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両親は悪役貴族、娘の私は悪役令嬢…よね?  作者: 葦原 さくら
第四章
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閑話 やっと見付けた

やっと見付けた、私が求めていたモノを持つ彼女を。

彼女は知らない、私が私を作っている事を。

知りはしない、だって会ったばかりなのだから。

彼女は恵まれている、私なんかよりずっと。


(――そう、だから壊すの)


彼女が大事にしているもの、大切なものも全部全部。

壊すだけじゃつまらない、奪ってしまうのも良いかもしれない。

まずは彼女の親の噂から流そう、悪い噂を。

そして彼女の噂も流そう、悪役令嬢だと。

周りの人は、噂話が大好きなのね。

瞬く間に広がっていった事に驚きもしたけど、彼女の父親を(ひが)んで、(そね)んで、(ねた)んでいた大人たちも乗り気だった事から、社交界でもお城でも広がるのが早かった。

汚い大人の世界を垣間見た気がして、吐き気を覚えたわ。

でも、私はまだこれからしなくてはいけない事がある。

彼女の友人と言う地位を手に入れて、全て奪えるように下準備をしなくては。

なにを奪うのかって?

勿論、言葉通り全てよ。

地位も男も、なにもかも。

彼女なんかより、私の方が王太子妃に相応しい。

なのに、何故彼女が選ばれるの?

何故彼女が、王太子妃に選ばれたの?

許さない、赦さない、ゆるさない、ユルサナイ。

私の恋した()を奪った貴女が、私の恋した彼が選んだ貴女が。

私の方が、彼に相応しいのに。

憎い、(にく)い、にくい、ニクイ。

彼女を壊せば、彼は私に振り向いてくれるかしら?

それとも、私なんて知らないのかもしれない。

彼と会ったのは、一度だけだから。

仕事をしている時の彼の姿が格好良くて、一目惚れしてしまった。

そんな彼の視線の先には、必ずと言って彼女が居る。

あぁ、どうしたら良いのかしら。


(壊す事には変わらないけど、どうにかして彼を振り向かせる事が出来るなら…)


私は、鬼にも悪魔にもなれるだろう。

彼が好きだからこそ、そして…私の性格がそうだから。


(あぁ、彼女の顔が歪むのを見るのが楽しみだわ…)


カップを片手に、紅茶を飲みながらそんな事を考えている。

メイドや執事は私にはあまり近付こうとしない。

いや、近付きたがらないと言った方が良いのかもしれないけど。


(私は自由で良いけど、たまに暇なのよね)


お父様もお母様も、私自身にはあまり興味がないみたいだけど。

私の企みには興味あるのが救いかしら。

さて、明日は身内だけのパーティーだと言っていたし。

もう少し慎重にマナーを身に付けておかないと。

彼女より、自身を磨かなくてはね。

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