人公のチームメイト)
狩野 仁(主人公のチームメイト)
篠塚正典(主人公のチームメイト)
大野啓志(主人公のチームメイト)
赤井直人(主人公のチームメイト)
横山慎二郎(主人公のチームメイト)
山原和弘(主人公のチームメイト)
アンディ・ウォーカー(主人公のチームメイト)
マイク・ジョンソン(主人公のチームメイト)
マシュー・ジョーンズ(主人公のチームメイト)
船瀬三桜(新人女優・主人公の恋人)
三上 勇(山本のチームメイト)
奥山宗太(山本のチームメイト)
井端竜平(山本のチームメイト)
丸岡貴浩(山本のチームメイト)
ダニー・ローズ(山本のチームメイト)
ルーカス・ケイン(山本のチームメイト)
萩原剛志(記者)
上川 敏(阪神の監督)
金田 治(広島の監督)
畑岡貞雄(阪神の打撃コーチ)
エディ・ブラゼル(阪神の駐米スカウト)
三上源三(阪神ファン)
その他
【本編】
「私が、今季から監督を就任することになった上川 敏だ、新しくチームに入ってきた者や2軍に維持している者は、開幕1軍に臨むつもりでやっていけ、1軍に維持している者は、2軍にいる者や新人に負けないという気持ちをもって全力でプレーするように!」と鼓舞するような挨拶だった。
新人からの挨拶は、ドラフトに指名されたのは有原を含めて約5名である。
(2位 尾崎孝則 3位 狩野 仁 4位 篠塚正典 5位 大野啓志)
有原からは、「尼ノ浦高校から来ました有原です!高校時代は、4番ファーストでした」と緊張なく挨拶をしたという。
また外国人選手からの挨拶もあった。
「はじめまして、アンディ・ウォーカーデス」
「マイク・ジョンソンデス」
「マシュー・ジョーンズデス」
そう、新聞の記事に出てきた3名である。
ウォーカーは、シアトル・マリナーズで4年間通算97本を放つも、昨季は成績不振で自由契約にされた彼は、失意と絶望の日々を送っていたが駐米スカウトのエディ・ブラゼルによる推薦がきっかけで、阪神に移籍した。
ジョンソンは、ニューヨーク・メッツで1年目からいきなりのメジャーデビューを果たし、2度のノーヒットノーランと5度の完全試合を達成するも、3年目は制球に苦しみ防御率4.87という散々な成績で、チームメイトから罵倒される日々を送る中、ブラゼルの推薦でオフに阪神へ移籍した彼は、どのような三振を奪えるのかが注目となる。
ジョーンズは、台湾で5年連続最多安打や、3年連続ゴールデングラブ賞に輝く実績を持っている。
そんな中、熱心に練習を見ていたブラゼルから「あいつ以外の安打製造機は、獲得する推薦がない」と聞いた球団は獲得に動き、ジョーンズは阪神の一員として貢献する。
そんな中、有原が見つめていたのは、先輩の赤井直介に横山 慎二郎と、ベテランの山原和弘である。
横山は100盗塁以上の成績を出したことで盗塁王を受賞した。
山原は5年連続トリプルスリーの記録と、3年連続ベストナインを受賞した。
赤井は昨年、ゴールデングラブ賞やベストナインと同時に2桁本塁打を記録したため、新人王を受賞した。
こうして、阪神の春季キャンプが始まることとなった。
彼らはトスバッティングをしていると、有原の打撃練習でとんでもない実力を目の当たりにする。
「何本も長距離が出とるから、もう4番打者やけど…当分3番打者やな」
「将来のあいつなら、「虎のゴジラ」と呼ばれる活躍が必要ですね」
そう呟いたのは、山原と横山である。
そして、隣にいた狩野も赤井も彼のバッティングフォームを見て絶句した。
「(これがあいつの実力か…、負けられないな)」
「(今まで見た中で、あいつがとんでもない化け物だな…)」
これがきっかけで、狩野は有原とのライバルになったという。
練習後にバットを磨いている有原は、ウォーカーたちになぜ感情を表に出さないのかや、荻原が彼のことを「令和のゴジラ」と書いたかを聞くと、安易に悔しさと不満を態度や口に出すと、その感情に負けてしまうからそれを出さないことが一番大事だと答えると、ジョンソンとウォーカーは目を潤わせ、ジョーンズは神妙な気持ちで頷いていた。
また、高校野球の雑誌「熱闘野球」で3年前の7月号の記事に「下半身が大きくて腕も長いのが特徴的」という理由で「令和のゴジラ」と名付けられ、当時高校1年だった彼は、爆笑しながら受け入れたと振り返ると、ウォーカーたちも爆笑した。
なお後に分かってきた事だが、1年先輩の赤井との関係はとてつもなく信頼できる先輩であり、9年先輩の横山と10年先輩山原との関係は、頼りになれる大先輩なのである。
同期の大野やタカノリに篠塚との関係は、よくいじられるが可愛がられている。
また、ウォーカーやジョーンズとの関係は、バッティングでのアドバイスや変化球の違いにボールの硬さを聞く仲であり、有原から「アンディ」や「バーニー」と呼び、またウォーカーとジョーンズからは、「ゴエモン」や「タイショウ」と呼んでいる。
ジョンソンとの関係は、有原から「マイケル」やジョンソンから「ユウスケ」と呼び合い、またストライクコースの違いについてを聞く仲だとか。
一方、広島の春季キャンプでは就任してから2年目の金田監督から、挨拶があった。
「今年もリーグ優勝に向けて、最後まで燃え尽くすぞ!」と闘魂を注入するかのような挨拶だった。
新人からの挨拶では、ドラフトに指名されたのは山本を含めて約5名である。
(2位 三上 勇 3位 奥山宗太 4位 井端竜平 5位 丸岡貴浩)
山本からは、「加崎島高校から来ました、山本です!高校時代は、3番レフトでした」と緊張感はあったものの、なんとなく言えたという。
また外国人選手からの挨拶もあった。
「はじめまして、ダニー・ローズデス」
「ルーカス・ケインデス」
新聞の記事に出てきたのは、たったの2人である。
ローズは、パイレーツやカブスなどで転々としながら4年間プレーをするが、毎年のように散々な成績でトレードやマイナーに降格されることもあった。
そのシーズンオフに駐米スカウトのジム・ブラウンによる推薦で彼は、広島に移籍した。
果たして、どのような成績を残すか楽しみである。
ケインは、メキシコで4年連続盗塁王や、3年連続首位打者に輝く実績を持っている。
熱心に練習を見ていたエルドレッドから「彼以外の盗塁王は、獲得する自信がない」と聞いた球団は獲得に動き、ケインは広島の一員として貢献する。
こうして、広島の春季キャンプが始まることとなった。
彼らは打撃練習でしていると、山本のトスバッティングであるすごい実力を見ている。
「バットコントロールが正確すぎて、追いつけねーな」
「俺だってそうだよ、あいつのパワーもとんでもないからな」
そう呟いたのは、三上と奥山である。
ちなみに、同期の三上や丸岡にはよくいじられるのである。
また、山本から「ダニー」や、ローズから「コウタ」と呼び合う仲だとか。
その頃、有原は打撃練習の後にファンクラブのサイン会が始まると5万人以上の圧倒的な阪神ファンが並び、1人ずつサインをした。
その夜、三桜から電話があった 。
「キャンプの調子はどう、悠輔君?」
「こんなん、おもろいキャンプやろ」と笑いながら返すと、三桜も爆笑した。
また、高校時代の話ではデートしたことの思い出を語っている。
「海とかプールで泳いだし、春にいちごは美味しかったっちゃ」と満足気に会話をすれば、「クリスマスで野球盤とか、俳優スゴロクも遊んだしな」と楽しげに会話をした。
翌日、有原の打撃練習を見ていた源三は、絶句したかのように息を飲みながら呟いた。
「これが有原のバッティングか…、ホンマに即戦力になるんちゃうか?」
そして、多くの阪神ファンも有原に大きな期待が高まっている。
関西は大々的に報じられると、阪神ファンは大盛り上がり。
甲子園や道頓堀に尼崎など、どこにでも厳戒態勢が敷かれた。
一方山本は、広角打法や選球眼などの特殊な練習を励んだ後は、ファンクラブのサイン会で3万人以上の広島ファンにサインをしたという。
なお、彼はライバルの有原について質問すると神妙付きな顔で「僕にとってのライバルは、有原君と同じ位負けられないと思います」と答えた。
この動画を見た有原は、負けられないという気持ちで三冠王と新人王を獲るために山本との戦いが始まる。
こうして、阪神と広島の春季キャンプは無事に終えた。
*この作品はフィクションです。
登場人物や試合内容などすべて架空です。




